●小貫信昭のコラム一覧
第120回
DISH//「猫」
いまごろ昨年の『NHK紅白歌合戦』の話もなんなんですが、そう、もう6月ですけど、もっとじっくり聴きたかったのが、DISH//がパフォーマンスした「猫」だったのです。あいみょんが作った、いかにも彼女らしい物語性に秀でたポップ・ソング。
第119回
milet「Ordinary days」
miletとAimerとYOASOBIの幾田りらが共演したTHE FIRST TAKEの「おもかげ」を聴いていた時、いま現在の日本の人気女性ボーカリストのレベルというか、新たなスタイルの確立が垣間見られた気がした。
第118回
Aimer「残響散歌」
Aimerというアーティストには以前から注目していたというか、僕ら音楽評論家が年末に依頼される年間ベスト・テンに選んだり、コンサートにも一度行かせてもらっているのだが、正直、僕は彼女の中心ファン層よりはだいぶ上の世代だろう(笑)。
第117回
マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」
マカロニえんぴつというグループ名からSDGsな雰囲気を感じ取ったのは僕だけではないはずだ。かつて割り箸や鉛筆など木材を主原料とするものへの見直しが叫ばれたが、マカロニのえんぴつなら、それもクリア……、というのは、あくまで名前から受けるイメージに限っての話だが…。
第116回
柏原芳恵「春なのに」
春の歌も様々だが、まず思い浮かぶのは、冬という閉ざされた季節から一転、様々なモノが活発化する様を描いた作品だろう。代表的なのは、今もこの季節によく聞かれるキャンディーズの[春一番]である。
第114回
2021年「印象に残った五組のアーティスト」
今年を振り返り、印象に残った五組のアーティストを選出してみた。出来ることなら〇〇〇賞とか命名し、トロフィーを授与したいのだが、予算の関係上、“エア・トロフィー”でご容赦を。
第113回
槇原敬之「冬がはじまるよ」
今更ながら思ったのは、槇原敬之には名曲が多数ある、ということです(いやホント、今更でスミマセン)。しかも彼の場合、他のソングライターが気づいていない感情に、ビシビシ届いていく歌が多い。シンプルな言い回しであっても、言葉の厳選がなされ、豊かな情報量が伝わるのも特徴です。
第112回
ZARD「この愛に泳ぎ疲れても」
今年デビュー30周年を迎えたこともあり、ZARDの全楽曲がサブスクで解禁された。その数、バージョン違いなど含め、全部で389曲だそうだ。これを機にファン以外のヒトも、「負けないで」(1993年1月)や「揺れる想い」(1993年5月)、「マイ フレンド」(1996年1月)のみならず、さまざまな作品を聴いてみるのもいいだろう。
第111回
岩崎宏美「思秋期」
このコラムの選曲は、もちろん季節も意識しているのだが、そんなわけで、「そろそろ秋だよな」と思ったのである。秋を意識すると、文章もつぶやき風になった。やっぱ秋の歌を取り上げたいよな…。夏と違って、秋は内面へ向かうのよね。昔からよく言う。秋は「もの思う季節」…。
第110回
Ado「うっせぇわ」
今回は、Adoの「うっせぇわ」である。タイミング的には「今更?」と思われるかもしれないが、やっぱこの曲は……、どうしても無視できないので取り上げる(笑)。ちなみに作詞・作曲はshudou。この人の他の作品にも触れてみたが、(こと歌詞に関しては口語の生命力あるリズムを上手に取り入れるあたりが印象的だった。
第109回
三木聖子「まちぶせ」
最近、若い方たちの間で70年代や80年代の日本のポップスへの関心が高まっている。
これらの楽曲とJ-POPとの違いを書くならば、J-POPが(たとえバンドの作品であろうと)個人が詞も曲も書くことが多いのに較べ、往年のポップスは、詞と曲と編曲を、それぞれの専門家が分担するのが普通だった点である。
プロフィール
小貫 信昭
(おぬきのぶあき)
1957年東京は目黒、柿ノ木坂に生まれる。音楽評論家。
1980年、『ミュージック・マガジン』を皮切りに音楽について文章を書き始め、音楽評論家として30年のキャ
リアを持つ。アーティスト関連書籍に小田和正、槇原敬之、Mr.Childrenなどのものがあり、また、
J-POP歌詞を分析した「歌のなかの言葉の魔法」、自らピアノに挑戦した『45歳、ピアノ・レッスン!-実践レ
ポート僕の「ワルツ・フォー・デビイ」が弾けるまで』を発表。
1980年、『ミュージック・マガジン』を皮切りに音楽について文章を書き始め、音楽評論家として30年のキャ
リアを持つ。アーティスト関連書籍に小田和正、槇原敬之、Mr.Childrenなどのものがあり、また、
J-POP歌詞を分析した「歌のなかの言葉の魔法」、自らピアノに挑戦した『45歳、ピアノ・レッスン!-実践レ
ポート僕の「ワルツ・フォー・デビイ」が弾けるまで』を発表。