男性サイド、女性サイド、二つの物語が交わるその瞬間とは…。

 今週は各地から、いよいよ“雪”の季節に突入したとのニュースが届きました。九州地方は17日に今季一番の冷え込みとなり、福岡で初雪観測。18日には京都府北部の家々の屋根や車、山々に雪が積もり、水墨画のような世界が一面広がったとのことです。東京が真っ白に染まる日もそう遠くなさそう…。

 本日のニュースではそんな“雪”をテーマにした、ちょっと特別な両A面シングルをご紹介いたします。ロックバンド・空想委員会が12月16日にリリースした「僕が雪を嫌うわけ/私が雪を待つ理由」です!このシングルは、男性目線と女性目線の2曲でひとつの恋を描いた作品となっております。

“天気予報に胸がざわつく
今週末に雪が降るよ

何度季節越えても 苦い記憶よみがえる

真っ白な雪 舞い落ちる街
僕らの道 途切れた
君が終わりにした
雪のように跡形も残らない”
「僕が雪を嫌うわけ」/空想委員会

 まず、こちらが男性目線の楽曲です。“僕が雪を嫌う”のはフラれてしまった恋が原因。彼女と別れてから一体どれくらいの時が経ったのでしょうか。何度季節を越えても、雪を見るたびに思い出してしまうあの笑顔…。それだけ深い深い恋だったということ、そして今もまだ忘れられずにいるということが伝わってきます。どんなに会いたくとも「もう叶わない」「もうどこにもいない」と「なくしてしまった未来」をただ後悔し続けるしかない彼ですが、実は、この恋にはまだ希望が残されているのです…。

“週間天気予報を見てあなたを思い出す
この街にも初雪が降るようです

別れ切り出した私を責めずに
「わかったよ」ってひと言だけ 無理してた 笑顔で

舞い落ちてくる雪を ただあなたは見上げてた
必死で涙こらえていた 覚えてます

離れてみてわかってきた自分のこと
どれだけ甘えてきたんだろう 優しさに

見えないところで支えてくれてた
今になって気付くなんてバカみたい ありがち”
「私が雪を待つ理由」/空想委員会

 こちらが女性目線の楽曲。そう、彼に別れを告げた彼女もまた同じく、サヨナラを後悔し、想いを失くせずにいるのです。そして彼が諦めの気持ちと共に“週間天気予報”を見つめている時、“私”はある決意をします。<舞い落ちてくる雪を また二人で見上げたい 今の気持ちを伝えたい 途切れてしまう前に 初雪の日 会いにいこう>そんなフレーズで幕を閉じるこの曲のラスト。つまり“私が雪を待つ理由”は、再び二人の恋が動き出すその日に希望をかけているから…。
 
 彼は、初雪を迎える憂鬱なその日に、まさか彼女が会いに来てくれるだなんて、まだ自分のことを想ってくれているだなんて、夢にも思わないことでしょう!さて、果たしてこの二人はどうなったのか…、二つの物語がやっと交わるその瞬間を覗いてみたい!続編希望ですね…!

◆ダブルリード両A面シングル
「僕が雪を嫌うわけ/私が雪を待つ理由」
KICM-91642 ¥741+税