抱きしめること

みゆな
抱きしめること
2024年10月2日に“みゆな”が新曲「あなたに抱きしめて」をリリースしました。同曲は、飯豊まりえが主演のドラマ『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~Season2』主題歌です。みゆなの繊細で美しくも力強さを感じる歌声が、ドラマをより一層盛り上げ、その世界観で多くの人を魅了させる楽曲になっております。 さて、今日のうたではそんな“みゆな”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、新曲「 あなたに抱きしめて 」にも通ずる【抱きしめ合うことが一番の愛と平和だと思う理由】のお話。自身が身をもって感じた「ハグ」の力とは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 こんにちは、みゆなです。 何度か歌ネットさんでエッセイを掲載させていただいてますが、今回も目を通してくださっている皆様、ありがとうございます。 先日のエッセイは 【抱きしめられた時それがもたらす影響について】 でしたが今回のお話は、 【抱きしめ合うことが一番の愛と平和だと思う理由】 について話したいと思います。 あれれ、制作秘話でも小説の様なそうじゃない様なやつでも無いんだと思った方もいらっしゃいますよね(先週のエッセイのps.に書いた為)。 最初はその予定だったのですが、文章を考えながら、このテーマで話そう!と大きく方向転換したので私自身も戸惑っております笑。 なぜ私がこのお話にしようと思ったかというと、 私は17歳で音楽の世界に入り現在22歳。 まだ5年ですが来年小学校卒業するのと同じ。 顔も背丈も体重も性格も成長し、 当時は重いと感じていたランドセルも軽くなり、 それより重いギターケースを背負って歌ってきた自分をまず誉めようと今思いました。 というのはさておき、 その5年間スタッフさんをはじめ、お仕事で出会った方々に私は「ハグ」をよくします。 ちょっとやばいやつかもと思った方! それもそれで正解です! ことの発端は、初めてのステージに立つことへの恐怖心からでした。 地元・宮崎の家の部屋に篭り、毎日歌い、ギターを弾いてきた私が突然(物理的だけではなく精神的にも)大きなステージに立つこと。 それは、「人の顔をジャガイモだと思って」が耳に入って来ないくらい怖いことでした。 「求められる」ことに慣れていないからこそ、 0人だったらどうしよう。と考えながらステージ袖で震えていました。 その時、学生の頃に陸上部だった私はリレーメンバーと円陣を組んだことを思い出しました。 頑張ろうねと応援してくれる仲間がいる。 みんなの熱を肌で感じて、 頑張ろうと更に熱くなれる自分がいる。 円陣がなかったらきっと全国大会には行けなかった(その後アンカーの私は思いっきり転け、予選敗退。笑)。 人の熱に触れる。それは心の解放。 (細かいことは先週のエッセイに書いてあります) だけど程よい緊張感を残し、余計な混乱や焦りを解き放ってくれる。 本当に「ちょうどいい」ものだけが残る。 これをステージ袖でしてみよう!と私は思いました。 マネージャーさんと私しかいない中、円陣を組むのは謎の羞恥心があったので「ハグ」をしようと思いました。 今、緊張しているのは自分しかいない。自分自身とハグできないからハグをする。という自己満足のために行ったことでした。 なのにマネージャーさんは私と同じ熱と緊張感を持っていました。ステージに出るわけではないのに。 私は「独りじゃない」ことをここで知りました。 リレー以外に100m走も並行していた私は、リレーと違って、これは自分だけとの戦いだと思っていました。 「独り」だと。 大きな声で応援してくれる家族や仲間、私と同じ様に戦ってくれていたのにそこに気づくことができませんでした。 マネージャーさんとハグをした後、全力で楽しむことができました。 みんなで作ったライブだった。 そこから私は色んな人とハグをする様になりました。 5年前の感情とは違う。 みんなで想い合って、みんなで作っているから。 もちろん今でもマネージャーさんとハグします。 でも今は「弱さからではなく、強くなれた」からハグをする。 大切な5年間でした。 今回は私の経験で得た話だったけれど この世界が 「喧嘩になる前にハグをしよう」 「喧嘩をしてしまってもハグをしよう」 「ごめんねと言ってハグをしよう」 「ありがとうと言ってハグをしよう」 「大好きと言ってハグをしよう」 「寂しくなったらハグをしよう」 「悲しくなったらハグをしよう」 そうすることができたら不思議と笑顔になれる。 この世界が愛に溢れて優しくなれる。 急に話の規模が大きくなりましたが、 人の体温に触れることが何より大切なのだと思ったという話でした。 皆様も是非そうしてみてください。 〇〇ハラとか色んな用語が増えましたが、 ハグをしあえる人とハグをしてみてください。 さすがの私でも街ですれ違った人に、突然ハグをされたら自己防衛します笑(細かいことは先週のエッセイに書いてあります)。 長くなりましたが、 みゆな の新曲「あなたに抱きしめて」 大切な歌が皆様に届いたことが嬉しいです。 「あなたに抱きしめてもらわなきゃいけない。弱さからじゃない。ここにいることを。」 この歌をずっとずっと愛してください。 そして 飲食と考え事と“文章の量”は「適量」で、笑。 みゆなでした。 ありがとうございました。 <みゆな> ◆紹介曲「 あなたに抱きしめて 」 作詞:みゆな 作曲:みゆな