小室等の歌詞一覧リスト  76曲中 1-76曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
逢いたい 新曲逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 新曲小室等永六輔穂口雄右逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい  逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい
さすらいの唄 新曲「かえるが鳴くから帰るなら、 帰る家のない子に かえるは何て鳴くんだろ? やはり カエロー カエローと鳴いてらあ。 帰る家のある子のために鳴いて 帰れなくなっちまった かえるも いるんだろうなあ。」  ある夕方のこと 風が俺らに伝えたさ この町の果てで あの子が 死にかけていると 俺は走った 呼んでみたさ だけど 俺を呼ぶ声はなかったさ  ある夜のこと 風が俺らに伝えたさ この町の果てで 死んだ子がいると 俺は走った 呼んでみたさ だけど 俺を待つ墓はなかったさ  それからある時 風が俺らに伝えたさ この町の果てで あの子が俺を呼んでると 俺は走らぬ 言ってやったさ それは風のいたずらだと 新曲小室等唐十郎小室等「かえるが鳴くから帰るなら、 帰る家のない子に かえるは何て鳴くんだろ? やはり カエロー カエローと鳴いてらあ。 帰る家のある子のために鳴いて 帰れなくなっちまった かえるも いるんだろうなあ。」  ある夕方のこと 風が俺らに伝えたさ この町の果てで あの子が 死にかけていると 俺は走った 呼んでみたさ だけど 俺を呼ぶ声はなかったさ  ある夜のこと 風が俺らに伝えたさ この町の果てで 死んだ子がいると 俺は走った 呼んでみたさ だけど 俺を待つ墓はなかったさ  それからある時 風が俺らに伝えたさ この町の果てで あの子が俺を呼んでると 俺は走らぬ 言ってやったさ それは風のいたずらだと
蝉しぐれ 新曲しぐれよ 蝉しぐれ 遠い夏 耳を押さえても指の隙間から 忍びこむ悲しい歌よ 枯れて落ちなければ 花ではない恋ではないと そんなふうに聞こえる日が 不意に来ました  しぐれよ 蝉しぐれ 長い道 人のいのちを季節にたとえれば ひとめぐりしたのでしょうか 今は息の音が 聞こえるほど静かだけれど 胸の奥の蝉しぐれは 鳴きやみません 新曲小室等及川恒平小室等しぐれよ 蝉しぐれ 遠い夏 耳を押さえても指の隙間から 忍びこむ悲しい歌よ 枯れて落ちなければ 花ではない恋ではないと そんなふうに聞こえる日が 不意に来ました  しぐれよ 蝉しぐれ 長い道 人のいのちを季節にたとえれば ひとめぐりしたのでしょうか 今は息の音が 聞こえるほど静かだけれど 胸の奥の蝉しぐれは 鳴きやみません
別れの歌 新曲きみのまえに 蛍もいなければ 雪もなかった まどろみの中で 歌はおわり まぶたの先で 沈丁花が匂う  きみのまえに 光あふれ 空へとのぼり 大地へ降りて まぶたの中で 漂うのは 鳥かもしれない  きみのまえに 漂うのは 鳥かもしれない どこへも飛ばぬよう どこへも行かぬよう けれど鳴き声は 世界中にひびく  きみのまえに 蛍もいなければ 雪もなかった まぶたの先で 沈丁花が匂う どこで生まれたのか この悲しみは 新曲小室等佐々木幹郎小室等きみのまえに 蛍もいなければ 雪もなかった まどろみの中で 歌はおわり まぶたの先で 沈丁花が匂う  きみのまえに 光あふれ 空へとのぼり 大地へ降りて まぶたの中で 漂うのは 鳥かもしれない  きみのまえに 漂うのは 鳥かもしれない どこへも飛ばぬよう どこへも行かぬよう けれど鳴き声は 世界中にひびく  きみのまえに 蛍もいなければ 雪もなかった まぶたの先で 沈丁花が匂う どこで生まれたのか この悲しみは
けれど 別れには 新曲けれど 別れには 悲しみを超えて 雨のしずくのその先に落ちる したたる夢の明るさ 取り残された人の ここにいることの確かさ  何を失ったか わからないままに 歩いてきた足跡のままに 白い霧がわたしたちを癒す その上にある 満天の星  もの言わぬ 地上の紫陽花 愛していたコーヒーカップ 鳴り止んだスマートフォン 永遠に笑顔の写真 時が止まり  それでも 小鳥たちは鳴き 緑の枝の風のうなり 別れた人の声が 遠くから聴こえる 「地上とは思い出ならずや」 この甘味さを誰が知るだろう 新曲小室等佐々木幹郎小室等けれど 別れには 悲しみを超えて 雨のしずくのその先に落ちる したたる夢の明るさ 取り残された人の ここにいることの確かさ  何を失ったか わからないままに 歩いてきた足跡のままに 白い霧がわたしたちを癒す その上にある 満天の星  もの言わぬ 地上の紫陽花 愛していたコーヒーカップ 鳴り止んだスマートフォン 永遠に笑顔の写真 時が止まり  それでも 小鳥たちは鳴き 緑の枝の風のうなり 別れた人の声が 遠くから聴こえる 「地上とは思い出ならずや」 この甘味さを誰が知るだろう
だれかが風の中で 新曲どこかで だれかが きっと待っていてくれる くもは焼け 道は乾き 陽はいつまでも沈まない こころはむかし死んだ ほほえみには会ったこともない きのうなんか知らない きょうは旅をひとり けれどもどこかで おまえは待っていてくれる きっとおまえは 風の中で待っている  どこかで だれかが きっと待っていてくれる 血は流れ 皮は裂ける 痛みは生きているしるしだ いくつ峠をこえた どこにもふるさとはない 泣くやつはだれだ このうえ何がほしい けれどもどこかで おまえは待っていてくれる きっとおまえは 風の中で待っている 新曲小室等和田夏十小室等どこかで だれかが きっと待っていてくれる くもは焼け 道は乾き 陽はいつまでも沈まない こころはむかし死んだ ほほえみには会ったこともない きのうなんか知らない きょうは旅をひとり けれどもどこかで おまえは待っていてくれる きっとおまえは 風の中で待っている  どこかで だれかが きっと待っていてくれる 血は流れ 皮は裂ける 痛みは生きているしるしだ いくつ峠をこえた どこにもふるさとはない 泣くやつはだれだ このうえ何がほしい けれどもどこかで おまえは待っていてくれる きっとおまえは 風の中で待っている
 新曲それは美しい伯母様の家へ行く道であった それは木いちごの実る森へ行く道であった それは夕暮ひそかに電話をかけに行く道であった 崩れ落ちた町のなかに 道だけが昔ながらに残っている  いそがしげに過ぎてゆく見知らぬひとびとよ それぞれがそれぞれの中に違った心をもって それぞれの行先に消えてゆくなかに 僕は一個の荷物のように置き去られて 僕は僕に与えられた自由を思い出す  右に行くのも左に行くのも今は僕の自由である  戦い敗れた故国に帰り すべてのものの失われたなかに いたずらに昔ながらに残っている道に立ち 今さら僕は思う 右に行くのも左に行くのも僕の自由である 新曲小室等黒田三郎小室等それは美しい伯母様の家へ行く道であった それは木いちごの実る森へ行く道であった それは夕暮ひそかに電話をかけに行く道であった 崩れ落ちた町のなかに 道だけが昔ながらに残っている  いそがしげに過ぎてゆく見知らぬひとびとよ それぞれがそれぞれの中に違った心をもって それぞれの行先に消えてゆくなかに 僕は一個の荷物のように置き去られて 僕は僕に与えられた自由を思い出す  右に行くのも左に行くのも今は僕の自由である  戦い敗れた故国に帰り すべてのものの失われたなかに いたずらに昔ながらに残っている道に立ち 今さら僕は思う 右に行くのも左に行くのも僕の自由である
見えない配達夫 新曲三月 桃の花はひらき 五月 藤の花々はいっせいに乱れ 九月 葡萄の棚に葡萄は重く 十一月 青い蜜柑は熟れはじめる  地の下には少しまぬけな配達夫がいて 帽子をあみだにペダルをふんでいるのだろう かれらは伝える 根から根へ 逝きやすい季節のこころを  世界中の桃の木に 世界中のレモンの木に すべての植物たちのもとへ どっさりの手紙 どっさりの指令 かれらもまごつく とりわけ春と秋には  えんどうの花の咲くときや どんぐりの実の落ちるときが 北と南で少しづつずれたりするのも きっとそのせいにちがいない  秋のしだいに深まってゆく朝 いちぢくをもいでいると 古参の配達夫に叱られている へまなアルバイト達の気配があった  三月 雛のあられを切り 五月 メーデーのうた巷にながれ 九月 稲と台風とをやぶにらみ 十一月 あまたの若者があまたの娘と盃を交す  地の上にも国籍不明の郵便局があって 見えない配達夫がとても律義に走っている かれらは伝える ひとびとへ 逝きやすい時代のこころを  世界中の窓々に 世界中の扉々に すべての民族の朝と夜とに どっさりの暗示 どっさりの警告 かれらもまごつく 大戦の後や 荒廃の地では  ルネッサンスの花咲くときや 革命の実のみのるときが 北と南で少しづつずれたりするのも きっとそのせいにちがいない  未知の年があける朝 じっとまぶたをあわせると 虚無を肥料に咲き出ようとする 人間たちの花々もあった 新曲小室等茨木のり子小室等三月 桃の花はひらき 五月 藤の花々はいっせいに乱れ 九月 葡萄の棚に葡萄は重く 十一月 青い蜜柑は熟れはじめる  地の下には少しまぬけな配達夫がいて 帽子をあみだにペダルをふんでいるのだろう かれらは伝える 根から根へ 逝きやすい季節のこころを  世界中の桃の木に 世界中のレモンの木に すべての植物たちのもとへ どっさりの手紙 どっさりの指令 かれらもまごつく とりわけ春と秋には  えんどうの花の咲くときや どんぐりの実の落ちるときが 北と南で少しづつずれたりするのも きっとそのせいにちがいない  秋のしだいに深まってゆく朝 いちぢくをもいでいると 古参の配達夫に叱られている へまなアルバイト達の気配があった  三月 雛のあられを切り 五月 メーデーのうた巷にながれ 九月 稲と台風とをやぶにらみ 十一月 あまたの若者があまたの娘と盃を交す  地の上にも国籍不明の郵便局があって 見えない配達夫がとても律義に走っている かれらは伝える ひとびとへ 逝きやすい時代のこころを  世界中の窓々に 世界中の扉々に すべての民族の朝と夜とに どっさりの暗示 どっさりの警告 かれらもまごつく 大戦の後や 荒廃の地では  ルネッサンスの花咲くときや 革命の実のみのるときが 北と南で少しづつずれたりするのも きっとそのせいにちがいない  未知の年があける朝 じっとまぶたをあわせると 虚無を肥料に咲き出ようとする 人間たちの花々もあった
銀座ヤマハのラブソング 新曲銀座四丁目から 新橋に向かうと そこは七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  きみに会いたくて ヤマハに行った きみの働く 楽譜売り場に 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  楽譜売り場には 新しいソングブック ジョーン・バエズもPPMも ボブ・ディランもいて 輸入楽譜に 心は弾む そこは七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  楽譜売り場から 日比谷公園 時間あるまで いつまでも歩いた 気がつけば七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 新曲小室等小室等小室等銀座四丁目から 新橋に向かうと そこは七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  きみに会いたくて ヤマハに行った きみの働く 楽譜売り場に 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  楽譜売り場には 新しいソングブック ジョーン・バエズもPPMも ボブ・ディランもいて 輸入楽譜に 心は弾む そこは七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング  楽譜売り場から 日比谷公園 時間あるまで いつまでも歩いた 気がつけば七丁目 銀座ヤマハ 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング 銀座ヤマハ ヤマハのラブソング
青空に問いかけてほとばしる水の冷たさに 今日がかくれている 見えない太陽に向って鳥たちは歌い おどろいたように地平へとはばたく 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること  呼びかける声の優しさに 愛がかくれている 小さなほほえみにうずまいて友だちと出会い 悲しみの夜を明日へとめざめる 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること小室等谷川俊太郎小室等ほとばしる水の冷たさに 今日がかくれている 見えない太陽に向って鳥たちは歌い おどろいたように地平へとはばたく 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること  呼びかける声の優しさに 愛がかくれている 小さなほほえみにうずまいて友だちと出会い 悲しみの夜を明日へとめざめる 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること
赤いクーペ火の山の広がる裾野 ゆるやかにほどける道を モーツアルトが歌ってくれる どこまでも走ってゆきたい サンルーフを開けて君だけをのせて この時代が終わるまで  雲うつすバックミラーに 一瞬に飛び去る時を モーツアルトがよみがえらせる いつまでも走ってゆきたい 地図は破り捨てて君だけをのせて この世界が終わるまで  透き通るフロントグラス その先を誰も知らない モーツアルトもいつかとだえて ひたすらに走ってゆくだけ ほほえみに疲れた君だけをのせて このいのちが終わるまで  止まれないもう止まれない赤いクーペ 悲しみは走りつづける 幸せを連れて小室等谷川俊太郎小室等火の山の広がる裾野 ゆるやかにほどける道を モーツアルトが歌ってくれる どこまでも走ってゆきたい サンルーフを開けて君だけをのせて この時代が終わるまで  雲うつすバックミラーに 一瞬に飛び去る時を モーツアルトがよみがえらせる いつまでも走ってゆきたい 地図は破り捨てて君だけをのせて この世界が終わるまで  透き通るフロントグラス その先を誰も知らない モーツアルトもいつかとだえて ひたすらに走ってゆくだけ ほほえみに疲れた君だけをのせて このいのちが終わるまで  止まれないもう止まれない赤いクーペ 悲しみは走りつづける 幸せを連れて
あげますもぎたてのりんご かじったこともあるし 海に向かってひとりで 歌ったこともある スパゲッティ食べて おしゃべりもしたし 大きな赤い風船 ふくらませたこともある あなたを好きとささやいてそして しょっぱい涙の味ももう知っている そんな私のくちびる……  いまはじめて― あなたにあげます 世界じゅうが声を ひそめるこの夜に小室等谷川俊太郎小室等もぎたてのりんご かじったこともあるし 海に向かってひとりで 歌ったこともある スパゲッティ食べて おしゃべりもしたし 大きな赤い風船 ふくらませたこともある あなたを好きとささやいてそして しょっぱい涙の味ももう知っている そんな私のくちびる……  いまはじめて― あなたにあげます 世界じゅうが声を ひそめるこの夜に
朝八時朝八時 歩道にそれぞれの影をひいて 人々は急ぎ足 ドルと円とフランとポンドが渦巻く 退屈で騒がしい一日の始まり  朝八時 誰もが心の中で何かを呟いていて 誰にも人の呟きが聞こえない ビルの肩からは朝陽 何度くり返しても日ごとに新しい朝陽  朝八時 人波にもまれながら私は呟く いちばん大切な人はただひとり その人が見つからない不幸せ その人を探しつづける幸せ小室等谷川俊太郎小室等朝八時 歩道にそれぞれの影をひいて 人々は急ぎ足 ドルと円とフランとポンドが渦巻く 退屈で騒がしい一日の始まり  朝八時 誰もが心の中で何かを呟いていて 誰にも人の呟きが聞こえない ビルの肩からは朝陽 何度くり返しても日ごとに新しい朝陽  朝八時 人波にもまれながら私は呟く いちばん大切な人はただひとり その人が見つからない不幸せ その人を探しつづける幸せ
あの日 輝いていたきみに時はめぐり 街は変わっても 路地に入れば 思い出すよ 暗くなるのも忘れて 君と遊んだあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも  時はめぐり 君は旅立っても トンネル抜ければ 思い出すよ 原っぱの奥の秘密の基地 君と作ったあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも  時はめぐり 人は変わっても 坂をのぼれば 思い出すよ 学校からの帰り道 夢を語ったあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも小室等下島三重子小室等時はめぐり 街は変わっても 路地に入れば 思い出すよ 暗くなるのも忘れて 君と遊んだあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも  時はめぐり 君は旅立っても トンネル抜ければ 思い出すよ 原っぱの奥の秘密の基地 君と作ったあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも  時はめぐり 人は変わっても 坂をのぼれば 思い出すよ 学校からの帰り道 夢を語ったあの日のことを  The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも
雨が空から降れば雨が空から 降れば オモイデは 地面にしみこむ 雨がシトシト降れば オモイデはシトシトにじむ  黒いコーモリ傘をさして 街を歩けば あの街は雨の中 この街も雨の中 電信柱もポストも フルサトも雨の中  しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなをつれば おさかなもまた 雨の中  しょうがない 雨の日はしょうがない…‥ しょうがない 雨の日はしょうがない小室等別役実小室等雨が空から 降れば オモイデは 地面にしみこむ 雨がシトシト降れば オモイデはシトシトにじむ  黒いコーモリ傘をさして 街を歩けば あの街は雨の中 この街も雨の中 電信柱もポストも フルサトも雨の中  しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなをつれば おさかなもまた 雨の中  しょうがない 雨の日はしょうがない…‥ しょうがない 雨の日はしょうがない
雨のベラルーシ思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ リンゴの花をきみの 髪に飾ったあの日 まるで昨日のことのようだね きみのいない五月の 雨のベラルーシ  思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ きみの肩を抱いて 歩いたソージュの岸辺 ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ  ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ小室等小室等小室等思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ リンゴの花をきみの 髪に飾ったあの日 まるで昨日のことのようだね きみのいない五月の 雨のベラルーシ  思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ きみの肩を抱いて 歩いたソージュの岸辺 ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ  ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ
雨は燃えている激しい夏に まばたきもせず 疲れた服 脱ぎ捨てれば  雨は燃えている 雨は燃えている 私の羽根を焼いて  いつかあの子が 泣いて通った あの家もこの家も 窓を閉じ始め  雨は燃えている 雨は燃えている あの娘の影を吸いとって  「来年また 来て下さいね」と 今日で終りの 私に優しく  雨は燃えている 雨は燃えている 季節のわかれめ告げて  雨は燃えている 雨は燃えている 季節のわかれめ告げて小室等白石ありす小室等激しい夏に まばたきもせず 疲れた服 脱ぎ捨てれば  雨は燃えている 雨は燃えている 私の羽根を焼いて  いつかあの子が 泣いて通った あの家もこの家も 窓を閉じ始め  雨は燃えている 雨は燃えている あの娘の影を吸いとって  「来年また 来て下さいね」と 今日で終りの 私に優しく  雨は燃えている 雨は燃えている 季節のわかれめ告げて  雨は燃えている 雨は燃えている 季節のわかれめ告げて
アルカディアOh! God! こいつに幸せくれるなら 俺の願いは 全部全部 あきらめたっていいんだ  Oh! God! こいつの夢さえやれるなら 俺は苦労と いつもいつも お馴染みだから いいんだ  Oh! God! 誰もが二人に背を向ける 誰もが二人に指をさす 子犬のように追われて逃げても 意地悪な人生の虜さ 生命の果てまで こいつを抱いて 落ちて行きたい この世から どこにあるのか アルカディア  Oh! God! どうして生命が絶てるだろう 声がかれても名前を呼んで 手を取り合ってる二人さ  Oh! God! この世が二人を愛さない 俺にもこの世が愛せない だけど行く手は閉ざされふさがれ 冷たい人生の虜さ 生命のかぎりに こいつを抱けば 青く湿った街の灯に 夢のまた夢アルカディア 生命の果てまで こいつを抱いて あ……どこに行けば…… どこに……小室等かぜ耕士小室等Oh! God! こいつに幸せくれるなら 俺の願いは 全部全部 あきらめたっていいんだ  Oh! God! こいつの夢さえやれるなら 俺は苦労と いつもいつも お馴染みだから いいんだ  Oh! God! 誰もが二人に背を向ける 誰もが二人に指をさす 子犬のように追われて逃げても 意地悪な人生の虜さ 生命の果てまで こいつを抱いて 落ちて行きたい この世から どこにあるのか アルカディア  Oh! God! どうして生命が絶てるだろう 声がかれても名前を呼んで 手を取り合ってる二人さ  Oh! God! この世が二人を愛さない 俺にもこの世が愛せない だけど行く手は閉ざされふさがれ 冷たい人生の虜さ 生命のかぎりに こいつを抱けば 青く湿った街の灯に 夢のまた夢アルカディア 生命の果てまで こいつを抱いて あ……どこに行けば…… どこに……
いたずらがき私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった そのかわりいつもきれいな笑顔を見せた  あなたの残していった思い出は ジグソーパズルのひとかけら 過ぎた夏の風景のどこにもはまらない  まっ白い紙を前にして いたずらがきしか書けない私 木もれ陽は写真の中で今もまぶしい  あなたの忘れていった音楽は かすれた口笛のハ短調 過ぎた夏の青空に今日もこだまする  私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった……小室等谷川俊太郎小室等私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった そのかわりいつもきれいな笑顔を見せた  あなたの残していった思い出は ジグソーパズルのひとかけら 過ぎた夏の風景のどこにもはまらない  まっ白い紙を前にして いたずらがきしか書けない私 木もれ陽は写真の中で今もまぶしい  あなたの忘れていった音楽は かすれた口笛のハ短調 過ぎた夏の青空に今日もこだまする  私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった……
一日の終りには一日の終りには やさしい顔と 日向の匂いの懐かしい そんな部屋がある  一日の終りには チビリチビリと そこいらにあるよな倖わせを 飲みほしていく  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで  一日の終りには ポツリポツリと 柱時計が我が家の今日を 刻みつけている  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで  一日の終りには 古い雑誌の やりかけのパズル・ワーク 埋めてみたりする  一日の終りには かすかな記憶 たどりたどって腕枕 そんな夜がある  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで小室等白石ありす小室等一日の終りには やさしい顔と 日向の匂いの懐かしい そんな部屋がある  一日の終りには チビリチビリと そこいらにあるよな倖わせを 飲みほしていく  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで  一日の終りには ポツリポツリと 柱時計が我が家の今日を 刻みつけている  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで  一日の終りには 古い雑誌の やりかけのパズル・ワーク 埋めてみたりする  一日の終りには かすかな記憶 たどりたどって腕枕 そんな夜がある  この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで
いま 生きているということ生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木もれ陽がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ  くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと  生きているということ いま生きているということ それはミニスカート それはプラネタリウム それはヨハン・シュトラウス それはピカソ それはアルプス すべての美しいものに出会うということ そして かくされた悪を注意深くこばむこと  生きているということ いま生きているということ  泣けるということ 笑えるということ おこれるということ 自由ということ 生きているということ いま生きているということ いまどこかで兵士は傷つくということ いまどこかで産声があがるということ いまどこかで星は流れ いまどこかで虹が立ち いまどこかで火は燃えること  いま生きているということ いまだれかが旅立つということ いまだれかがだれかをみつめ いまだれかが決意すること いまだれかが問いかけて いまぼくらは歌うこと  いま生きているということ いま地球が廻っているということ いまナイフはきらめくということ いま子兎が跳ね鯨はまどろみ いま種子はまかれ石は彫られ いまぶらんこがゆれていること  生きているということ 鳥ははばたくということ 海はとどろくということ  夜はあけるということ 風が立つこと  静けさということ いま…いまが過ぎてゆくこと  生きているということ いま生きているということ 人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ小室等谷川俊太郎小室等生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木もれ陽がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ  くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと  生きているということ いま生きているということ それはミニスカート それはプラネタリウム それはヨハン・シュトラウス それはピカソ それはアルプス すべての美しいものに出会うということ そして かくされた悪を注意深くこばむこと  生きているということ いま生きているということ  泣けるということ 笑えるということ おこれるということ 自由ということ 生きているということ いま生きているということ いまどこかで兵士は傷つくということ いまどこかで産声があがるということ いまどこかで星は流れ いまどこかで虹が立ち いまどこかで火は燃えること  いま生きているということ いまだれかが旅立つということ いまだれかがだれかをみつめ いまだれかが決意すること いまだれかが問いかけて いまぼくらは歌うこと  いま生きているということ いま地球が廻っているということ いまナイフはきらめくということ いま子兎が跳ね鯨はまどろみ いま種子はまかれ石は彫られ いまぶらんこがゆれていること  生きているということ 鳥ははばたくということ 海はとどろくということ  夜はあけるということ 風が立つこと  静けさということ いま…いまが過ぎてゆくこと  生きているということ いま生きているということ 人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ
ウォーキング・マンディ・モーニングいつもの路 ウォーキング・マンディ・モーニング 煙草くわえて ウィズこころスモーキン 空は青く どこからどこまでブルー  大通りには 春の陽シャイニング やるせなくって ちょっとウィンドウ・ショッピング ガラスの中で わたしを見ている わたし  このまえの 青空の色だけれど あの時見た あの空は もうどこにもない いいこと全部 日曜日で終わってしまった  曲り角で だれかがコーリング 柳と風に ウィズこころブローイング 振り向いたって あなたはどこにもいない  いつもの店 さめたブルー・マウンテン 雑誌めくって 頬杖シッティング 窓の向こうは まぶしいサニー・サイド・ストリート  流れてくる ラジオのスウィート・ソング 思い出しそで なんとなくスマイリング カップの中で ゆらゆら揺れてる わたし  このまえの 青空の色だけれど あの時見た あの空は もうどこにもない いいこと全部 日曜日で終わってしまった  私だけの ウォーキング・マンディ・モーニング 午前十時の 間抜けたトリッピング 空は青く どこからどこまでブルー 空は青く どこからどこまでブルー小室等山元清多小室等いつもの路 ウォーキング・マンディ・モーニング 煙草くわえて ウィズこころスモーキン 空は青く どこからどこまでブルー  大通りには 春の陽シャイニング やるせなくって ちょっとウィンドウ・ショッピング ガラスの中で わたしを見ている わたし  このまえの 青空の色だけれど あの時見た あの空は もうどこにもない いいこと全部 日曜日で終わってしまった  曲り角で だれかがコーリング 柳と風に ウィズこころブローイング 振り向いたって あなたはどこにもいない  いつもの店 さめたブルー・マウンテン 雑誌めくって 頬杖シッティング 窓の向こうは まぶしいサニー・サイド・ストリート  流れてくる ラジオのスウィート・ソング 思い出しそで なんとなくスマイリング カップの中で ゆらゆら揺れてる わたし  このまえの 青空の色だけれど あの時見た あの空は もうどこにもない いいこと全部 日曜日で終わってしまった  私だけの ウォーキング・マンディ・モーニング 午前十時の 間抜けたトリッピング 空は青く どこからどこまでブルー 空は青く どこからどこまでブルー
おさみし谷の別れ唄夜にかくれてあの人が 一人で村を出るという お淋し谷のお月様 情があるなら道かくせ 道かくせ  春も待たずにあの人が 一人で村を出るという お淋し谷の雪の子よ 今夜はつもって道かくせ 道かくせ  風にふかれてあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の百合の花 忘れさせるなこの谷を この谷を  何も持たずにあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の村ざかい 泣き泣きつくった握り飯 握り飯  夜にかくれてあの人が 一人とぼとぼ遠くなる お淋し谷のお月様 早く夜明けをあの人に あの人に小室等かぜ耕士小室等夜にかくれてあの人が 一人で村を出るという お淋し谷のお月様 情があるなら道かくせ 道かくせ  春も待たずにあの人が 一人で村を出るという お淋し谷の雪の子よ 今夜はつもって道かくせ 道かくせ  風にふかれてあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の百合の花 忘れさせるなこの谷を この谷を  何も持たずにあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の村ざかい 泣き泣きつくった握り飯 握り飯  夜にかくれてあの人が 一人とぼとぼ遠くなる お淋し谷のお月様 早く夜明けをあの人に あの人に
おしっこ大統領がおしっこしてる おしっこしながら考えている 戦争なんかしたくないんだ 石油がたっぷりありさえすれば  テロリストもおしっこしてる おしっこしながら考えている 自爆なんかしたくないんだ 恋人残して死にたくないもの  兵隊さんもおしっこしてる おしっこしながら考えている 殺すのっていやなもんだぜ 殺されるのはもっといやだが  男の子もおしっこしてる おしっこしながら考えている ほんとの銃を撃ってみたいな ゲームボーイじゃまどろっこしいよ  武器商人がおしっこしてる おしっこしながら考えている 銃がなければ平和は守れぬ 金がなければ自由も買えぬ  道で野良犬おしっこしてる おしっこしながら考えている 敵もいなけりゃ味方もいない ただの命を生きているだけ小室等谷川俊太郎小室等大統領がおしっこしてる おしっこしながら考えている 戦争なんかしたくないんだ 石油がたっぷりありさえすれば  テロリストもおしっこしてる おしっこしながら考えている 自爆なんかしたくないんだ 恋人残して死にたくないもの  兵隊さんもおしっこしてる おしっこしながら考えている 殺すのっていやなもんだぜ 殺されるのはもっといやだが  男の子もおしっこしてる おしっこしながら考えている ほんとの銃を撃ってみたいな ゲームボーイじゃまどろっこしいよ  武器商人がおしっこしてる おしっこしながら考えている 銃がなければ平和は守れぬ 金がなければ自由も買えぬ  道で野良犬おしっこしてる おしっこしながら考えている 敵もいなけりゃ味方もいない ただの命を生きているだけ
お早うの朝ゆうべ見た夢の中で ぼくは石になっていた 見知らぬ町で人に踏まれ 声を限りに叫んでた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる さめても夢は消えはしない けれどお早うの朝はくる  ゆうべ見た夢の中で ぼくはきみを抱きしめた はだしの足の指の下で 何故か地球はまわってた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる  夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる だからお早うの朝はくる 小室等谷川俊太郎小室等ゆうべ見た夢の中で ぼくは石になっていた 見知らぬ町で人に踏まれ 声を限りに叫んでた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる さめても夢は消えはしない けれどお早うの朝はくる  ゆうべ見た夢の中で ぼくはきみを抱きしめた はだしの足の指の下で 何故か地球はまわってた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる  夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる だからお早うの朝はくる 
おまえがいれば生活かい まずまずだよ たまにはこんなふうに 酒も飲るし 休みの日は相変らずさ 好きなつり糸垂らして  ああやっと 探し当てたよ おまえの言っていた 青い背表紙 あれは愛の本なんだね 意外な面も今知らされた  どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば  カチリとグラスの氷が 溶けて更ける夜を どうにもできない 明日は明日でおまえのことを 平気で忘れる俺なのに  どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば小室等白石ありす小室等生活かい まずまずだよ たまにはこんなふうに 酒も飲るし 休みの日は相変らずさ 好きなつり糸垂らして  ああやっと 探し当てたよ おまえの言っていた 青い背表紙 あれは愛の本なんだね 意外な面も今知らされた  どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば  カチリとグラスの氷が 溶けて更ける夜を どうにもできない 明日は明日でおまえのことを 平気で忘れる俺なのに  どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば
OVER THE RAINBOWSomewhere Over The Rainbow way up high There's a land that I heard of once in a lull-a-by  Somewhere Over The Rainbow, skies are blue And the dreams that you dare to dream really do come true  Someday I'll wish up on a star and wake up where the clouds are far behind me  Where troubles melt like lemon drops away above the chimney tops that's where you'll find me  Somewhere Over The Rainbow blue birds fly Birds fly Over The Rainbow why then oh why can't I小室等E.Y.HARBURGHAROLD ARLENSomewhere Over The Rainbow way up high There's a land that I heard of once in a lull-a-by  Somewhere Over The Rainbow, skies are blue And the dreams that you dare to dream really do come true  Someday I'll wish up on a star and wake up where the clouds are far behind me  Where troubles melt like lemon drops away above the chimney tops that's where you'll find me  Somewhere Over The Rainbow blue birds fly Birds fly Over The Rainbow why then oh why can't I
かげろうの唄誰にも叱られず 誰にも知られず 誰にも罰せられず 自分だけのものがほしい  何処にでもあって いつでもあって 誰のものでもない 自分だけのものがほしい  もしも空のように もしも水のように 土のように そんなそんな 自分だけのものがないなら  一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい  一瞬の愛が 永遠に続き 永遠の愛が 一瞬に盡きる  もしも空のように もしも水のように 土のように そんなそんな 自分だけの愛がないなら  一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい小室等和田夏十小室等クニ河内誰にも叱られず 誰にも知られず 誰にも罰せられず 自分だけのものがほしい  何処にでもあって いつでもあって 誰のものでもない 自分だけのものがほしい  もしも空のように もしも水のように 土のように そんなそんな 自分だけのものがないなら  一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい  一瞬の愛が 永遠に続き 永遠の愛が 一瞬に盡きる  もしも空のように もしも水のように 土のように そんなそんな 自分だけの愛がないなら  一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい
風と夢どこから吹いてくるのだろう やさしい風 むごい風 どこへ吹いてゆくのだろう 風は怒り 風はほほえむ  傷ついた大地の上に 風が夢を運んでくる  苦しみの昨日から 歓びの明日へと  誰のこころに住むのだろう 楽しい夢 つらい夢 どんな未来見るのだろう 夢は実り 夢ははじける  よみがえる大地の上に 夢が風を巻き起こす  こころからこころへと ひとりからひとりへと小室等谷川俊太郎小室等どこから吹いてくるのだろう やさしい風 むごい風 どこへ吹いてゆくのだろう 風は怒り 風はほほえむ  傷ついた大地の上に 風が夢を運んでくる  苦しみの昨日から 歓びの明日へと  誰のこころに住むのだろう 楽しい夢 つらい夢 どんな未来見るのだろう 夢は実り 夢ははじける  よみがえる大地の上に 夢が風を巻き起こす  こころからこころへと ひとりからひとりへと
風に吹かれた 吹かれたままの姿で 樹は空に燃えている  子供達は散り行き 夏は旅人 樹は後姿見つめるばかり  日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい  遠い街の 祭の音を 樹は背伸びして聞いている  かすれた曲に 緑のゆりかご こっそり揺らしながら  日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい小室等白石ありす小室等風に吹かれた 吹かれたままの姿で 樹は空に燃えている  子供達は散り行き 夏は旅人 樹は後姿見つめるばかり  日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい  遠い街の 祭の音を 樹は背伸びして聞いている  かすれた曲に 緑のゆりかご こっそり揺らしながら  日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
希望について私は書きしるす希望は全身で笑っているひとりの子どもにある その子の上の青空にある だがもっと強い希望はもう泣く力もなく ぼんやりと座っているひとりの餓えた子どもにある その子の下の大地にある そうしてもっとも強い希望は 死んでしまったすべての子どもにある その子らの姿を思い描くひとつの無名の心にある  風よ どこの国のものでもない風よ なんの主張もせぬ旗を ひるがえせ春の野に小室等谷川俊太郎小室等希望は全身で笑っているひとりの子どもにある その子の上の青空にある だがもっと強い希望はもう泣く力もなく ぼんやりと座っているひとりの餓えた子どもにある その子の下の大地にある そうしてもっとも強い希望は 死んでしまったすべての子どもにある その子らの姿を思い描くひとつの無名の心にある  風よ どこの国のものでもない風よ なんの主張もせぬ旗を ひるがえせ春の野に
今日までそして明日からわたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかの力をかりて 時にはだれかにしがみついて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと  わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかをあざ笑って 時にはだれかにおびやかされて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかにうらぎられて 時にはだれかと手をとりあって わたしは今日まで 生きてみました  そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと  わたしにはわたしの 生き方があるでしょう それはおそらく 自分というものを 知ることから 始まるものでしょう けれどそれにしたって どこでどう変わってしまうか そうですわからないまま 生きてゆく 明日からのそんなわたしです小室等吉田拓郎吉田拓郎わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかの力をかりて 時にはだれかにしがみついて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと  わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかをあざ笑って 時にはだれかにおびやかされて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかにうらぎられて 時にはだれかと手をとりあって わたしは今日まで 生きてみました  そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと  わたしにはわたしの 生き方があるでしょう それはおそらく 自分というものを 知ることから 始まるものでしょう けれどそれにしたって どこでどう変わってしまうか そうですわからないまま 生きてゆく 明日からのそんなわたしです
木を植える木を植える それはつぐなうこと 私たちが根こそぎにしたものを  木を植える それは夢見ること 子どもたちのすこやかな明日を  木を植える それは祈ること いのちに宿る太古からの精霊に  木を植える それは歌うこと 花と実りをもたらす風とともに  木を植える それは耳をすますこと よみがえる自然の無言の数えに  木を植える それは智恵それは力 生きとし生けるものをむすぶ小室等谷川俊太郎小室等木を植える それはつぐなうこと 私たちが根こそぎにしたものを  木を植える それは夢見ること 子どもたちのすこやかな明日を  木を植える それは祈ること いのちに宿る太古からの精霊に  木を植える それは歌うこと 花と実りをもたらす風とともに  木を植える それは耳をすますこと よみがえる自然の無言の数えに  木を植える それは智恵それは力 生きとし生けるものをむすぶ
苦業螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら 階段が尽きさえすれば 水平線が見えるのである。 あ 階段が尽きさえすれば!  螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら  とおいむかし 白々しいウソをついたことがある 愛するひとに とおいむかし小室等黒田三郎小室等螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら 階段が尽きさえすれば 水平線が見えるのである。 あ 階段が尽きさえすれば!  螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら  とおいむかし 白々しいウソをついたことがある 愛するひとに とおいむかし
国境のアゼルバイジャン・コニャックまっすぐに どこまでも 凍てついて 続く道 国境のキオスクで 棚に見つけた アゼルバイジャン・コニャック  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  心配しないで 雪の道でも ドミトリーエフの腕は確かさ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを  ふたりの愛の アクセルゆるむ 夜更けのモスクワの街 灯まばら アルバート通り 車停めて 朝を待つ  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  心配しないで 笑ってごらん ドミトリーエフがきみに歌うよ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  夜が明けたね ぼくは行くよ いつものように キスをくれるね さあおやすみ 走り続ける 長い旅路の ひとときを小室等小室等小室等まっすぐに どこまでも 凍てついて 続く道 国境のキオスクで 棚に見つけた アゼルバイジャン・コニャック  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  心配しないで 雪の道でも ドミトリーエフの腕は確かさ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを  ふたりの愛の アクセルゆるむ 夜更けのモスクワの街 灯まばら アルバート通り 車停めて 朝を待つ  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  心配しないで 笑ってごらん ドミトリーエフがきみに歌うよ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを  頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック  夜が明けたね ぼくは行くよ いつものように キスをくれるね さあおやすみ 走り続ける 長い旅路の ひとときを
こどもとおとなきみはこども ぼくはおとな きみはちいさい ぼくはおおきい でもおなじ いのちのおもさ  あなたはこども わたしはおとな あなたはよわい わたしはつよい でもおなじ わらいとなみだ  きみたちこども ぼくらはおとな きみたちおぼえる たいせつなこと ぼくらはわすれる たいせつなこと小室等谷川俊太郎小室等きみはこども ぼくはおとな きみはちいさい ぼくはおおきい でもおなじ いのちのおもさ  あなたはこども わたしはおとな あなたはよわい わたしはつよい でもおなじ わらいとなみだ  きみたちこども ぼくらはおとな きみたちおぼえる たいせつなこと ぼくらはわすれる たいせつなこと
殺すその人は人を殺した 素手ではなく遠くから人を殺した 血は見えなかった 同情も感じなかった その日も空は青く澄んでいた  その人は人を殺した 朝起きて顔を洗ってコーヒーを飲んで それから皆と一緒に人を殺した 殺したなどとは思わずに 誰にも咎められずに  その人が殺した人は 殺されたとも気づかずに 呼吸が止まり心臓が止まり死体になったが 死んだのではなく殺されたのだ その日も赤ん坊が生まれていた  殺した人もいつか殺されるかも 殺された人もいつか殺していたかも 殺す人も殺される人もひとりになれない 仲良く統計の数字の墓場に眠って 未来の受肉を空しく待っている小室等谷川俊太郎小室等その人は人を殺した 素手ではなく遠くから人を殺した 血は見えなかった 同情も感じなかった その日も空は青く澄んでいた  その人は人を殺した 朝起きて顔を洗ってコーヒーを飲んで それから皆と一緒に人を殺した 殺したなどとは思わずに 誰にも咎められずに  その人が殺した人は 殺されたとも気づかずに 呼吸が止まり心臓が止まり死体になったが 死んだのではなく殺されたのだ その日も赤ん坊が生まれていた  殺した人もいつか殺されるかも 殺された人もいつか殺していたかも 殺す人も殺される人もひとりになれない 仲良く統計の数字の墓場に眠って 未来の受肉を空しく待っている
今夜きみ今夜 きみ スポーツカーにのって 流星を正面から 顔に刺青できるか きみは 風よ 風よ 風よ きみは太陽の顔までとどく だから 顔が存在する 生まれてくる子供のために ピカピカの拳銃を用意せよ 美しくなるために きみも爆発をするんだ 宇宙よ 宇宙よ きみが黙っているから ぼくは引金をひく ピカピカの拳銃を用意せよ 今夜 きみ小室等吉増剛造小室等今夜 きみ スポーツカーにのって 流星を正面から 顔に刺青できるか きみは 風よ 風よ 風よ きみは太陽の顔までとどく だから 顔が存在する 生まれてくる子供のために ピカピカの拳銃を用意せよ 美しくなるために きみも爆発をするんだ 宇宙よ 宇宙よ きみが黙っているから ぼくは引金をひく ピカピカの拳銃を用意せよ 今夜 きみ
ごあいさつどうもどうもいやどうも いつぞやいろいろこのたびはまた まあまひとつまあひとつ そんなわけでなにぶんよろしく なにのほうはいずれなにして そのせつゆっくりいやどうも小室等谷川俊太郎高田渡どうもどうもいやどうも いつぞやいろいろこのたびはまた まあまひとつまあひとつ そんなわけでなにぶんよろしく なにのほうはいずれなにして そのせつゆっくりいやどうも
三条へ行かなくちゃ三条へ行かなくちゃ 三条堺町のイノダっていう コーヒー屋へね あの娘に逢いに なに好きなコーヒーを 少しばかり小室等高田渡高田渡三条へ行かなくちゃ 三条堺町のイノダっていう コーヒー屋へね あの娘に逢いに なに好きなコーヒーを 少しばかり
三途川ロックここは地獄の一丁目 三途の河の舟の上 彼は誰どきを振り返る 死出の山道 その果ての 夕焼け火事の沙婆世界 なつかしいとも したわしいとも 生まれかわり 死にかわり 煩悩の血のりにぬめり 色欲の火むらにあえぎ のたうちたしや のたうちたしや 百万遍小室等高橋陸郎小室等ここは地獄の一丁目 三途の河の舟の上 彼は誰どきを振り返る 死出の山道 その果ての 夕焼け火事の沙婆世界 なつかしいとも したわしいとも 生まれかわり 死にかわり 煩悩の血のりにぬめり 色欲の火むらにあえぎ のたうちたしや のたうちたしや 百万遍
詩人とつばめまどべに よりそう 影ふたつ ツバメとぼくと いつも 暮らしてた パンを焼き 花をかざり 歌い ものがたりのように 暮らしてた バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ  春がゆき 夏もすぎて 今は ふたりだけの 部屋に 秋が来た かざりも おせじもなく 生きて 幸せだった時を ありがとう バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ バイバイ カバンを 肩にかけ ぼくは ひとり 船に乗る小室等若谷和子小室等乾裕樹まどべに よりそう 影ふたつ ツバメとぼくと いつも 暮らしてた パンを焼き 花をかざり 歌い ものがたりのように 暮らしてた バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ  春がゆき 夏もすぎて 今は ふたりだけの 部屋に 秋が来た かざりも おせじもなく 生きて 幸せだった時を ありがとう バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ バイバイ カバンを 肩にかけ ぼくは ひとり 船に乗る
詩人の死あなたはもういない 立ち去ったのではない 連れ去られたのでもない 人間をやめただけ  八月のあの炎天下 プラカードを掲げながら 国民でも人民でも市民でもなかった詩人 ただの自分でしかなかったあなた  あなたを読むことができる 否定することもできる でももう傷つけることができない  思い出へと追いやらずに私は生き続ける ただひとりのあなたとともに 大勢の呟きと合唱と怒声に逆らって小室等谷川俊太郎小室等あなたはもういない 立ち去ったのではない 連れ去られたのでもない 人間をやめただけ  八月のあの炎天下 プラカードを掲げながら 国民でも人民でも市民でもなかった詩人 ただの自分でしかなかったあなた  あなたを読むことができる 否定することもできる でももう傷つけることができない  思い出へと追いやらずに私は生き続ける ただひとりのあなたとともに 大勢の呟きと合唱と怒声に逆らって
賞状勤続十年の賞状を はげた頭の 会長とやらから 頭上高く 差し上げられた時 俺のつらから 涙があふれた 俺の背中で 俺が笑う ケラケラ 俺が笑う  向学に燃えた 少年の心を 引き裂くように 裸行李 一つ 母の顔を見ずに 雪の夜道を兄と歩いた 男なら志を立てよ 十年辛抱しろ 十五もちがう 兄の言葉に やっとの心で 涙を押えた  その日からの 俺の ふるさとは 俺の心に はいった  金に困りたくない そんなちっぽけな気持を 向学心にかえて 持ち続けた 胸を突きさす 陽の道を 肌をも凍てる 夜寒の道を 身をかたよらせ 出前を運んだ 幾年も 年は過ぎても 俺の心に 正月の やって来たのは 幾度 幾度だったか  はげた頭の 会長とやらの 「右の者は店員の 模範として……」 大きな声が 俺の背中に つんつんしみる小室等滝沢耕平小室等勤続十年の賞状を はげた頭の 会長とやらから 頭上高く 差し上げられた時 俺のつらから 涙があふれた 俺の背中で 俺が笑う ケラケラ 俺が笑う  向学に燃えた 少年の心を 引き裂くように 裸行李 一つ 母の顔を見ずに 雪の夜道を兄と歩いた 男なら志を立てよ 十年辛抱しろ 十五もちがう 兄の言葉に やっとの心で 涙を押えた  その日からの 俺の ふるさとは 俺の心に はいった  金に困りたくない そんなちっぽけな気持を 向学心にかえて 持ち続けた 胸を突きさす 陽の道を 肌をも凍てる 夜寒の道を 身をかたよらせ 出前を運んだ 幾年も 年は過ぎても 俺の心に 正月の やって来たのは 幾度 幾度だったか  はげた頭の 会長とやらの 「右の者は店員の 模範として……」 大きな声が 俺の背中に つんつんしみる
死んだ男の残したものは死んだ男の残したものは ひとりの妻とひとりの子ども 他には何も残さなかった 墓石ひとつ残さなかった  死んだ女の残したものは しおれた花とひとりの子ども 他には何も残さなかった 着もの一枚残さなかった  死んだ子どもの残したものは ねじれた脚と乾いた涙 他には何も残さなかった 思い出ひとつ残さなかった  死んだ兵士の残したものは こわれた銃とゆがんだ地球 他には何も残せなかった 平和ひとつ残せなかった  死んだかれらの残したものは 生きてるわたし生きてるあなた 他には誰も残っていない 他には誰も残っていない  死んだ歴史の残したものは 輝く今日とまた来る明日 他には何も残っていない 他には何も残っていない小室等谷川俊太郎武満徹死んだ男の残したものは ひとりの妻とひとりの子ども 他には何も残さなかった 墓石ひとつ残さなかった  死んだ女の残したものは しおれた花とひとりの子ども 他には何も残さなかった 着もの一枚残さなかった  死んだ子どもの残したものは ねじれた脚と乾いた涙 他には何も残さなかった 思い出ひとつ残さなかった  死んだ兵士の残したものは こわれた銃とゆがんだ地球 他には何も残せなかった 平和ひとつ残せなかった  死んだかれらの残したものは 生きてるわたし生きてるあなた 他には誰も残っていない 他には誰も残っていない  死んだ歴史の残したものは 輝く今日とまた来る明日 他には何も残っていない 他には何も残っていない
死んでから死んでからもうずいぶんたつ 痛かった思い出が死後はむず痒くなった 私という存在が何かに紛れてゆくが その何かを呼びたくとも 言葉はもう意味をなさない 見えてはいないのに青空が身近だ  生きていた頃はなにかと騒がしかったが いまは静かになった 前は聞こえなかった音が聞こえる どこか遠くでオーケストラが調弦している と思ったらそれは虹の音だった  私の骨は粉になったらしい それを海に撒き散らしたらしい 私の好みでは草原でもよかったのだが 老いては子に従えと格言は言う  これから何が起きるのか もう何も起こらないのか もうちょっと死んでみないと分からない  私は良い人間だっただろうか もうおそいかもしれないが考えてしまう  死んでからも魂は忙しい小室等谷川俊太郎小室等死んでからもうずいぶんたつ 痛かった思い出が死後はむず痒くなった 私という存在が何かに紛れてゆくが その何かを呼びたくとも 言葉はもう意味をなさない 見えてはいないのに青空が身近だ  生きていた頃はなにかと騒がしかったが いまは静かになった 前は聞こえなかった音が聞こえる どこか遠くでオーケストラが調弦している と思ったらそれは虹の音だった  私の骨は粉になったらしい それを海に撒き散らしたらしい 私の好みでは草原でもよかったのだが 老いては子に従えと格言は言う  これから何が起きるのか もう何も起こらないのか もうちょっと死んでみないと分からない  私は良い人間だっただろうか もうおそいかもしれないが考えてしまう  死んでからも魂は忙しい
しーんしずかなのがいい おおごえはききたくない でもかみなりはきらいじゃない  しずかなのがいい せかせかはすきじゃない おっとりしてるとほっとする  しずかなのがいい げらげらわらうのもわるくないけど にこにこのほうがおちつく  しずかなのがいい ばくはつのおとはききたくない ひめいもうめきごえも  しずかなのがいい そよかぜがふいてきて ふうりんがなったりするのがすき  しずかなのがいい いびきもおならもねごともかわいいけど しーんとしたほしぞらにはかなわない小室等谷川俊太郎小室等しずかなのがいい おおごえはききたくない でもかみなりはきらいじゃない  しずかなのがいい せかせかはすきじゃない おっとりしてるとほっとする  しずかなのがいい げらげらわらうのもわるくないけど にこにこのほうがおちつく  しずかなのがいい ばくはつのおとはききたくない ひめいもうめきごえも  しずかなのがいい そよかぜがふいてきて ふうりんがなったりするのがすき  しずかなのがいい いびきもおならもねごともかわいいけど しーんとしたほしぞらにはかなわない
12階建てのバスどこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる あれは昨晩おそく 彼女に会いたくなった だから会いに行った 彼女は明るく言った あたしに何ができるの おしえてほしい 私達は花火のようになった  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる  今朝 いつもの時間に 私は新聞を読んでいた 電話のベルがなった やさしい彼女からだった そっとしておいてほしい さようなら 私はなんにも答えなかった  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる  午後はコーヒーを入れて 数枚の手紙をかいた きのうのことや 今日のことや 彼女にこう書いてやった こんにちは 君は美しい それから私は街をでた  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 知ってる人や知らない人 色んな人が乗っている 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが バスがやってくる バスがやってくる小室等小島武小室等どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる あれは昨晩おそく 彼女に会いたくなった だから会いに行った 彼女は明るく言った あたしに何ができるの おしえてほしい 私達は花火のようになった  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる  今朝 いつもの時間に 私は新聞を読んでいた 電話のベルがなった やさしい彼女からだった そっとしておいてほしい さようなら 私はなんにも答えなかった  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる  午後はコーヒーを入れて 数枚の手紙をかいた きのうのことや 今日のことや 彼女にこう書いてやった こんにちは 君は美しい それから私は街をでた  どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 知ってる人や知らない人 色んな人が乗っている 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが バスがやってくる バスがやってくる
12月のうた熊は もう 眠りました 栗鼠も うつら うつら 土も木々も 大きな眠りに はいりました  ふと 思い出したように 声のない 子守唄 それは こな雪 ぼたん雪  師も走る などと言って 人間だけが息つくひまなく 動きまわり 忙がしさと ひきかえに 大切なものを ポトポトと落して行きます小室等茨木のり子小室等熊は もう 眠りました 栗鼠も うつら うつら 土も木々も 大きな眠りに はいりました  ふと 思い出したように 声のない 子守唄 それは こな雪 ぼたん雪  師も走る などと言って 人間だけが息つくひまなく 動きまわり 忙がしさと ひきかえに 大切なものを ポトポトと落して行きます
すきになるとすきになるのがぼくはすき だれかがぼくをきらいでも ぼくはだれかをすきでいたい すきなきもちがつよければ きらわれたってすきでいられる  なにかをすきになるのもぼくはすき すきになるともっとそれをしりたくなる しればしるほどおもしろくなる それがうつくしいとおもえてくる それがそこにあるのがふしぎなきもち  だれかをなにかをすきになると こころとからだがあったかくなる かなしいこともわすれてしまう だれともけんかをしたくなくなる すきなきもちがぼくはすき小室等谷川俊太郎小室等すきになるのがぼくはすき だれかがぼくをきらいでも ぼくはだれかをすきでいたい すきなきもちがつよければ きらわれたってすきでいられる  なにかをすきになるのもぼくはすき すきになるともっとそれをしりたくなる しればしるほどおもしろくなる それがうつくしいとおもえてくる それがそこにあるのがふしぎなきもち  だれかをなにかをすきになると こころとからだがあったかくなる かなしいこともわすれてしまう だれともけんかをしたくなくなる すきなきもちがぼくはすき
その日-August6苦しみという名で 呼ぶことすらできぬ苦しみが あなたの皮膚から内臓へ 内臓からこころへ こころから私が決して 行き着くことのできぬ深みへと 歴史を貫いていまも疼きつづける  その日私はそこにいなかった  今日 子どもたちの 傷ひとつない皮膚が その日と同じ太陽に輝き 焼けただれた土を養分に 木々の緑が夏を歌う 記憶は無数の文字の上で 鮮度を失いかけている  その日私はそこにいなかった  私はただ信じるしかない 怒りと痛みと悲しみの土壌にも 喜びは芽生えると 死によってさえ癒されぬ傷も いのちを滅ぼすことはないと その日はいつまでも 今日でありつづけると小室等谷川俊太郎小室等苦しみという名で 呼ぶことすらできぬ苦しみが あなたの皮膚から内臓へ 内臓からこころへ こころから私が決して 行き着くことのできぬ深みへと 歴史を貫いていまも疼きつづける  その日私はそこにいなかった  今日 子どもたちの 傷ひとつない皮膚が その日と同じ太陽に輝き 焼けただれた土を養分に 木々の緑が夏を歌う 記憶は無数の文字の上で 鮮度を失いかけている  その日私はそこにいなかった  私はただ信じるしかない 怒りと痛みと悲しみの土壌にも 喜びは芽生えると 死によってさえ癒されぬ傷も いのちを滅ぼすことはないと その日はいつまでも 今日でありつづけると
黙って黙っていたい 木のように 黙っていたい 蟻のように 黙っていたい 空のように  ただ聞くだけ 風を 川音を 人の沈黙を 幼子の 笑い声を  黙っている 花々とともに 一枚の白紙とともに 動きやまない 雲を追って 今小室等谷川俊太郎小室等黙っていたい 木のように 黙っていたい 蟻のように 黙っていたい 空のように  ただ聞くだけ 風を 川音を 人の沈黙を 幼子の 笑い声を  黙っている 花々とともに 一枚の白紙とともに 動きやまない 雲を追って 今
風よ雲よ光よ 夢をはこぶ翼 遥かなる空に描く 希望という字を  人は夢見 旅して いつか空を飛ぶ  風よ雲よ光よ 夢を運ぶ翼 遥かなる空に描く 自由という字を小室等武満徹武満徹風よ雲よ光よ 夢をはこぶ翼 遥かなる空に描く 希望という字を  人は夢見 旅して いつか空を飛ぶ  風よ雲よ光よ 夢を運ぶ翼 遥かなる空に描く 自由という字を
デッドヒート全体 何が欲しいの 一体 何が欲しいの 街角のごみ箱あさって こねくりまわした おとぎ話 それとも 唇あわせて ぬりたくる嘘に嘘 またひとつ嘘が欲しいのかい? でも見ておくれ 僕のポケットからは もう もう何も 何も出てこない ぼくの頭は ディンドン ディンドン 逃げて追いかけて ディンドン ディンドン  全体 何が欲しいの 一体 何が欲しいの 覚めてくりかえす 昨日の夜の夢のつづき 3121、1234 (真夜中の扉の鍵の番号) 3212 (真夜中の扉の鍵の番号) 明日はどうにかなるだろうって でも見ておくれきっと ゼンマイがきれてるんだ  僕の時計はとまったきり 僕の頭は ディンドン ディンドン 逃げて追いかけて ディンドン ディンドン小室等田槙道子小室等全体 何が欲しいの 一体 何が欲しいの 街角のごみ箱あさって こねくりまわした おとぎ話 それとも 唇あわせて ぬりたくる嘘に嘘 またひとつ嘘が欲しいのかい? でも見ておくれ 僕のポケットからは もう もう何も 何も出てこない ぼくの頭は ディンドン ディンドン 逃げて追いかけて ディンドン ディンドン  全体 何が欲しいの 一体 何が欲しいの 覚めてくりかえす 昨日の夜の夢のつづき 3121、1234 (真夜中の扉の鍵の番号) 3212 (真夜中の扉の鍵の番号) 明日はどうにかなるだろうって でも見ておくれきっと ゼンマイがきれてるんだ  僕の時計はとまったきり 僕の頭は ディンドン ディンドン 逃げて追いかけて ディンドン ディンドン
東京君ならどこへ行っても きっとうまくよれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに  君 知っているだろう 僕の気持 だからなにも言わないね 最後の 最後まで  車のつづれ織り ぬければ もうすぐだよ 君を見送る そして 見送った空港  君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに  サヨナラとコンニチハが こぼれそうな駅 もう 君の思いで楽しむ やわらかな影  人の流れの中 朝をみかけた この都会(マチ)を 捨てきれないのは なぜなんだろう  君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに小室等白石ありす小室等君ならどこへ行っても きっとうまくよれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに  君 知っているだろう 僕の気持 だからなにも言わないね 最後の 最後まで  車のつづれ織り ぬければ もうすぐだよ 君を見送る そして 見送った空港  君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに  サヨナラとコンニチハが こぼれそうな駅 もう 君の思いで楽しむ やわらかな影  人の流れの中 朝をみかけた この都会(マチ)を 捨てきれないのは なぜなんだろう  君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに
逃亡の河高いあの山への道 通い道 愛、愛 遠いふるさとの河 氾濫河(あばれかわ) 夢、夢 三つの顔をもつ俺たち  今日の寝ぐらはあの娘の胸 肩に背に乱れる山桜  高いあの山への道 通い道 雨、雨が降る 遠いふるさとの河 氾濫河(あばれがわ) 霧、霧にかすむ 明日にはぐれた俺たち 誰白波の無縁仏 風に風に揺れる母子草  明日にはぐれた俺たち 誰白波の無縁仏 風に風に揺れる母子草小室等田槙道子小室等高いあの山への道 通い道 愛、愛 遠いふるさとの河 氾濫河(あばれかわ) 夢、夢 三つの顔をもつ俺たち  今日の寝ぐらはあの娘の胸 肩に背に乱れる山桜  高いあの山への道 通い道 雨、雨が降る 遠いふるさとの河 氾濫河(あばれがわ) 霧、霧にかすむ 明日にはぐれた俺たち 誰白波の無縁仏 風に風に揺れる母子草  明日にはぐれた俺たち 誰白波の無縁仏 風に風に揺れる母子草
遠い昔の春の日の遠い昔の春の日の れんげ咲く 田んぼのあぜに やわらかに 陽はふりそそぐ 女たちは笑っていた 男たちも笑っていた 草も木も石っころも カエルも笑っていた 腹を抱えて ころげまわって 涙流して 生きることの 喜びを笑っていた 遠い昔の春の日の あれは かげろう  遠い昔の春の日に もう帰れない ぼくは もう帰れない ぼくは あいつが笑っていた あいつも笑っていた あいつはどこへ行った あいつはどこへ消えた 大き過ぎる街の 暗すぎる夜の 夜の空に向って 笑って笑って笑って せいいっぱい笑ってみるのですが 遠い昔の春の日の 音は聞こえない小室等伊東嘉雄小室等遠い昔の春の日の れんげ咲く 田んぼのあぜに やわらかに 陽はふりそそぐ 女たちは笑っていた 男たちも笑っていた 草も木も石っころも カエルも笑っていた 腹を抱えて ころげまわって 涙流して 生きることの 喜びを笑っていた 遠い昔の春の日の あれは かげろう  遠い昔の春の日に もう帰れない ぼくは もう帰れない ぼくは あいつが笑っていた あいつも笑っていた あいつはどこへ行った あいつはどこへ消えた 大き過ぎる街の 暗すぎる夜の 夜の空に向って 笑って笑って笑って せいいっぱい笑ってみるのですが 遠い昔の春の日の 音は聞こえない
都会の朝厚いガラスのむこうに 白い河のような高速道路 音を刻まない街のかなたに 今日がただ急ぐよ 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく 淋しいからこそ微笑み 始発のバスにゆられてみれば やがてざわめきとかわる街に やさしい人々がよみがえる 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく  赤錆びた橋の上をふたり 今日もわかれる人がいる 鳥は又いつか飛んでくるよ この空を見直したときに 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく小室等白石ありす小室等厚いガラスのむこうに 白い河のような高速道路 音を刻まない街のかなたに 今日がただ急ぐよ 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく 淋しいからこそ微笑み 始発のバスにゆられてみれば やがてざわめきとかわる街に やさしい人々がよみがえる 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく  赤錆びた橋の上をふたり 今日もわかれる人がいる 鳥は又いつか飛んでくるよ この空を見直したときに 心のままに愛して 心のままに振舞う 悲しみなんか忘れたように 都会の朝はいきづく
年輪・歯車ふとかれに出あって ふとキスされて ふとかれが好きになって ふとすばらしいとおもって  ふとほほえんで ふと大きな声をあげて ふと未来を夢みて ふと美しい生活をはじめて  ふと子どもに見とれて ふとかれの変化に気づいて ふと捨てられたことをしって ふと涙をながして ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて  靴にありついて ほっとしたかと思うと そうズボンがぼろになっている ズボンがぼろに  ズボンにありついて ほっとしたかと思うと 上着がぼろぼろになっている 上着がぼろぼろに  上着にありついて ほっとしたかと思うと そうもとに戻ってまた もとに戻ってまた  ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって 靴を探しまわっている  ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて小室等有馬敲・山之口獏高田渡ふとかれに出あって ふとキスされて ふとかれが好きになって ふとすばらしいとおもって  ふとほほえんで ふと大きな声をあげて ふと未来を夢みて ふと美しい生活をはじめて  ふと子どもに見とれて ふとかれの変化に気づいて ふと捨てられたことをしって ふと涙をながして ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて  靴にありついて ほっとしたかと思うと そうズボンがぼろになっている ズボンがぼろに  ズボンにありついて ほっとしたかと思うと 上着がぼろぼろになっている 上着がぼろぼろに  上着にありついて ほっとしたかと思うと そうもとに戻ってまた もとに戻ってまた  ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって 靴を探しまわっている  ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて
のみくらべサアサア皆さん集まって 飲み較べをしようじゃないか 飲み較べをしようじゃないか そこの酒場でやつぎばや 外は早足長雨地雨 私の心は最上川 あの娘の船を海送り 悲しいけれど海送り  サアサア飲んで飲み較べ 飲んで飲んで飲み明かし  どうだい升酒つぎ込んで グイッと一息いきますか グイッと一息いきますか あんたは強いと聞いてます 流しの音頭で長唄地唄 私は下手な別れ唄 あの娘の振り袖色ぼかし 恋のあやまち色ぼかし  サアサア飲んで飲み較べ 飲んで飲んで飲み明かし小室等白石ありす小室等サアサア皆さん集まって 飲み較べをしようじゃないか 飲み較べをしようじゃないか そこの酒場でやつぎばや 外は早足長雨地雨 私の心は最上川 あの娘の船を海送り 悲しいけれど海送り  サアサア飲んで飲み較べ 飲んで飲んで飲み明かし  どうだい升酒つぎ込んで グイッと一息いきますか グイッと一息いきますか あんたは強いと聞いてます 流しの音頭で長唄地唄 私は下手な別れ唄 あの娘の振り袖色ぼかし 恋のあやまち色ぼかし  サアサア飲んで飲み較べ 飲んで飲んで飲み明かし
朝が橋をつくる 心ときめくひとときに ゆるやかな流れは 街をへだて始める  小さなころ見なれた 三角屋根の家並が  ほんの少しばかり 姿をかえ河岸づたい  たちどまる足元を いたずらな風が 誘うように吹きぬける  あの橋わたれ あの橋わたれ  橋に出逢えば 旅がしたいなと 誰かのひとこと  あの橋わたれ あの橋わたれ あの橋わたれ ……小室等白石ありす小室等朝が橋をつくる 心ときめくひとときに ゆるやかな流れは 街をへだて始める  小さなころ見なれた 三角屋根の家並が  ほんの少しばかり 姿をかえ河岸づたい  たちどまる足元を いたずらな風が 誘うように吹きぬける  あの橋わたれ あの橋わたれ  橋に出逢えば 旅がしたいなと 誰かのひとこと  あの橋わたれ あの橋わたれ あの橋わたれ ……
バラはあこがれ永遠の誓いにそむいた心が 君を捨ててゆくときも 隠しきれない悩みを誰にも 打ち明けられないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  くらしに追われあちこちと街を さまよいあるくときも はらがへっておまけにおけらで 夜風がわびしいときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  冬が長すぎあしたに小さな 望みももてないときも ひえた心をあたためる為の 友達もいないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  あなたが聞いてる僕のこの歌を あげましょうあなたに少し あなたのおもいに あなたのあこがれに 香りをつけましょうバラの バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢小室等早川清至ジルベール・ベコ―永遠の誓いにそむいた心が 君を捨ててゆくときも 隠しきれない悩みを誰にも 打ち明けられないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  くらしに追われあちこちと街を さまよいあるくときも はらがへっておまけにおけらで 夜風がわびしいときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  冬が長すぎあしたに小さな 望みももてないときも ひえた心をあたためる為の 友達もいないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢  あなたが聞いてる僕のこの歌を あげましょうあなたに少し あなたのおもいに あなたのあこがれに 香りをつけましょうバラの バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢
比叡おろし風は山から降りてくる レタスのかごをかかえて 唇はくびれていちご 遠い夜の街を越えて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ  風は琵琶湖に落ちてくる 北山杉を下に見て 夕焼けはよそゆきマント 光る銀の靴をはいていたそうな うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ  風は今夜も吹いている 死んでは駄目よといいながら さよならは小さなみぞれ そっと京都の闇に 捨てて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ小室等松岡正剛松岡正剛風は山から降りてくる レタスのかごをかかえて 唇はくびれていちご 遠い夜の街を越えて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ  風は琵琶湖に落ちてくる 北山杉を下に見て 夕焼けはよそゆきマント 光る銀の靴をはいていたそうな うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ  風は今夜も吹いている 死んでは駄目よといいながら さよならは小さなみぞれ そっと京都の闇に 捨てて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ
独り立ちの歌遠い空が晴れた朝には 地平さして 鳥が飛ぶよ ふるい友よ 君にさよなら 雨の日には 手紙書くさ  涙をぬぐい 訪ねてゆこう はるかな空の まだ見ぬ あの人  長い夜の 夢に目覚めて 出かけようと心に決めた 遠い空が晴れた朝には いつもの山脈 ひときは高く小室等田槙道子小室等遠い空が晴れた朝には 地平さして 鳥が飛ぶよ ふるい友よ 君にさよなら 雨の日には 手紙書くさ  涙をぬぐい 訪ねてゆこう はるかな空の まだ見ぬ あの人  長い夜の 夢に目覚めて 出かけようと心に決めた 遠い空が晴れた朝には いつもの山脈 ひときは高く
フライング山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 沙羅双樹の木蔭に憩う 老いたひとりの男に出会った 日暮れし里へのその道を聞けば 遠く指さし 静かに笑った  初めてぼくは知ったのさ 人の命の哀しさを 初めてぼくは知ったのさ 白く続く道の涯てを  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 緑の樹々に陽はそそぐ 光りの中でぼくは飛ぶ 梢を渡って風が吹く 風の背中でぼくは走る  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 石の温もり 夕べの市場 行き交う人々の賑わい 呼び声きいて 翼返せば 光と影がまどろんでいた  初めてぼくは知ったのさ 人の命のみじめさを 初めてぼくは知ったのさ 風と語る石の言葉  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都小室等田槙道子小室等山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 沙羅双樹の木蔭に憩う 老いたひとりの男に出会った 日暮れし里へのその道を聞けば 遠く指さし 静かに笑った  初めてぼくは知ったのさ 人の命の哀しさを 初めてぼくは知ったのさ 白く続く道の涯てを  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 緑の樹々に陽はそそぐ 光りの中でぼくは飛ぶ 梢を渡って風が吹く 風の背中でぼくは走る  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都 石の温もり 夕べの市場 行き交う人々の賑わい 呼び声きいて 翼返せば 光と影がまどろんでいた  初めてぼくは知ったのさ 人の命のみじめさを 初めてぼくは知ったのさ 風と語る石の言葉  山脈はるか 高原のかなた ひとり旅するところ 古はるか 潮騒のかなた 幻の奇しき都
ぼくたちのラストダンスもうなにも 話すことはないと きみの瞳が語ってる 取り返しのつかない 時が流れて 今 ぼくたちのさようなら  開け放つ窓の やわらかな風は 愛の後を やさしく撫でる ゆらめくカーテン 窓際のベッドに 横たわるきみと やすらかな寝息  ああ 今は遠い あの日の景色 もう戻れないあの日の 愛の日々 ああ 鳥たちはすでに 歌うのをやめて 夕闇の梢で 羽を休めてる  もうなにも 話すことはないと きみの瞳が 語ってる 取り返しのつかない 時が流れて 今 ぼくたちのさようなら  ぼくの言葉が きみを傷つけて きみの涙が ぼくを追いつめる 愛の歯車と 時の歯車が 知らず知らずに ずれてしまった  言い争いは もうやめよう 涙を拭いて 笑ってくれないか 誰のせいでも ありはしない ぼくらは少し 若かった  もうなにも 出来ることはないけど きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう 踊って踊って 踊り明かして そして ぼくたちのさようなら  変わらないのは あの日のままの きみが笑った ぼくのステップ 今きみはぼくの 腕の中で あの日のように 笑ってる  もうなにも 出来ることはないけど きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう 踊って踊って 踊り明かして そして ぼくたちのさようなら  まるで出会いの 時のようだね きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう もっともっと激しく 踊り明かして 今 ぼくたちのさようなら小室等小室等小室等もうなにも 話すことはないと きみの瞳が語ってる 取り返しのつかない 時が流れて 今 ぼくたちのさようなら  開け放つ窓の やわらかな風は 愛の後を やさしく撫でる ゆらめくカーテン 窓際のベッドに 横たわるきみと やすらかな寝息  ああ 今は遠い あの日の景色 もう戻れないあの日の 愛の日々 ああ 鳥たちはすでに 歌うのをやめて 夕闇の梢で 羽を休めてる  もうなにも 話すことはないと きみの瞳が 語ってる 取り返しのつかない 時が流れて 今 ぼくたちのさようなら  ぼくの言葉が きみを傷つけて きみの涙が ぼくを追いつめる 愛の歯車と 時の歯車が 知らず知らずに ずれてしまった  言い争いは もうやめよう 涙を拭いて 笑ってくれないか 誰のせいでも ありはしない ぼくらは少し 若かった  もうなにも 出来ることはないけど きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう 踊って踊って 踊り明かして そして ぼくたちのさようなら  変わらないのは あの日のままの きみが笑った ぼくのステップ 今きみはぼくの 腕の中で あの日のように 笑ってる  もうなにも 出来ることはないけど きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう 踊って踊って 踊り明かして そして ぼくたちのさようなら  まるで出会いの 時のようだね きみとぼくのラストダンス 踊り明かそう もっともっと激しく 踊り明かして 今 ぼくたちのさようなら
ぽつねん公園の陽だまりに おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 膝は痛むし目はかすむ 富士山だって崩れてく もういいかい まあだだよ  孫たちの顔おぼろ おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 桜ばっかり花ざかり いろはにほへとなんまいだ もういいかい まあだだよ  来し方も行く末も おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 することもなし退屈だ 救急車でも呼ぼうかね もういいかい まあだだよ小室等谷川俊太郎武満徹公園の陽だまりに おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 膝は痛むし目はかすむ 富士山だって崩れてく もういいかい まあだだよ  孫たちの顔おぼろ おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 桜ばっかり花ざかり いろはにほへとなんまいだ もういいかい まあだだよ  来し方も行く末も おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 することもなし退屈だ 救急車でも呼ぼうかね もういいかい まあだだよ
守らずにいられないおまえをみつめていると 私は男らしさをとりもどす おまえの手はひびがきれ おまえのくちびるのわきには 小さなしわがきざまれている  おまえの心は日々の重みに 少しゆがんでいるかもしれない けれどおまえをみつめていると 私はやさしさをとりもどす 一日の新鮮さをとりもどす  おまえをみつめていると おまえを守らずにいられない あらゆる暴力から あらゆる不幸からおまえを守り こんなにも女らしいおまえを こんなにもゆたかなおまえを 私は愛さずにいられない小室等谷川俊太郎小室等おまえをみつめていると 私は男らしさをとりもどす おまえの手はひびがきれ おまえのくちびるのわきには 小さなしわがきざまれている  おまえの心は日々の重みに 少しゆがんでいるかもしれない けれどおまえをみつめていると 私はやさしさをとりもどす 一日の新鮮さをとりもどす  おまえをみつめていると おまえを守らずにいられない あらゆる暴力から あらゆる不幸からおまえを守り こんなにも女らしいおまえを こんなにもゆたかなおまえを 私は愛さずにいられない
結詞浅き夢 淡き恋 遠き道 青き空  今日をかけめぐるも 立ち止まるも 青き、青き空の下の出来事  迷い雲 白き夏 ひとり旅 長き冬  春を想い出すも 忘れるも 遠き、遠き道の途中での事  浅き夢 淡き恋 遠き道 青き空小室等井上陽水井上陽水浅き夢 淡き恋 遠き道 青き空  今日をかけめぐるも 立ち止まるも 青き、青き空の下の出来事  迷い雲 白き夏 ひとり旅 長き冬  春を想い出すも 忘れるも 遠き、遠き道の途中での事  浅き夢 淡き恋 遠き道 青き空
無題いつも いつも ぼくが きみを 見ててあげるから 安心して おやすみ  傷つけあうことに 慣れてしまった この世界 そこで ぼくらは 生まれ 育った小室等小室等小室等いつも いつも ぼくが きみを 見ててあげるから 安心して おやすみ  傷つけあうことに 慣れてしまった この世界 そこで ぼくらは 生まれ 育った
ユイ・コムロこの子のすること 見てごらん もう 自分が女だってこと 知ってるような  僕の思惑や 心配など この子にとっては何でもないが それでいいさ  僕の愛のふるさとに なったこの子に 僕は僕のすべてを 投げだしてしまうだろう  怒ったり笑ったり 一人前だね くやし泣きすることも 今に覚えるさ  この子が結婚 ましてや母に… そのとき 僕はどんな顔して いるのだろう  僕の愛のふるさとに なったこの子に 僕は僕のすべてを 投げだしてしまうだろう小室等白石ありす小室等この子のすること 見てごらん もう 自分が女だってこと 知ってるような  僕の思惑や 心配など この子にとっては何でもないが それでいいさ  僕の愛のふるさとに なったこの子に 僕は僕のすべてを 投げだしてしまうだろう  怒ったり笑ったり 一人前だね くやし泣きすることも 今に覚えるさ  この子が結婚 ましてや母に… そのとき 僕はどんな顔して いるのだろう  僕の愛のふるさとに なったこの子に 僕は僕のすべてを 投げだしてしまうだろう
ゆきの季節凍てついた窓 彼方に 幻のような河  あたたかなココア ゆるゆるこしらえ  こんな日の 空にせつなく 鳥は雪 吐息は雪  降りてくるはずの 愛の ゆくえを追っている  まばらな人影に ひとりきりで私  こんな日の 空にせつなく 鳥は雪 吐息は雪小室等白石ありす小室等凍てついた窓 彼方に 幻のような河  あたたかなココア ゆるゆるこしらえ  こんな日の 空にせつなく 鳥は雪 吐息は雪  降りてくるはずの 愛の ゆくえを追っている  まばらな人影に ひとりきりで私  こんな日の 空にせつなく 鳥は雪 吐息は雪
夢のまた夢夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢  夢のまた夢いつの夢 回り燈籠辿るような ひとりぼっちの隠れん坊 夢のまた夢いつの夢  夢のまた夢おそい夢 落ちてくたそがれ追っかけて はぐれた片手のお人形と 夢のまた夢おそい夢  夢のまた夢誰の夢 お背戸の藪の指切りを いつか忘れた花嫁の 夢のまた夢誰の夢  夢のまた夢遠い夢 あの子と二人海の中 それともひとりで船に乗ろ 夢のまた夢遠い夢  夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢小室等北村魚・及川恒平及川恒平夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢  夢のまた夢いつの夢 回り燈籠辿るような ひとりぼっちの隠れん坊 夢のまた夢いつの夢  夢のまた夢おそい夢 落ちてくたそがれ追っかけて はぐれた片手のお人形と 夢のまた夢おそい夢  夢のまた夢誰の夢 お背戸の藪の指切りを いつか忘れた花嫁の 夢のまた夢誰の夢  夢のまた夢遠い夢 あの子と二人海の中 それともひとりで船に乗ろ 夢のまた夢遠い夢  夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢
ラブソング今はおまえと別れようと こころに決めて 見送るはずの細い肩先 そっとふれたとき 忘れようとしたすべてが 無駄になってしまう  ふたりで見た愛の映画 そのままに いつもと変わらぬ微笑み残し 死ねたらいいと 季節の美しさがよけいに おまえを悲しませる  降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング  数えきれない溜息に 満たされた街を 冬に身をまかせたように 歩きつづける おまえが泣いていることを 知ってしまったから  降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング小室等白石ありす小室等今はおまえと別れようと こころに決めて 見送るはずの細い肩先 そっとふれたとき 忘れようとしたすべてが 無駄になってしまう  ふたりで見た愛の映画 そのままに いつもと変わらぬ微笑み残し 死ねたらいいと 季節の美しさがよけいに おまえを悲しませる  降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング  数えきれない溜息に 満たされた街を 冬に身をまかせたように 歩きつづける おまえが泣いていることを 知ってしまったから  降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング
流星花火「下町は田舎みたいだ」って 車に乗り合わせた女の子が言う 下町育ちの小室さんは 「成程……」 と、うなずく 道産児の僕は 「そうかな……」 と、首をかしげる  田舎の縁日には 肌寒い夏の空を 流星花火が 飛び交っていた そいつが違うと 思うのだ小室等及川恒平小室等「下町は田舎みたいだ」って 車に乗り合わせた女の子が言う 下町育ちの小室さんは 「成程……」 と、うなずく 道産児の僕は 「そうかな……」 と、首をかしげる  田舎の縁日には 肌寒い夏の空を 流星花火が 飛び交っていた そいつが違うと 思うのだ
私は月には行かないだろう私は月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう  飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう  わたしはわたしを ぬぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう小室等大岡信小室等私は月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう  飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう  わたしはわたしを ぬぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう
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