今日はどんな日だった?

 2024年10月9日に“Gacharic Spin”が15周年記念ALBUM『Feast』をリリース! 15周年にちなみ全15曲入りとなる今作には、ライブで披露してきた数々の未発表曲や、インディーズ時代からの人気楽曲「Lock On!!」「JUICY BEATS」「ブラックサバイバル」の2024年再録バージョンに加え、アルバムの為に書き下ろされた「Restaurant・F」「ハレの日」など多数の新曲が収録されております。
 
 さて、今日のうたではそんな“Gacharic Spin”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。執筆はF チョッパー KOGAが担当。綴っていただいたのは、収録曲「ハレの日」にまつわるお話です。メンバーのyuriが書いてきた歌詞をもとに作詞をしていく際、心をギュッとさせた大切な思いとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。



今日はどんな日だった?
 
 
あなたにとって
幸せなものって
愛しいものって何?
 
忙しかったり
何かに追われる毎日で
見落としがちな幸せ。
愛しいはずのもの。
 
 
「ハレの日」
 
Gacharic Spin15周年のリード曲。
 
いつも作品を届ける時、
変化球のボールを投げがちな私達ですが
この曲はストレートで真っ直ぐなメッセージソング。
 
TOMO-ZOが作った曲を聴いて、yuriがもってきた歌詞とテーマを元に書いて完成した一曲。
 
 
最初、元となるyuriの歌詞を見た時、そこには温かい空気が溢れまくっていて、私にはその感じが眩しすぎて(イメージでいうと、目をずっと開けられない感じ(笑)!?)
 
yuriのを元に私が書くって出来るの?!って正直不安だった。
というかこの世界観が素敵すぎて、ここからどうしていけば良いのー!?!?!って。
 
 
Gacharic Spinは、メンバーで、曲、歌詞、アレンジ、と、その都度振り分け担当があって楽曲が生まれます。
やりとりしながら毎回この感情をこんな形で音で表現するのって凄いなぁって思うことばかり。
 
 
リスペクトしあえるメンバーと15周年を迎えられるのが本当に嬉しい。
 
 
 
ほんの1秒。
この1秒が生きていく中でどれだけ大切なものか。
あっという間にその1秒は過去になり
切なくなったり、愛しくなったり。
愛する気持ちやこの瞬間を大切にしたいっていう思い。
 
 
胸がギュッとなった。
 
このギュッとなった気持ちの答えは
私もこの気持ちがあるから、知ってるからなんだなって
「よし!書くぞ!」
と、不安とおさらばして、歌詞書きに気合いが入った。
 
 
そうなってくると、物の見方がどんどん変わってくる。
何気なく、見ていた友達家族の日常も。
 
 
雨が降った時に、友達の子どもが
 
「やったー!パパを呼んでくるっ!」て
 
家の周りにできた大きな水溜まりに向かって長靴を履いてパシャー!って遊んでて。
友達は(その子のママでもあり、私の友達)呆れながら
「勘弁してよぉー」って言いながら見守っている。
 
その光景を、ケラケラ笑いながら一瞬一瞬を携帯でおさめてる友達の旦那、パパの姿を見て
 
「あっこれだ!」って!!
 
 
雨の日も大切な人と過ごしたら晴れの日みたいだなぁって思った。
いや、むしろ晴れの日よりも晴れてるっていうか、、、(笑)
 
 
歌詞の続きが思い浮かんだ。
 
 
その日の夜にも、あっこれだっ!て思ったことがあって。
14歳で親元を離れた私は
大人になって、自分でいうのもあれですが、、、ようやく親孝行というものをスタートさせている。
 
台所に立つのもしんどくなってきた母をなるべく楽させたいし
美味しいものをって、ちょっぴりお高いレストランに連れて行った。
 
そしたら、お母さんが一言。
 
「こんな高級なとこじゃなくて家の近くの○○でいいのに(地元民しか分からない飲食店w)。
あなたと一緒に食べれるだけで嬉しいんだよ。」
 
 
って言葉を聞いて、私も思い出したことがある。
 
 
夢へとガンガン突き進む10代の私が、たまに実家に帰った時、
せっかくだから外食して美味しいものを食べよう!って、お父さんとお母さんは、連れていってくれてたんだけど
 
 
「私は、お母さんのご飯が食べたいんだけどなー」て言ったことがある。
 
 
それからは
必ず私の大好物のポテトサラダを作ってくれて「おかえり」って言ってくれたお母さん。
 
どこかへ旅行したとか、プレゼントをもらったとかそういうのじゃなく
いつも思い出すのは、そういう日常ばかり。
 
そんなことを考えていたら
当たり前に食べていた手作りポテトサラダも、当たり前じゃなかったんだって思い始めて
その高級レストランでまさかの泣きそうになる私(笑)。
 
 
誰にも気付かれませんでしたけどね!!
 
 
痩せたお母さんの手を繋いで歩いて、切なさもありつつ、この瞬間もなんだか幸せだなぁって思った帰り道。
 
 
 
思い返せばバンドでも、日常ばかり思い出してしまう。
15年も活動していれば、それはそれはたくさんの思い出や出来事、事件!?が山盛り!!
 
ありがたいことに
 
オリコン◯位!!
野音やホールでの大きいライブ!!
 
嬉しい思い出、忘れられない景色、出来事がいっぱいあるけど、、、
 
 
ふと思い出すのは
 
機材車でギュウギュウになりながらの移動とか
スタジオのロビーでたまって何気ない会話とか
メンバーの寝顔を隠し撮りして、イタズラしあってケラケラ笑いあったりとか
 
そんな日常ばっかり思い出す。
そして、そんな日々が一番愛おしかったりするんだよね。
 
 
 
人は、何かと大きな幸せを欲しがったり、誰かを羨んだりしてしまう。
過ごしている今日一日の中で
自分にもたくさんの幸せや愛しいって思える瞬間があるはずなのに。
 
 
 
後から聞いたんだけどね
yuriは「ハレの日、ケの日」から、
「ハレの日」ってタイトルを決めたんだって。
 
 
特別なハレの日。と、日常のケの日。
 
でも、当たり前だって過ごしている、日常が毎日こそが特別な日なんだって。
 
 
土台となる歌詞をもらった時、
その言葉から感じるもので歌詞を書いていきたいと思って、あえてyuri本人から話をたくさん聞くことはしなかった。
 
完成した後に、
yuriから「自分が伝えたい気持ちがKOGAさんに伝わって歌詞になっていったのが嬉しかった」
っていう言葉を聞いて、私が一番嬉しかった(笑)
 
 
この気持ちを「忘れないようにしたかった」っていうyuriの言葉も印象的だった。
 
 
私も忘れたくない。
 
 
毎日が特別!!って
そんな風に思えない日もきっとある。
でも、この気持ちは少なからずも誰もが経験している、知っていることなんじゃないかなって思う。 
 
 
 
あなたにとって
幸せなものって
愛しいものって
何ですか?
 
 
忙しかったり
何かに追われる毎日で
見落としがちな幸せ。
愛しいはずのもの。
 
 
見つけることが出来たのなら
どんな日も
 
今日も明日もずっと晴れ!
 
 
みんなもってる!!知ってる!!
大丈夫!
 
<Gacharic Spin・F チョッパー KOGA>



◆紹介曲「ハレの日
作詞:Gacharic Spin
作曲:Gacharic Spin

◆15周年記念ALBUM『Feast』
2024年10月9日発売
 
<収録曲>
01. SPEED GAME
02. High Grayinbow
03. Lock On!!-2024-
04. ハレの日
05. JUICY BEATS-2024-
06. Restaurant・F
07. No.1!!
08. 乱心 glow
09. parallel loop
10. Bocchi Fest
11. ブラックサバイバル-2024-
12. カレーアイス
13. where you belong
14. S・w・e・e・t
15. ハーフウェイ、その先へ