小貫信昭のコラム一覧
第36回 コラム画像です。 木村カエラ「Butterfly」 6月は「ジューン・ブライド」。この月に結婚すると幸せになれると言いますよね。言葉の
由来は6月の英語名であるJuneが、もともとローマ神話のユピテル(ジュピター)の妻ユノ(
ジュノー)の名前から取られたもので、しかもこのユノという女性が、結婚生活の守護神で
あることからなのだそうです。
第35回 コラム画像です。 竹内まりや「元気を出して」 竹内まりやさんに初めてインタビューした時のこと。緊張しつつ席に着くと、取材の冒頭、
「“けんかをやめて”の主人公の女の子は意地悪だって、どこかに書いてましたよね」と言わ
れた。一瞬ドキッとしたけど彼女は笑顔だったので安心した。ちゃんと読んでくださってた
ことに恐縮し、もちろん励みにもなった。
第34回 コラム画像です。 SEKAI NO OWARI「Dragon Night」 SEKAI NO OWARIという名前のグループが存在することを知った時、僕はスコットランド
のエジンバラにある、とある地名を思い出した。それは「World's end」。もともとケルト
人が暮していたこの場所に、アングロサクソン人が侵攻し、自分達の領地のその果てに、
こう呼ばれる石壁を築いた。しかしこれは壁の内側の人間達の感覚であり、そこは決して、
世界の果てでも終りでもなかった。
第33回 コラム画像です。 back number「花束」 back numberは“スタンダード”と呼びたくなる名曲を、既にいくつか世に送り出してる。
本サイトの検索回数をみても、彼らの楽曲は実に根強い人気を示す。歌の登場人物は、選ば
れたヒーローやヒロインではない。そればかりか、(こう言ってはなんだけど)わざわざ歌に
するほどの鮮やかな結末が常に待ち受けてるわけでもない。
第32回 コラム画像です。 福山雅治「桜坂」 福山雅治という人の特色は、俳優としてもミュージシャンとしても第一線で活躍し続けている
ことだろう。普通なら二足の草鞋などと揶揄されかねないところ、しかし彼の場合、“二足”
とも見事にピカピカなのである。演技者としての魅力を解説することは、他の方に譲るとして、
アーティストとしての彼のことを少し書いてみたい。
第31回 コラム画像です。 米米CLUB「君がいるだけで」 さて今回は、米米CLUBの「君がいるだけで」を取り上げよう。もうタイトルを聞いただけ
で、“♪たとえば〜 君がいるだ〜けで”という歌い出しが想い浮かぶ人も大勢いること
だろう。改めて聞いてみても、本当によく出来た作品で、歌詞もメロディもアレンジも、
完璧といっていい。
第30回 コラム画像です。 KAN「愛は勝つ」 「愛は勝つ」がKANの代表作だと言うと、彼のファンからこんなクレームが来るかもしれな
い。「彼にはもっと沢山いい歌がある。むしろKANの中で、この歌は異質ですらある」。言
われてみると確かにそうかもしれない。実は僕も、このアーティストの全体像を想い浮かべ
るなら、もう少しヒネリの効いた作風のものに魅力を感じていたりもする。
第29回 コラム画像です。 佐野元春「SOMEDAY」 世代間で趣味趣向が異なり、かつてのように一家団欒で歌謡曲を聴く、みたいな光景もなく
なり、もはや昭和の時代のようなヒット曲など生まれないのでは、といった指摘はよく目に
する。でも僕は、こんなふうに考えてみた。“ヒット曲”の“ヒット”という言葉を、一時的な
ブームを巻き起こす曲、とは捉えず、様々な場面で人々の心を“ヒット”して、長きに渡り愛
される楽曲と解釈してみるのはどうだろう、ということだ。
第28回 コラム画像です。 THE BOOM「島唄」 みなさん既にご存知の通り、ロック・バンドTHE BOOMが今年いっぱいで解散すること
となった。星の数ほどある日本のバンドのなかでも独自の活動を続け、しかもそれが独りよ
がりにならずポピュラリティを得たという意味では稀有な存在だっただけに残念である。た
だ、バンドというのはメンバー間に共通の目的があって結成されるのだし、それが果たされ
たなら解散も致し方ない。
第27回 コラム画像です。 いきものがかり「ありがとう」 とある雑誌の取材で、いきものがかりの三人に作詞・作曲に関して訊ねたことがあったのだ
が、その際の水野良樹の発言は、とても印象に残るものだった。彼は歌が届く場所というの
は無限に存在することにロマンを感じている様子だったし、実際、届けるべき場所も「ちゃ
んと見えているんだな」と思った。
第26回 コラム画像です。 アンジェラ・アキ「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」 アンジェラ・アキが渋谷で初のワンマン・ライヴをやった時、終演後、ちょっとお話をさせ
て頂いたことがあった。これからさらに飛躍していくであろうアーティストの初ワンマンだ
し、「今後、語り継がれるであろうライヴに立ち会えて光栄でした」と僕は言った。実際、
心からそう思える内容だったのだ。
第25回 コラム画像です。 Every Little Thing「fragile」 Every Little Thingの作品は、時代と呼吸しながらスポットを浴びてきた。でも時間が経っ
て分かることもある。それは、聴く者の心を常夜灯のように照らす息の長い楽曲が多いとい
う事実である。さらに重要なポイントとして挙げたいのが、ボーカリスト・持田香織の資質
だ。彼女の歌には「作品を抱きしめすぎず、かといって突き放しすぎもしない感覚」がある。

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プロフィール 小貫 信昭 (おぬきのぶあき) 1957年東京は目黒、柿ノ木坂に生まれる。音楽評論家。
1980年、『ミュージック・マガジン』を皮切りに音楽について文章を書き始め、音楽評論家として30年のキャ
リアを持つ。アーティスト関連書籍に小田和正、槇原敬之、Mr.Childrenなどのものがあり、また、
J-POP歌詞を分析した「歌のなかの言葉の魔法」、自らピアノに挑戦した『45歳、ピアノ・レッスン!-実践レ
ポート僕の「ワルツ・フォー・デビイ」が弾けるまで』を発表。