青春が、またはじまった(HANANO)

 2025年7月16日に“BiTE A SHOCK”が新曲「Ready Steady Blue」をリリースしました。青春のきらめきと、今という瞬間に飛び込む若者たちの心情を“青(ブルー)”で描いた、エネルギッシュなポップロックナンバー。恋とも友情ともつかない曖昧な関係、飛び込みたくてもためらってしまう気持ちを、勢いのあるサウンドで一歩を後押しする楽曲。
 
 さて、今日のうたではそんな“BiTE A SHOCK”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾はHANANOが執筆。新曲「Ready Steady Blue」を聴きながら思ったのは、何度でも訪れる青春のこと。青春とは何なのか。改めて考えてみたときの気づきとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。



青春が、またはじまった
 
アーティストになって三年目。
自分たちの新曲を聴きながら、ふとそんなことを思った。
「はじまっていた」が、正しいのかもしれない。
 
その日は、ライブのリハーサルだった。
歌は思うように歌えず、頭で考えすぎて、不安ばかりが募っていった。
ふと、学生時代の習い事を思い出した。
 
新体操のクラブチームに所属していた。
うまくいかない練習。
レベルが上がっていくライバルたち。
補欠にされて、悔しくて泣いた帰り道。
でも今思えば、あの日々も、なんだかんだ青春だった。
 
気づいた。
 
学生の頃が「青春」だと思っていたけれど、
あの頃と今って、意外と変わらないのかもしれない。
必死に向き合って、失敗して、落ち込んで、それでも前を向く。
そんな瞬間がある限り、青春はまだ終わっていないんだ。
 
なにもかも覆したくて汗だくになったスタジオも、
自分にしかわからないような失敗で泣きじゃくったライブも、
当たり前のように仲間と集まって笑い合った日々も。
ぜんぶ、ちゃんと青春だった。
 
年齢とか、良い思い出じゃないとか、そんなの関係ない。
心が本気でぶつかった瞬間、
人生は、何度でも青春になる。
 
そして青春は、たしかにここにある。
今も、これからも。
 
<BiTE A SHOCK・HANANO>


◆紹介曲「Ready Steady Blue
作詞:深川琴美(Relic Lyric, inc.)
作曲:Ryuji Yokoi・高瀬愛虹(Relic Lyric, inc.)
 
◆新曲「Ready Steady Blue」
2025年7月16日発売