2024年8月21日に“ナナヲアカリ”がニューシングル「ブループリント」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『ダンジョンの中のひと』EDテーマ。また、CDには共通収録曲として、ボカロPのハイノミとナナヲアカリが共作した楽曲「キュートフィクション」、新鋭のトラックメイカーでもある原口沙輔がRemixした「ブループリント (Sasuke Haraguchi Remix)」が収録されております。
さて、今日のうたではそんな“ナナヲアカリ”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、タイトル曲「ブループリント」にまつわるお話です。ずっと自分や人生に自信を持てず、「なんてなんて」病を抱えていた自身が、音楽活動を続けていくなかで見つけた気づきとは。そしてそれによる変化とは…。ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。
歌ネットさんにてはじめましてのコラムです。
はじめまして、ナナヲアカリです。2024年8月21日にニューシングル「ブループリント」をリリースしました。
この楽曲はTVアニメ『ダンジョンの中のひと』エンディングテーマにもなっており、この作品の主人公2人の関係性から、自分のなんてことない日常に変化をもたらしてくれた大切な人について歌おう、と思ったのです。
少し前までわたしは自分自身や人生に自信のない側の人間でありました。表向きの自己肯定感は高い方ではあるかもしれませんが(笑)。実のところは「自分が過ごしている日々なんて」「自分ごときなんて」など“なんてなんて”ばかり考えていました。どんだけネガティブやねん、と言われてしまいそうですが私自身としては、これはただのネガティブではなく、俯瞰して自分を見た時の然るべき評価だったわけです(普通にネガティブ説)。
ナナヲアカリとして活動を始めてしばらくはどんな作品を作っても、歌っても、ライブをしても、この考え方が変わることはありませんでした。褒められることがあっても前述の「なんてなんて」病が邪魔をして素直にその賞賛を受け入れることができません。
しかし活動を続けていき、たくさんの人と出会い、別れを繰り返していく中で、変わらずずっと私を信じてくれている存在があることに気づきます。彼らは私が絶好調な時はもちろん、絶不調でなにをやってもダメな時でさえ寄り添い、ただそこにいてくれたり、時には斜め上方向の励まし方をしてくれたりします。そして私は単純で大きな感情を抱くのです。
「待って大好きすぎ!!!!!!!」と。
そこに気づいてからは、日々にどんなモヤモヤがかかっていても、鬱々としていても、晴れる時が訪れるようになりました。“私が生きている日々”自体には相変わらず自信はないけれど、“大好きな人が大好きと言ってくれる私が生きている日々”には少し自信が持てるようになったのです。
「ブループリント」の歌詞に<不格好で 綺麗な>や<頼りない 揺るがない>などの相反する言葉が並んでいるのにはそういった心情が表れているということですね。
いまだに自分の人生の正解はわからないし、手探りで生きているような日々だけれど、なんとか私なりの大好きが伝えられる状態ではありたいと思う次第です。この先にどんな未来があっても笑い合えるように。
<ナナヲアカリ>
◆ニューシングル「ブループリント」
2024年8月21日発売
<収録曲>
1. ブループリント
2. キュートフィクション
3. ブループリント (Sasuke Haraguchi Remix)
4. ブループリント (Instrumental)