あゝダムの町甘く酸っぱく 東京の夢が むせびくる様な 呼ぶ様な 花の唇 酒場のあの娘 唄も身に沁む ああ ダムの町 パワー・ショベルが ハッパの音が 明けりゃ谷間に せき立てる ダムの町だよ 男の町だ なんで東京が ああ 恋しかろ 山の夜霧にゃ 星さえうるむ みんな忘れて 来たものを 捨てた背広に 未練はないが 胸の古傷 ああ なぜうずく | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | | 甘く酸っぱく 東京の夢が むせびくる様な 呼ぶ様な 花の唇 酒場のあの娘 唄も身に沁む ああ ダムの町 パワー・ショベルが ハッパの音が 明けりゃ谷間に せき立てる ダムの町だよ 男の町だ なんで東京が ああ 恋しかろ 山の夜霧にゃ 星さえうるむ みんな忘れて 来たものを 捨てた背広に 未練はないが 胸の古傷 ああ なぜうずく |
雨の夜は雨、雨の夜は 浮世はぐれた 旅寝の鳥も まねく谷間の 灯りにほろり 何故か涙が 何故か涙が 流れてならぬ 旅、旅の身は 抱いたギターの 音色もしめる 何の弱気か 思わずほろり 捨てた故郷が 捨てた故郷が 恋しゅうてならぬ 夢、夢浅く 覚めて聞いてる しとしと雨に 春のみじかよ ひとりでほろり 町で見た娘が 町で見た娘が 愛しゅうてならぬ | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 加藤光男 | 雨、雨の夜は 浮世はぐれた 旅寝の鳥も まねく谷間の 灯りにほろり 何故か涙が 何故か涙が 流れてならぬ 旅、旅の身は 抱いたギターの 音色もしめる 何の弱気か 思わずほろり 捨てた故郷が 捨てた故郷が 恋しゅうてならぬ 夢、夢浅く 覚めて聞いてる しとしと雨に 春のみじかよ ひとりでほろり 町で見た娘が 町で見た娘が 愛しゅうてならぬ |
落葉しぐれ旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く | 三浦洸一 | 吉川静夫 | 吉田正 | | 旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く |
踊子さよならも 言えず 泣いている 私の踊子よ ……ああ 船が出る 天城峠で 会(お)うた日は 絵のように あでやかな 袖が雨に 濡れていた 赤い袖に 白い雨…… 月のきれいな 伊豆の宿 紅いろの 灯(ともしび)に かざす扇 舞いすがた 細い指の なつかしさ…… さよならも 言えず 泣いている 私の踊子よ ……ああ 船が出る 下田街道 海を見て 目をあげた 前髪の 小さな櫛も 忘られぬ 伊豆の旅よ さようなら…… | 三浦洸一 | 喜志邦三 | 渡久地政信 | | さよならも 言えず 泣いている 私の踊子よ ……ああ 船が出る 天城峠で 会(お)うた日は 絵のように あでやかな 袖が雨に 濡れていた 赤い袖に 白い雨…… 月のきれいな 伊豆の宿 紅いろの 灯(ともしび)に かざす扇 舞いすがた 細い指の なつかしさ…… さよならも 言えず 泣いている 私の踊子よ ……ああ 船が出る 下田街道 海を見て 目をあげた 前髪の 小さな櫛も 忘られぬ 伊豆の旅よ さようなら…… |
想いでの湖畔よ汽笛わびしく 黄昏の 水面をゆすり 汽車は去りゆく 想いでの 湖畔の駅よ ひとり尋ねし 悲しい群れに シグナルは シグナルは 青い涙か せつなく光る 岸のボートよ 忘られぬ ホテルの窓よ 瞳やさしく 寄り添いし あの日の君よ 暗いホームに 帰らぬ夢を やるせなく やるせなく 追えば夜霧が ソフトを濡らす いっそこのまま とまらずに さよならしよか つらい悲しい 想いでの 湖畔の駅よ 更けて淋しい 待合室の 白樺の 白樺の 古いベンチに 男の涙 | 三浦洸一 | 南波哲 | 服部良一 | 服部良一 | 汽笛わびしく 黄昏の 水面をゆすり 汽車は去りゆく 想いでの 湖畔の駅よ ひとり尋ねし 悲しい群れに シグナルは シグナルは 青い涙か せつなく光る 岸のボートよ 忘られぬ ホテルの窓よ 瞳やさしく 寄り添いし あの日の君よ 暗いホームに 帰らぬ夢を やるせなく やるせなく 追えば夜霧が ソフトを濡らす いっそこのまま とまらずに さよならしよか つらい悲しい 想いでの 湖畔の駅よ 更けて淋しい 待合室の 白樺の 白樺の 古いベンチに 男の涙 |
街燈花のネオンも消えて 深い夜霧が 街角を濡らす頃 残ってともる やさしい街燈 おまえは知っている つきせぬ つきせぬ ささやきを 並木通りの人も 絶えて淋しく そぞろ身に沁む風に 泣き泣き一人 仰ぎ見る街燈 おまえは知っている わたしの わたしの かなしみも 誰の泪を秘めて 落ちているのか いとし紅バラ一ッ 母の眼のように 見まもる街燈 おまえは知っている みんなの みんなの 身の上を | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | | 花のネオンも消えて 深い夜霧が 街角を濡らす頃 残ってともる やさしい街燈 おまえは知っている つきせぬ つきせぬ ささやきを 並木通りの人も 絶えて淋しく そぞろ身に沁む風に 泣き泣き一人 仰ぎ見る街燈 おまえは知っている わたしの わたしの かなしみも 誰の泪を秘めて 落ちているのか いとし紅バラ一ッ 母の眼のように 見まもる街燈 おまえは知っている みんなの みんなの 身の上を |
釧路の駅でさようならいつも貴女が つけていた 口紅いろの 赤い灯が 挽歌の街に 滲む頃 霧笛の音も 泣くような 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら なみださしぐみ 振り返る アカシア並木 花がちる いつまた逢える 君なのか 手と手をかたく 握りしめ 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら さらば無事でと 身を寄せる 二人をはなす 夜の汽車 いのちの炎 燃やしつつ 海ある町よ さいはての 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら | 三浦洸一 | 吉川静夫 | 豊田一雄 | | いつも貴女が つけていた 口紅いろの 赤い灯が 挽歌の街に 滲む頃 霧笛の音も 泣くような 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら なみださしぐみ 振り返る アカシア並木 花がちる いつまた逢える 君なのか 手と手をかたく 握りしめ 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら さらば無事でと 身を寄せる 二人をはなす 夜の汽車 いのちの炎 燃やしつつ 海ある町よ さいはての 釧路の駅でさようなら あぁ さようなら |
さすらいの恋唄星のない夜は しみじみ哀し まして他国の 山河越えて 風に追われる さすらい暮らし めぐり逢う日が あるじゃなし いつか頼りの 絃さえ切れて 唄も泪の ながれのギター どこか似ている あの娘も泣いて きいてくれるか なつかしや 肩も抱きたい 語りもしたい どうせ一夜の 夢ならさめる わかれ別れて 旅ゆく身なら 責めてくれるな 忘れても | 三浦洸一 | 吉川静夫 | 吉田正 | | 星のない夜は しみじみ哀し まして他国の 山河越えて 風に追われる さすらい暮らし めぐり逢う日が あるじゃなし いつか頼りの 絃さえ切れて 唄も泪の ながれのギター どこか似ている あの娘も泣いて きいてくれるか なつかしや 肩も抱きたい 語りもしたい どうせ一夜の 夢ならさめる わかれ別れて 旅ゆく身なら 責めてくれるな 忘れても |
Suchan ブルースあの山越えりゃ ナホトカあたり 今日も埠頭(バンド)にゃ マストの日章旗(はた)を 嬉し涙で 見上げる友が ぽっと浮かんだ ぽっと浮かんだ あかね雲 窓にもたれて あの娘の唄を そっと歌えば 名知らぬ星が 命淋しく 流れて消えた 宵のスーチャン 宵のスーチャン 街外れ 吹雪くスーチャン 冷たい夜は ペチカ囲んで 想い出話 泣いて笑って 心がとけりゃ 結ぶ今宵の 結ぶ今宵の 夢楽し | 三浦洸一 | 吉田正 | 吉田正 | 寺岡真三 | あの山越えりゃ ナホトカあたり 今日も埠頭(バンド)にゃ マストの日章旗(はた)を 嬉し涙で 見上げる友が ぽっと浮かんだ ぽっと浮かんだ あかね雲 窓にもたれて あの娘の唄を そっと歌えば 名知らぬ星が 命淋しく 流れて消えた 宵のスーチャン 宵のスーチャン 街外れ 吹雪くスーチャン 冷たい夜は ペチカ囲んで 想い出話 泣いて笑って 心がとけりゃ 結ぶ今宵の 結ぶ今宵の 夢楽し |
青年の樹雲が流れる 丘の上 花の乱れる 草むらに ともに植える ひと本の ひと本の 若き希望と 夢の苗 空に伸びろ 青年の樹よ 嵐すさぶ 日もあらむ 憂に暗い 夜もなお 腕くみ合せ 立ちゆかん 立ちゆかん 熱き心と 意気地持て 森に育て 青年の樹よ 多感の友よ 思わずや 祖国の姿 いま如何に 明日の夜明けを 告げるもの 告げるもの 我らをおきて 誰かある 国を興せ 青年の樹よ | 三浦洸一 | 石原慎太郎 | 山本直純 | | 雲が流れる 丘の上 花の乱れる 草むらに ともに植える ひと本の ひと本の 若き希望と 夢の苗 空に伸びろ 青年の樹よ 嵐すさぶ 日もあらむ 憂に暗い 夜もなお 腕くみ合せ 立ちゆかん 立ちゆかん 熱き心と 意気地持て 森に育て 青年の樹よ 多感の友よ 思わずや 祖国の姿 いま如何に 明日の夜明けを 告げるもの 告げるもの 我らをおきて 誰かある 国を興せ 青年の樹よ |
東京の人並木の雨のトレモロを テラスの椅子でききながら 銀座むすめよ なに想う 洩らす吐息に うるむ青い灯(ひ) しのび泣く 恋に泣く 東京の人 夜霧の日比谷ゆく人も 隅田の流れ見る人も 恋に身を灼く シルエット 君は新宿 僕は浅草 しのび泣く 恋に泣く 東京の人 都のすがた 店々は 変れどつきぬ恋の唄 月の渋谷よ 池袋 花は今日咲き 明日(あす)もかおるよ しのび泣く 恋に泣く 東京の人 | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | | 並木の雨のトレモロを テラスの椅子でききながら 銀座むすめよ なに想う 洩らす吐息に うるむ青い灯(ひ) しのび泣く 恋に泣く 東京の人 夜霧の日比谷ゆく人も 隅田の流れ見る人も 恋に身を灼く シルエット 君は新宿 僕は浅草 しのび泣く 恋に泣く 東京の人 都のすがた 店々は 変れどつきぬ恋の唄 月の渋谷よ 池袋 花は今日咲き 明日(あす)もかおるよ しのび泣く 恋に泣く 東京の人 |
とけろ港よ荒(すさ)ぶ嵐のシベリア山河 越えて今日来たこの港 嬉し涙に瞼をとじりゃ 浮ぶ希望の帰還船 帰還船 窓に小雪のつめたい朝も 七つ北斗の冴えた夜(よ)も なぜか気になるバンドのあたり とけろ港よサフガワニ サフガワニ ああこの日まで忍んで耐えて ともに眺めるこの港 鳴れよ響けよ帰還のドラよ あすの日本が我等待つ 我等待つ | 三浦洸一 | 吉田正 | 吉田正 | 寺岡真三 | 荒(すさ)ぶ嵐のシベリア山河 越えて今日来たこの港 嬉し涙に瞼をとじりゃ 浮ぶ希望の帰還船 帰還船 窓に小雪のつめたい朝も 七つ北斗の冴えた夜(よ)も なぜか気になるバンドのあたり とけろ港よサフガワニ サフガワニ ああこの日まで忍んで耐えて ともに眺めるこの港 鳴れよ響けよ帰還のドラよ あすの日本が我等待つ 我等待つ |
弁天小僧牡丹の様なお嬢さん シッポ出すぜと浜松屋 二の腕かけた彫物の 桜にからむ緋縮緬 しらざァいって 聞かせやしょう オット俺らァ 弁天小僧菊之助 以前を言ゃあ江の島で 年期づとめのお稚児さん くすねる銭もだんだんに とうとう島をおわれ鳥 噂に高い 白波の オット俺らァ 五人男のきれはしさ 着なれた花の振袖で 髪も島田に由比ヶ浜 だまして取った百両も 男とばれちゃ仕方がねえ つき出しなせえ どこへなと オットどっこい サラシは一本切ってきた 素肌にもえる長襦袢 縞の羽織を南郷に 着せかけられて帰りしな にっこり被る豆しぼり 鎌倉無宿 島育ち オットどっこい 女にしたい菊之助 | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | | 牡丹の様なお嬢さん シッポ出すぜと浜松屋 二の腕かけた彫物の 桜にからむ緋縮緬 しらざァいって 聞かせやしょう オット俺らァ 弁天小僧菊之助 以前を言ゃあ江の島で 年期づとめのお稚児さん くすねる銭もだんだんに とうとう島をおわれ鳥 噂に高い 白波の オット俺らァ 五人男のきれはしさ 着なれた花の振袖で 髪も島田に由比ヶ浜 だまして取った百両も 男とばれちゃ仕方がねえ つき出しなせえ どこへなと オットどっこい サラシは一本切ってきた 素肌にもえる長襦袢 縞の羽織を南郷に 着せかけられて帰りしな にっこり被る豆しぼり 鎌倉無宿 島育ち オットどっこい 女にしたい菊之助 |
郵便船が来たとヨー郵便船が来たとヨー 来たとヨー 沖で鳴る鳴る 合図の汽笛 ポーポーポーとね 呼んでるぜ 遠い都の あの娘の便り 乗せて来たやら 気にかかる 郵便船が着いたとヨー 着いたとヨー 島の小さな あの桟橋に ポーポーポーとね 入ったぜ 月に一度の うれしい便り 忘れないでと 書いてある 郵便船が帰るとヨー 帰るとヨー ランプ灯して 纜といて ポーポーポーとね 出て行くぜ 返事届けよ 今度のときにゃ 可愛いあの娘が 乗ってくる | 三浦洸一 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | 郵便船が来たとヨー 来たとヨー 沖で鳴る鳴る 合図の汽笛 ポーポーポーとね 呼んでるぜ 遠い都の あの娘の便り 乗せて来たやら 気にかかる 郵便船が着いたとヨー 着いたとヨー 島の小さな あの桟橋に ポーポーポーとね 入ったぜ 月に一度の うれしい便り 忘れないでと 書いてある 郵便船が帰るとヨー 帰るとヨー ランプ灯して 纜といて ポーポーポーとね 出て行くぜ 返事届けよ 今度のときにゃ 可愛いあの娘が 乗ってくる |