AGAINの原材料名

 2025年3月26日に“the shes gone”が約2年ぶりとなるミニアルバム『AGAIN』をリリースしました。今作には、島田昌典氏をプロデューサーに迎えた壮大なバラード曲「ひらひら」をはじめ、SUNNY氏をアレンジャーに迎えた初のドラマ『君となら恋をしてみても』タイアップ曲「きらめくきもち」など、話題作を含む全8曲入り。新体制初のミニアルバムとなっております。
 
 さて、今日のうたではそんな“the shes gone”の兼丸による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、今作『AGAIN』に込めた想いとこだわり。そして新曲「センチメンタル・ミー」「アゲイン」「何者」「ひらひら」それぞれのお話です。ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。



このアルバムはひとことで言うと、“覚悟”みたいなものだと思います。
 
前回のツアー『You Found Me TOUR 2024』のMCで
「あなたの1番になることを諦める、のを諦める。」
ということを口にしていたのですが。
 
これは僕なりの
「もう誰にも譲らずあなたにとっての1番でありたい」
というエゴにも近い決心、覚悟でもありました(分かりにくいね。ごめんね)。
 
そんな想いも反映されている今アルバム。
構成としては全8曲。
 
自分たちがやりたいことをやった既発曲(2023~2024の配信シングル)
・きらめくきもち
・エイド
・タイムトラベラーと恋人
・LONG WEEKEND
 
そして、原点を見つめ直した新曲(2025年先行配信、アルバム曲組)
・センチメンタル・ミー
・アゲイン
・何者
・ひらひら
 
と言ったところでしょうか。
全曲触れてしまうとあまりに長くなってしまうので、厳選して今回は2025年にリリースされたこの4曲についてを。
 
過去の“今日のうた”のコラムで「エイド」についてがっつりお話させてもらっているので、そちらも読んでみてください。
 
センチメンタル・ミー
胸が痛い痛い。
先生、キリキリする痛みのほうです。という感じ。
怒りとやるせなさの純度が高めです。
 
弾き語りをしながら<君を知らない世界で>という歌詞とメロディが生まれたのがきっかけで、そこから作り上げていった曲。
サビの考え方、世界観は『エターナル・サンシャイン』という映画からもエッセンスをもらっているので、気になる方は見てみてください。更に歌詞の解釈が可視化して深まると思います。
 
何者
音楽に苦しめられて、音楽に救われる。なんじゃそりゃ。
あとの説明は野暮なので聴いてください。
この曲がこのアルバムの核です。
 
やっぱりthe shes goneというバンドはどのバンドよりもバラードを大切にしたい。しなきゃいけないとまで思っているところがあって。
 
シンプルに分数も他曲の2曲分あるのもあって、気持ちの込め方が違うなと。
気合いじゃなくて、気持ちね。
この子はアルバムの“顔”なのかも。
 
初めてプロデューサーさん(島田昌典さん)と制作して、初めて音としてピアノとストリングスを取り入れました。
そのおかげで主人公の想いを丁寧にしっとり且つ、しっかりと繊細に受け取れる歌と歌詞になっていると思います。
最後まで散りゆく想いと、その行く末をどうか見守ってあげてください。
 
以上、
たっっぷり書かせていただいた“AGAINの原材料名”いかがでしたでしょうか?
 
是非、ご覧になった上で一度、アルバムを曲順で聴いてください!!
そして、あなたにとって“また”何度でも聴きたくなるアルバムになってくれたら嬉しいです。
 
<the shes gone・兼丸>


 
◆ミニアルバム『AGAIN』
2025年3月26日発売
 
<収録曲>
1. センチメンタル・ミー
2.アゲイン
3.LONG WEEKEND
4.ひらひら
5.エイド 
6.タイムトラベラーと恋人
7.きらめくきもち
8.何者