2025年7月30日に“シンガーズハイ”がニューアルバム『HeartBreak』をリリースしました。今作は通常盤に加え、初回限定盤として11月13日に行われた「Serotonin tour 2024」のファイナル公演Zepp Diver Cityにて収録されたライブ映像から、10曲抜粋されたDVDが付属。さらに、アルバム『HeartBreak』を引っ提げた全国ツアーはキャリア最大の元となり、5大Zeppを含む全国13箇所を巡ります。
さて、今日のうたではそんな“シンガーズハイ”の内山ショートによる歌詞エッセイをお届け。フェスやイベントに出る機会が増え、憧れの人たちと同じステージに立てる喜び。その一方で抱くある想いとは…。ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。
暑い日が続いています。
最近はなんやらかんやら外に出ることが多く、気がついたらイガグリ頭だった中学生以来に頭皮をガッツリ日焼けしてしまいました。
トホホなことも多いですが、それでも僕はやっぱり夏が好きなんだなと感じます。
喧しいほど伸び切った道沿いの夏草に顔を顰めることも、どこまでも高く三次元的な入道雲を見上げることも、玄関先で羽化に失敗した歪んだ羽の蝉を見つけることも、全て夏にしかできないことです。心なしか一段と眩しいはずの太陽も見上げる回数は夏の方が多い気がします。
ここ1、2年はフェスや先輩方のイベントに呼んでいただくことも増えて、学生時代に自分たちが画面越しに見てきた人たちと同じステージに立つことが多くなってきました。
それを本当に喜ばしく思う反面、こうも思うのです。あの頃に僕たちが感じていた、気持ちだけでないもっと本質的な何か。それを今の僕たちは見てくれている人たちに届けられているのだろうか?
色んなものに憧れたけれど、音楽なので間違いのない自分らしさだけは捨てないでいたい。それを突き詰めた結果、その本質から遠ざかってはいないものの、逆に近づけてもいないのではないか。
あんなにも目の前で確かに光っているのに、どれだけ身を焦がす覚悟で手を伸ばしても届かないような気がしてしまう。
それでもやっぱりそんな人たちを目の当たりにすると、「嗚呼、眩しいな」と大人になった素直さの分、より一層涙が滲んでくるものでした。
今回のミニアルバム『HeartBreak』では、そんな人間のロマンや情熱と向き合った結果が形を持って届けられるんじゃないかと、僕はそう願っています。
<シンガーズハイ Vo.Gt内山ショート>
◆MINI Album『HeartBreak』
2025年7月30日発売
<収録曲>
1.燁(読み:アキラ)
2.Youth
3.延長戦
4.薄っぺらい愛を込めて
5.Liquid
6.サンバースト