春の雨さあもういい子だから涙をふいて 私の話をお聞きなさい そうよだいぶ昔の話なのヨ 今の会社に勤めたころ 素敵(すてき)な人に会ったのヨ 三ツも年は下だけど 頼もしそうな人だった それから五年の年月を かけがえのない青春を 彼に捧(ささ)げて生きたのヨ 結婚の日だけを楽しみに 花嫁衣装を夢に見て ところがある日突然に 彼は私を裏切って ほかの女とゴールイン かわいい感じの人だった 憎んで恨んでひと思い 死んでやろうと思ったが やっぱり生きててよかったワ 考えて見れば本当に そんな思いも知らぬまま 味気ないまま一生を 終わる人さえよくいるワ そう思ったらあべこべに 笑(え)顔で彼に言えたのヨ 「アリガト勉強になりました」 その時のアイツの顔ったら さあもういい子だから わかったでしょう 貴方より不幸な人はざらよ そうヨそれは春の雨と同じヨ これから芽ばえる花のような この人生のプロローグ サア涙をふいて涙を涙を涙を | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | さあもういい子だから涙をふいて 私の話をお聞きなさい そうよだいぶ昔の話なのヨ 今の会社に勤めたころ 素敵(すてき)な人に会ったのヨ 三ツも年は下だけど 頼もしそうな人だった それから五年の年月を かけがえのない青春を 彼に捧(ささ)げて生きたのヨ 結婚の日だけを楽しみに 花嫁衣装を夢に見て ところがある日突然に 彼は私を裏切って ほかの女とゴールイン かわいい感じの人だった 憎んで恨んでひと思い 死んでやろうと思ったが やっぱり生きててよかったワ 考えて見れば本当に そんな思いも知らぬまま 味気ないまま一生を 終わる人さえよくいるワ そう思ったらあべこべに 笑(え)顔で彼に言えたのヨ 「アリガト勉強になりました」 その時のアイツの顔ったら さあもういい子だから わかったでしょう 貴方より不幸な人はざらよ そうヨそれは春の雨と同じヨ これから芽ばえる花のような この人生のプロローグ サア涙をふいて涙を涙を涙を |
人の気も知らないで昨夜もあんたは帰らなかった。 そして、今頃帰って来た。 もぎたての林檎のように、無邪気な頬で「愛してるよ」なんて嘘を言う。 いいえ、愛なんて そんなものじゃないのに。 あんたは愛を知らない 本当の愛を あんたの大きな瞳には 快楽と 嘘ばかり 鼻唄まじり 私の愛を 笑い さげすむ あんたは 愛を知らない 哀れな つばめよ 私にだって若い時があったわ。でも若さって残酷なものね。 冷酷・ごうまん・気まぐれ、私はいまその残酷な若さに宝石やお金を貢いで しがみついて生きているんだ。 若さを 振りかざして あたしを 責める すがれば 冷たい眼で かまわなけりゃ 拗ねたり 疲れ果てて ひざまずけば 「年だよ」と からかう あんたは愛を 知らない ほんとに知らない | 美輪明宏 | 南谷寝二 | Maurice Aufret・Guy Zoka | | 昨夜もあんたは帰らなかった。 そして、今頃帰って来た。 もぎたての林檎のように、無邪気な頬で「愛してるよ」なんて嘘を言う。 いいえ、愛なんて そんなものじゃないのに。 あんたは愛を知らない 本当の愛を あんたの大きな瞳には 快楽と 嘘ばかり 鼻唄まじり 私の愛を 笑い さげすむ あんたは 愛を知らない 哀れな つばめよ 私にだって若い時があったわ。でも若さって残酷なものね。 冷酷・ごうまん・気まぐれ、私はいまその残酷な若さに宝石やお金を貢いで しがみついて生きているんだ。 若さを 振りかざして あたしを 責める すがれば 冷たい眼で かまわなけりゃ 拗ねたり 疲れ果てて ひざまずけば 「年だよ」と からかう あんたは愛を 知らない ほんとに知らない |
陽はまた昇る恋人よ 泣かないで 陽はまた昇る 暗い部屋から 外の夜明けをごらん! たとえ 私が死んだとしても それは この世の宿命なんだよ 雨の日も風の日も 嵐もあるさ けれども 後できっと 陽はまた昇る 恋人よ 泣かないで 想い出の中に あたしは生きているよ あなたと共に 君がひとりで 旅に出るとき 夕陽の中で 君を見てるよ 私が君のために尽くしたことを 涙の暗い海へ捨てないでおくれ 恋人よ 泣かないで 陽はまた昇る 薔薇のような 微笑み忘れちゃいけない 私のあとに 誰かやさしい人に出逢って 幸せにおなり 君が微笑むときは 私も幸わせ 遥かな空の上で 喜んでいるよ 恋人よ泣かないで 陽はまた昇る | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | 恋人よ 泣かないで 陽はまた昇る 暗い部屋から 外の夜明けをごらん! たとえ 私が死んだとしても それは この世の宿命なんだよ 雨の日も風の日も 嵐もあるさ けれども 後できっと 陽はまた昇る 恋人よ 泣かないで 想い出の中に あたしは生きているよ あなたと共に 君がひとりで 旅に出るとき 夕陽の中で 君を見てるよ 私が君のために尽くしたことを 涙の暗い海へ捨てないでおくれ 恋人よ 泣かないで 陽はまた昇る 薔薇のような 微笑み忘れちゃいけない 私のあとに 誰かやさしい人に出逢って 幸せにおなり 君が微笑むときは 私も幸わせ 遥かな空の上で 喜んでいるよ 恋人よ泣かないで 陽はまた昇る |
琵琶湖周航の歌(我は湖の子)我は湖(うみ)の子 放浪(さすらい)の 旅にしあれば しみじみと 昇る狭霧(さぎり)や さざなみの 滋賀(しが)の都(みやこ)よ いざさらば 松は緑に 砂白き 雄松(おまつ)が里の 乙女子(おとめご)は 赤い椿(つばき)の 森蔭(もりかげ)に はかない恋に 泣くとかや 波の間に間に 漂(ただよ)えば 赤い泊火(とまりび) 懐(なつか)しみ 行方(ゆくえ)定(さだ)めぬ 浪枕(なみまくら) 今日は今津(いまづ)か 長浜(ながはま)か 瑠璃(るり)の花園(はなぞの) 珊瑚(さんご)の宮(みや) 古い伝えの 竹生島(ちくぶじま) 仏(ほとけ)のみ手に 抱(いだ)かれて 眠(ねむ)れ乙女子 安(やす)らけく 矢の根は深く 埋もれて 夏草しげき 堀のあと 古城にひとり 佇(たたず)めば 比良も息吹も 夢のごと 西国十番 長命寺 汚れの現世(うつくしよ) 遠く去りて 黄金の波に いざ漕(こ)がん 語れ我が友よ 熱き心 | 美輪明宏 | 小口太郎 | 吉田千秋 | | 我は湖(うみ)の子 放浪(さすらい)の 旅にしあれば しみじみと 昇る狭霧(さぎり)や さざなみの 滋賀(しが)の都(みやこ)よ いざさらば 松は緑に 砂白き 雄松(おまつ)が里の 乙女子(おとめご)は 赤い椿(つばき)の 森蔭(もりかげ)に はかない恋に 泣くとかや 波の間に間に 漂(ただよ)えば 赤い泊火(とまりび) 懐(なつか)しみ 行方(ゆくえ)定(さだ)めぬ 浪枕(なみまくら) 今日は今津(いまづ)か 長浜(ながはま)か 瑠璃(るり)の花園(はなぞの) 珊瑚(さんご)の宮(みや) 古い伝えの 竹生島(ちくぶじま) 仏(ほとけ)のみ手に 抱(いだ)かれて 眠(ねむ)れ乙女子 安(やす)らけく 矢の根は深く 埋もれて 夏草しげき 堀のあと 古城にひとり 佇(たたず)めば 比良も息吹も 夢のごと 西国十番 長命寺 汚れの現世(うつくしよ) 遠く去りて 黄金の波に いざ漕(こ)がん 語れ我が友よ 熱き心 |
二人の恋人On dit qu'au dela des mers La-bas, sous le ciel clair Il existe une cite Au sejour enchante Et sous les grands arbres noirs Chaque soir Vers elle s'en va tout mon espoir.... J'ai deux amours Mon pays et Paris Par eux toujours Mon coeur est ravi Ma savan' est belle Mais a quoi bon le nier! Ce qui m'ensorcelle C'est Paris, Paris tout entier Le voir un jour C'est mon reve joli J'ai deux amours Mon pays et Paris Quand sur la rive parfois Au lointain, j'apercois Un Paquebot qui s'en va Vers lui je tends les bras! Et le coeur battant d'emoi A mi-voix Doucement je dis:“Emporte-moi” J'ai deux amours Mon pays et Paris Par eux toujours Mon coeur est ravi Ma savan' est belle Mais a quoi bon le nier! Ce qui m'ensorcelle C'est Paris, Paris tout entier Le voir un jour C'est mon reve joli J'ai deux amours Mon pays et Paris | 美輪明宏 | Geo Koger・Henri Varna | Vincent Scotto | | On dit qu'au dela des mers La-bas, sous le ciel clair Il existe une cite Au sejour enchante Et sous les grands arbres noirs Chaque soir Vers elle s'en va tout mon espoir.... J'ai deux amours Mon pays et Paris Par eux toujours Mon coeur est ravi Ma savan' est belle Mais a quoi bon le nier! Ce qui m'ensorcelle C'est Paris, Paris tout entier Le voir un jour C'est mon reve joli J'ai deux amours Mon pays et Paris Quand sur la rive parfois Au lointain, j'apercois Un Paquebot qui s'en va Vers lui je tends les bras! Et le coeur battant d'emoi A mi-voix Doucement je dis:“Emporte-moi” J'ai deux amours Mon pays et Paris Par eux toujours Mon coeur est ravi Ma savan' est belle Mais a quoi bon le nier! Ce qui m'ensorcelle C'est Paris, Paris tout entier Le voir un jour C'est mon reve joli J'ai deux amours Mon pays et Paris |
不倫やるせない風が 湯上りの肌を 優しくくすぐる 海辺のホテルに またたく漁火(いさりび) 潮騒のハーモニー 星影にゆれる レースのカーテン 若い貴方の腕が 私をそっと包み 人妻の愁いを 一時(ひととき)忘れさせ 乙女の日に かえすの テラスに腰かけ 貝を投げている 貴方を見ている 私は年上 海沿いのハイウェイ ドライブしながら それぞれの家へ 又帰って行くの いけない事と知ってて 離れられないのよ 子供の寝顔に 詫びて泣いて 不倫の恋に 又身を焦がすの 末は地獄だと 恐れていながら ほの暗い路地で 逢瀬を重ねる 乙女の頃から あこがれた夢を やっと手にしたの 離せやしません 日毎の苦しみも 夜毎の悲しみも たまに逢う日の 恋の炎で 焼き尽くし 燃え尽くしてしまうの | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | やるせない風が 湯上りの肌を 優しくくすぐる 海辺のホテルに またたく漁火(いさりび) 潮騒のハーモニー 星影にゆれる レースのカーテン 若い貴方の腕が 私をそっと包み 人妻の愁いを 一時(ひととき)忘れさせ 乙女の日に かえすの テラスに腰かけ 貝を投げている 貴方を見ている 私は年上 海沿いのハイウェイ ドライブしながら それぞれの家へ 又帰って行くの いけない事と知ってて 離れられないのよ 子供の寝顔に 詫びて泣いて 不倫の恋に 又身を焦がすの 末は地獄だと 恐れていながら ほの暗い路地で 逢瀬を重ねる 乙女の頃から あこがれた夢を やっと手にしたの 離せやしません 日毎の苦しみも 夜毎の悲しみも たまに逢う日の 恋の炎で 焼き尽くし 燃え尽くしてしまうの |
故郷兎追(お)いし かの山 小鮒(こぶな)釣りし かの川 夢は今も めぐりて 忘れがたき 故郷(ふるさと) 如何(いか)に在(い)ます 父母 恙(つつが)なしや 友がき 雨に風に つけても 思い出(い)ずる 故郷 志(こころざし)を はたして いつの日にか 帰らん 山は青き 故郷 水は清き 故郷 | 美輪明宏 | 高野辰之 | 岡野貞一 | | 兎追(お)いし かの山 小鮒(こぶな)釣りし かの川 夢は今も めぐりて 忘れがたき 故郷(ふるさと) 如何(いか)に在(い)ます 父母 恙(つつが)なしや 友がき 雨に風に つけても 思い出(い)ずる 故郷 志(こころざし)を はたして いつの日にか 帰らん 山は青き 故郷 水は清き 故郷 |
ふるさとの空の下でふるさとのふるさとの 駅に降りたちただひとり 迎える人もないままに 静かな町をコツコツと 歩けば涙あふれでる 幾年前か忘れたが あの原爆の火の中を 逃げて走った思い出が 今さらながらによみがえる 平和なころには家中で 遊んだ丘もここあたり みんなの名前呼んでみよう オーイ オーイ 傷ついて傷ついて 別れ別れた親や子が 眠ってるのか安らかに 空を指さす慰霊塔 拝めば胸もこみあげる とうさんかあさんにいさんも きっとここだろ一緒だろ 皆さん僕は来ましたよ こんなに大きくなりました からだにゃ傷もあるけれど 心に傷はないはずだ 空を見上げて胸を張ろう オーイ オーイ 泣きながら泣きながら 飢えてた幼い僕たちの あの焼け跡ももう今は きれいな店が並んでる かわいい子供が遊んでる 悪い生活(くらし)もしてきたが 今では立派に東京の 小さいながらも工場で 明るく働くからだです この長崎の青い海 この長崎の青い空が いつも励ましてくれたんだ このふるさとのこの大地 僕はしっかと踏みしめて 強くこの世を生きるんだ オーイ オーイ | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | ふるさとのふるさとの 駅に降りたちただひとり 迎える人もないままに 静かな町をコツコツと 歩けば涙あふれでる 幾年前か忘れたが あの原爆の火の中を 逃げて走った思い出が 今さらながらによみがえる 平和なころには家中で 遊んだ丘もここあたり みんなの名前呼んでみよう オーイ オーイ 傷ついて傷ついて 別れ別れた親や子が 眠ってるのか安らかに 空を指さす慰霊塔 拝めば胸もこみあげる とうさんかあさんにいさんも きっとここだろ一緒だろ 皆さん僕は来ましたよ こんなに大きくなりました からだにゃ傷もあるけれど 心に傷はないはずだ 空を見上げて胸を張ろう オーイ オーイ 泣きながら泣きながら 飢えてた幼い僕たちの あの焼け跡ももう今は きれいな店が並んでる かわいい子供が遊んでる 悪い生活(くらし)もしてきたが 今では立派に東京の 小さいながらも工場で 明るく働くからだです この長崎の青い海 この長崎の青い空が いつも励ましてくれたんだ このふるさとのこの大地 僕はしっかと踏みしめて 強くこの世を生きるんだ オーイ オーイ |
ヴェニ ヴェン甘い言葉に 女は弱いもの 月の光に濡れて 夢を見るのよ 憎い人ね 冷たい横顔 くやしいけれど いつも私が負けるの 甘い口吻 女はつらいの 風の吹くまま揺れて 胸が震えるの ヴェニヴェニヴェン 浮気なささやき 解っているのに いつも私が負けるの ヴェニヴェニヴェン | 美輪明宏 | 南谷寝二 | Gomez Martinez Rafeal・Retana Alvaro | | 甘い言葉に 女は弱いもの 月の光に濡れて 夢を見るのよ 憎い人ね 冷たい横顔 くやしいけれど いつも私が負けるの 甘い口吻 女はつらいの 風の吹くまま揺れて 胸が震えるの ヴェニヴェニヴェン 浮気なささやき 解っているのに いつも私が負けるの ヴェニヴェニヴェン |
星の流れに星の流れに 身をうらなって どこをねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが 泣けて涙も かれ果てた こんな女に 誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の わびしさよ こんな女に 誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん ルージュ哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に 誰がした | 美輪明宏 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身をうらなって どこをねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが 泣けて涙も かれ果てた こんな女に 誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の わびしさよ こんな女に 誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん ルージュ哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に 誰がした |
僕と日曜日口笛吹いて僕も出掛ける 皆が出掛ける 今日は日曜日 お金はないし 恋人もいない ないないづくしだけれど構わない 何もなければ 心配もいらない 苦労の種など何も欲しくない 懐軽く 心も軽く どうやらおつむも軽いらしいけど それでもいいさ 幸せならば 明日は明日の風が吹くだろう 欲張り爺いは 首を絞められる 人気稼業じゃ 足を掬われる 恋人持ったら 苦労させられる 世帯を持ったら 所帯やつれする 嫌なこったそんなの 僕なんざお気楽 悟りを開いて働けば愉しい 日曜の銀座ブラブラ歩いて 明日又働いて それでいいのさ 働き疲れて よく寝た朝に 空が碧けりゃそれでいいのさ | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | 口笛吹いて僕も出掛ける 皆が出掛ける 今日は日曜日 お金はないし 恋人もいない ないないづくしだけれど構わない 何もなければ 心配もいらない 苦労の種など何も欲しくない 懐軽く 心も軽く どうやらおつむも軽いらしいけど それでもいいさ 幸せならば 明日は明日の風が吹くだろう 欲張り爺いは 首を絞められる 人気稼業じゃ 足を掬われる 恋人持ったら 苦労させられる 世帯を持ったら 所帯やつれする 嫌なこったそんなの 僕なんざお気楽 悟りを開いて働けば愉しい 日曜の銀座ブラブラ歩いて 明日又働いて それでいいのさ 働き疲れて よく寝た朝に 空が碧けりゃそれでいいのさ |
僕は負けないどんな雨にもどんな風にも 僕は負けない 負けてたまるか どんな苦しいことが起こっても どんな悲しいことが起こっても にっこり笑って 闘(たたか)う力が僕にはある どんな嵐もやって来い 貧しい育ちがなんだと云うのさ 悪口なんぞは どうってこたないのさ 飢えも寒さも 親がないことも 僕は悲しみ嘆いたりはしない 明るい明日が大きな夢が待っている この手でしっかりと掴むのだ 恋の悩みがなんだと云うのさ 悲しい過去などどうってこたないのさ 誰のせいでも 罪でもありゃしない 自分の人生は自分で作るのさ 強い力で働き続けて輝く明日を この手でしっかと掴むのだ この手でしっかと掴むのだ | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | どんな雨にもどんな風にも 僕は負けない 負けてたまるか どんな苦しいことが起こっても どんな悲しいことが起こっても にっこり笑って 闘(たたか)う力が僕にはある どんな嵐もやって来い 貧しい育ちがなんだと云うのさ 悪口なんぞは どうってこたないのさ 飢えも寒さも 親がないことも 僕は悲しみ嘆いたりはしない 明るい明日が大きな夢が待っている この手でしっかりと掴むのだ 恋の悩みがなんだと云うのさ 悲しい過去などどうってこたないのさ 誰のせいでも 罪でもありゃしない 自分の人生は自分で作るのさ 強い力で働き続けて輝く明日を この手でしっかと掴むのだ この手でしっかと掴むのだ |
ボタ山の星これはこの世のことならず 死出の山路の裾ぞなる 賽の河原の物語 聞くにつけても哀れなり 二つや三つや四つ五つ 十にも足らぬ嬰児(みどりご)が 賽の河原に集まりて 父恋し母恋し‥‥ ボタ山のテッペンに 子供が二人 冬の夜の木枯らしに震えながら 兄と弟の子供が二人 ひもじい ひもじい子供が二人 赤い頬を濡らして 弟がいうた 「兄ちゃん 帰ろうよ お家に帰ろう」 兄は悲しげに小首を振った 幼い 幼い小首を振った 白い息を吐きながら 兄はいうた 「やつれた母ちゃんの 済まなそうに 「今日も又 何んにも食うもんの無かよ」っていうじゃろう あの顔が可哀想だもんな」 やがて そのうちに 疲れた子供は 可愛いうなじを抱き合うたまんま うつらうつらと眠ってしもうた まつげに 涙を溜めたまんまで‥‥ 兄弟は夢をみた 弟がいうた 「だんだん ボタ山の…小そうなったよ ぼくたちは お星さまになってしもうたよ お星さまの金米糖 いっぱい食べよネ…」 ボタ山のテッペンに 星がふたつ 冬の夜の寒空に瞬いている 苦しみ多い世の中を眺めている 悲しげに 悲しげに眺めている | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | これはこの世のことならず 死出の山路の裾ぞなる 賽の河原の物語 聞くにつけても哀れなり 二つや三つや四つ五つ 十にも足らぬ嬰児(みどりご)が 賽の河原に集まりて 父恋し母恋し‥‥ ボタ山のテッペンに 子供が二人 冬の夜の木枯らしに震えながら 兄と弟の子供が二人 ひもじい ひもじい子供が二人 赤い頬を濡らして 弟がいうた 「兄ちゃん 帰ろうよ お家に帰ろう」 兄は悲しげに小首を振った 幼い 幼い小首を振った 白い息を吐きながら 兄はいうた 「やつれた母ちゃんの 済まなそうに 「今日も又 何んにも食うもんの無かよ」っていうじゃろう あの顔が可哀想だもんな」 やがて そのうちに 疲れた子供は 可愛いうなじを抱き合うたまんま うつらうつらと眠ってしもうた まつげに 涙を溜めたまんまで‥‥ 兄弟は夢をみた 弟がいうた 「だんだん ボタ山の…小そうなったよ ぼくたちは お星さまになってしもうたよ お星さまの金米糖 いっぱい食べよネ…」 ボタ山のテッペンに 星がふたつ 冬の夜の寒空に瞬いている 苦しみ多い世の中を眺めている 悲しげに 悲しげに眺めている |
ポエマ夜……… 灯も暗く 恋……… 胸の傷のあとよ 影……… すすり泣いて 心にわびしく 揺れる 愛……… 破れた手紙よ 涙……… 色あせた文字よ ああ 今宵も ひとり読んで 更けてゆく 風……… 灯も消えて 夜……… 長くてさみしい 月……… 青く冴えて むかしの面影 映す 窓……… 星影ふるえて 夢……… 色あせたバラの ああ はなびら 散らしながら 泣くのよ | 美輪明宏 | 南谷寝二 | Melfi A.Mario・Bianco E.Vincent | | 夜……… 灯も暗く 恋……… 胸の傷のあとよ 影……… すすり泣いて 心にわびしく 揺れる 愛……… 破れた手紙よ 涙……… 色あせた文字よ ああ 今宵も ひとり読んで 更けてゆく 風……… 灯も消えて 夜……… 長くてさみしい 月……… 青く冴えて むかしの面影 映す 窓……… 星影ふるえて 夢……… 色あせたバラの ああ はなびら 散らしながら 泣くのよ |
マロニエの木蔭空は暮れて 丘の涯(はて)に 輝くは 星の瞳よ なつかしの マロニエの木蔭(こかげ)に 風は想い出の 夢をゆすりて 今日も返らぬ 歌を歌うよ 彼方(かなた)遠く 君は去りて わが胸に 残る痛みよ 想い出の マロニエの木蔭に ひとりたたずめば 尽きぬ想いに 今日もあふるる 熱き涙よ 空はくれて 丘の涯(はて)に またたくは 星の瞳よ なつかしの マロニエの木蔭に あわれ若き日の 夢の面影 今日もはかなく 偲(しの)ぶ心よ | 美輪明宏 | 坂口淳 | 細川潤一 | | 空は暮れて 丘の涯(はて)に 輝くは 星の瞳よ なつかしの マロニエの木蔭(こかげ)に 風は想い出の 夢をゆすりて 今日も返らぬ 歌を歌うよ 彼方(かなた)遠く 君は去りて わが胸に 残る痛みよ 想い出の マロニエの木蔭に ひとりたたずめば 尽きぬ想いに 今日もあふるる 熱き涙よ 空はくれて 丘の涯(はて)に またたくは 星の瞳よ なつかしの マロニエの木蔭に あわれ若き日の 夢の面影 今日もはかなく 偲(しの)ぶ心よ |
港が見える丘あなたと二人で 来た丘は 港が見える丘 色あせた桜 唯一つ 淋しく 咲いていた 船の汽笛 咽(むせ)び泣けば チラリホラリと 花片(はなびら) あなたと私に 降りかかる 春の午後でした あなたと別れた あの夜は 港が暗い夜 青白い灯り 唯一つ 桜を 照らしてた 船の汽笛 消えて行けば チラリホラリト 花片 涙の雫(しずく)に きらめいた 霧の夜でした あなたを想うて 来る丘は 港がみえる丘 葉桜をソヨロ 訪れる しお風 浜の風 船の汽笛 遠く聞いて ウツラトロリと 見る夢 あなたの口許 あの笑顔 淡い夢でした | 美輪明宏 | 東辰三 | 東辰三 | | あなたと二人で 来た丘は 港が見える丘 色あせた桜 唯一つ 淋しく 咲いていた 船の汽笛 咽(むせ)び泣けば チラリホラリと 花片(はなびら) あなたと私に 降りかかる 春の午後でした あなたと別れた あの夜は 港が暗い夜 青白い灯り 唯一つ 桜を 照らしてた 船の汽笛 消えて行けば チラリホラリト 花片 涙の雫(しずく)に きらめいた 霧の夜でした あなたを想うて 来る丘は 港がみえる丘 葉桜をソヨロ 訪れる しお風 浜の風 船の汽笛 遠く聞いて ウツラトロリと 見る夢 あなたの口許 あの笑顔 淡い夢でした |
港町のレストランうすれる光 海の上に やさしい夜が しのびよるよ 古い歌を ささやきながら さびれた店に 灯がともる 小雨のマントに 港はねむるよ オ……… オ……… オ……… アコーディオンが しのび泣いている オ……… オ……… オ……… 待ちくたびれて 冷えたカフェー ひとりでふかす 苦い煙草 オパール色の 煙のうずが わびしく消えて 灯がにじむ 紫の夜が 港を包んで オ……… オ……… オ……… もう誰も 見えない 濡れそぼる 波止場 オ……… オ……… オ……… 小雨はマントに 港はねむるよ もう誰も 見えない 濡れそぼる 波止場 オ……… オ……… オ……… | 美輪明宏 | 南谷寝二 | Jean Hemon・Marc Lanjean | | うすれる光 海の上に やさしい夜が しのびよるよ 古い歌を ささやきながら さびれた店に 灯がともる 小雨のマントに 港はねむるよ オ……… オ……… オ……… アコーディオンが しのび泣いている オ……… オ……… オ……… 待ちくたびれて 冷えたカフェー ひとりでふかす 苦い煙草 オパール色の 煙のうずが わびしく消えて 灯がにじむ 紫の夜が 港を包んで オ……… オ……… オ……… もう誰も 見えない 濡れそぼる 波止場 オ……… オ……… オ……… 小雨はマントに 港はねむるよ もう誰も 見えない 濡れそぼる 波止場 オ……… オ……… オ……… |
無情の夢あきらめましょと 別れてみたが 何で忘りょう 忘らりょか 命をかけた 恋じゃもの 燃えて身をやく 恋ごころ よろこび去りて 残るは涙 何で生きよう 生きらりょか 身も世もすてた 恋じゃもの 花にそむいて 男泣き | 美輪明宏 | 佐伯孝夫 | 佐々木俊一 | | あきらめましょと 別れてみたが 何で忘りょう 忘らりょか 命をかけた 恋じゃもの 燃えて身をやく 恋ごころ よろこび去りて 残るは涙 何で生きよう 生きらりょか 身も世もすてた 恋じゃもの 花にそむいて 男泣き |
メケ・メケ (M'E QUE' M'E QUE')たそがれどき港町の 酒場の片隅で 安い酒にくだまいてる クロンボの色男 別れの 盃 だよ 涙をふいておくれ かわいい わかってるだろ 俺は海の男だ メケメケ これっきり 会えないかも知れぬ メケメケ お前も 達者でくらしな 太い腕に抱かれたまま 泣きじゃくる色女 ブロンドの髪 青い瞳 イヤイヤをしながら “ネエ あんたあたし一人 おいてけぼりはやんだ かわいい いかないでよ あたしは死んじゃうヨ” メケメケ これはまあ お気の毒なこったよ メケメケ つれない 男もいたもの 時は過ぎて汽笛が鳴る 来るときが来ました 男は立つ女すがる 引きずられながらも 想い出の石だたみに 投げ出される女よ 船をめざし走る男 叫ぶ女をすてて メケメケ バカヤロー 情なしのケチンボ メケメケ 手切れの お金もくれない あきらめて帰ろ やがて月も出る港 | 美輪明宏 | C.Aznavour・G.Becaud・訳詞:美輪明宏 | C.Aznavour・G.Becaud | | たそがれどき港町の 酒場の片隅で 安い酒にくだまいてる クロンボの色男 別れの 盃 だよ 涙をふいておくれ かわいい わかってるだろ 俺は海の男だ メケメケ これっきり 会えないかも知れぬ メケメケ お前も 達者でくらしな 太い腕に抱かれたまま 泣きじゃくる色女 ブロンドの髪 青い瞳 イヤイヤをしながら “ネエ あんたあたし一人 おいてけぼりはやんだ かわいい いかないでよ あたしは死んじゃうヨ” メケメケ これはまあ お気の毒なこったよ メケメケ つれない 男もいたもの 時は過ぎて汽笛が鳴る 来るときが来ました 男は立つ女すがる 引きずられながらも 想い出の石だたみに 投げ出される女よ 船をめざし走る男 叫ぶ女をすてて メケメケ バカヤロー 情なしのケチンボ メケメケ 手切れの お金もくれない あきらめて帰ろ やがて月も出る港 |
モンテカルロの一夜灯がうるむ 港の町で 行きずりに 目と目があった 恋の風踊るタンゴ 夜がふける 名前も聞かずに 別れたあの人は 燃える甘いキスを 残して消えた 夢みる唇 心もしびれて 忘れられない 濡れた瞳 夜はあけて 朝のベッドに 燃え残る 夢の花びら 赤いバラ露に ぬれて 胸に沁みる 海から吹く風 教えておくれよ 恋しあの人 いまはいずこ | 美輪明宏 | 南谷寝二 | Werner Richard Heymann・Robert Gilbert | | 灯がうるむ 港の町で 行きずりに 目と目があった 恋の風踊るタンゴ 夜がふける 名前も聞かずに 別れたあの人は 燃える甘いキスを 残して消えた 夢みる唇 心もしびれて 忘れられない 濡れた瞳 夜はあけて 朝のベッドに 燃え残る 夢の花びら 赤いバラ露に ぬれて 胸に沁みる 海から吹く風 教えておくれよ 恋しあの人 いまはいずこ |
ヨイトマケの唄父ちゃんのためなら エンヤコラ 母ちゃんのためなら エンヤコラ もひとつおまけに エンヤコラ 今も聞える ヨイトマケの唄 今も聞える あの子守唄 工事現場の ひるやすみ たばこふかして 目を閉じりゃ 聞こえてくるよ あの唄が 働く土方の あの唄が 貧しい土方の あの唄が 子供の頃に 小学校で ヨイトマケの子供 きたない子供と いじめぬかれて はやされて くやし涙に くれながら 泣いて帰った 道すがら 母ちゃんの働く とこを見た 母ちゃんの働く とこを見た 姉さんかむりで 泥にまみれて 日に灼けながら 汗を流して 男にまじって 綱を引き 天にむかって 声あげて 力の限りに うたってた 母ちゃんの働く とこを見た 母ちゃんの働く とこを見た 慰めてもらおう 抱いて貰おうと 息をはずませ 帰ってはきたが 母ちゃんの姿 見たときに 泣いた涙も 忘れはて 帰って行ったよ 学校へ 勉強するよと 言いながら 勉強するよと 言いながら あれから何年 たった事だろ 高校も出たし 大学も出た 今じゃ機械の 世の中で おまけに僕は エンジニア 苦労苦労で 死んでった 母ちゃん見てくれ この姿 母ちゃん見てくれ この姿 何度か僕も グレかけたけど やくざな道は ふまずにすんだ どんなきれいな 唄よりも どんなきれいな 声よりも 僕をはげまし 慰めた 母ちゃんの唄こそ 世界一 母ちゃんの唄こそ 世界一 今もきこえる ヨイトマケの唄 今もきこえる あの子守唄 父ちゃんのためなら エンヤコラ 子供のためなら エンヤコラ | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | 父ちゃんのためなら エンヤコラ 母ちゃんのためなら エンヤコラ もひとつおまけに エンヤコラ 今も聞える ヨイトマケの唄 今も聞える あの子守唄 工事現場の ひるやすみ たばこふかして 目を閉じりゃ 聞こえてくるよ あの唄が 働く土方の あの唄が 貧しい土方の あの唄が 子供の頃に 小学校で ヨイトマケの子供 きたない子供と いじめぬかれて はやされて くやし涙に くれながら 泣いて帰った 道すがら 母ちゃんの働く とこを見た 母ちゃんの働く とこを見た 姉さんかむりで 泥にまみれて 日に灼けながら 汗を流して 男にまじって 綱を引き 天にむかって 声あげて 力の限りに うたってた 母ちゃんの働く とこを見た 母ちゃんの働く とこを見た 慰めてもらおう 抱いて貰おうと 息をはずませ 帰ってはきたが 母ちゃんの姿 見たときに 泣いた涙も 忘れはて 帰って行ったよ 学校へ 勉強するよと 言いながら 勉強するよと 言いながら あれから何年 たった事だろ 高校も出たし 大学も出た 今じゃ機械の 世の中で おまけに僕は エンジニア 苦労苦労で 死んでった 母ちゃん見てくれ この姿 母ちゃん見てくれ この姿 何度か僕も グレかけたけど やくざな道は ふまずにすんだ どんなきれいな 唄よりも どんなきれいな 声よりも 僕をはげまし 慰めた 母ちゃんの唄こそ 世界一 母ちゃんの唄こそ 世界一 今もきこえる ヨイトマケの唄 今もきこえる あの子守唄 父ちゃんのためなら エンヤコラ 子供のためなら エンヤコラ |
宵待草待てど 暮らせど 来ぬ人を 宵待草の やるせなさ 今宵は 月も 出ぬそうな 更けて 河原に 星ひとつ 宵待草の 花が散る 更けては 風も 泣くそうな | 美輪明宏 | 竹久夢二 | 多忠亮 | | 待てど 暮らせど 来ぬ人を 宵待草の やるせなさ 今宵は 月も 出ぬそうな 更けて 河原に 星ひとつ 宵待草の 花が散る 更けては 風も 泣くそうな |
夜のタンゴ紫の夜の とばりに きらめく星よ 我が涙よ 燃えつきた 恋のむくろと 今宵もまた 踊るタンゴよ 唯むなしく 腕を重ねる うつろな君が 瞳の中に あゝあわれな 恋につかれて うらぶれはてし 我が姿よ ラ……… ラ……… ラ……… ラ……… あきらめて 帰した後の 酒の苦さよ タバコの煙よ 唯一人 グラス片手に 踊り狂うは 夜のタンゴよ | 美輪明宏 | 美輪明宏 | Hans Otto Borgmann・Hans Fritz Bechman | | 紫の夜の とばりに きらめく星よ 我が涙よ 燃えつきた 恋のむくろと 今宵もまた 踊るタンゴよ 唯むなしく 腕を重ねる うつろな君が 瞳の中に あゝあわれな 恋につかれて うらぶれはてし 我が姿よ ラ……… ラ……… ラ……… ラ……… あきらめて 帰した後の 酒の苦さよ タバコの煙よ 唯一人 グラス片手に 踊り狂うは 夜のタンゴよ |
ラ・ボエームモンマルトルの アパートマンの 窓べに開く リラの花よ 愛の部屋で ぼくはいつも 絵を書いてた いとしい人 君をモデルに 愛し合った 君とぼくの 二十才(はたち)のころ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 幸福(しあわせ)の夢よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 根のない草花 すいた腹を かかえながら 虹のおとずれ 夢見ていた 仲間たちと キャフェの隅で ボードレールや ベルレーヌの 詩を読んでいた 愛し合った 君とぼくの 二十才のころ ラ・ボエーム ラ・ボエーム きれいだった君よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 夢みるさすらい 君の胸や 腰の線を 書いては消して 夜を明かし 朝になると コーヒーなど 飲んで語り 夢を見たね 愛のねむりに 愛し合えば 感じないさ 冬の寒さ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 青春の唄よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 儚(はかな)く麗(うるわ)しい ある日のこと 君とぼくの 愛の街角 尋ねてみた リラも枯れて アパートマンの 影さえなく 歩きなれた 道も消えてた 若き日々の くつの音は 聞こえなかった ラ・ボエーム ラ・ボエーム かえらぬ夢よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム いちまつの夢よ | 美輪明宏 | 訳詞:美輪明宏 | Charles Aznavour | | モンマルトルの アパートマンの 窓べに開く リラの花よ 愛の部屋で ぼくはいつも 絵を書いてた いとしい人 君をモデルに 愛し合った 君とぼくの 二十才(はたち)のころ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 幸福(しあわせ)の夢よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 根のない草花 すいた腹を かかえながら 虹のおとずれ 夢見ていた 仲間たちと キャフェの隅で ボードレールや ベルレーヌの 詩を読んでいた 愛し合った 君とぼくの 二十才のころ ラ・ボエーム ラ・ボエーム きれいだった君よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 夢みるさすらい 君の胸や 腰の線を 書いては消して 夜を明かし 朝になると コーヒーなど 飲んで語り 夢を見たね 愛のねむりに 愛し合えば 感じないさ 冬の寒さ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 青春の唄よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム 儚(はかな)く麗(うるわ)しい ある日のこと 君とぼくの 愛の街角 尋ねてみた リラも枯れて アパートマンの 影さえなく 歩きなれた 道も消えてた 若き日々の くつの音は 聞こえなかった ラ・ボエーム ラ・ボエーム かえらぬ夢よ ラ・ボエーム ラ・ボエーム いちまつの夢よ |
老女優は去りゆくこれでお別離なのね この劇場も 化粧を落として 煙草をふかせば 思い出すわ あの頃を 過ぎた昔を 女優を夢に描いて 街へ来た頃を 私は十六 田舎訛りで 震えながら訪ねた ここの楽屋口 長い下積みの後で やっとありついた 端役でも 私は嬉しかったわ それからは だんだんと主役になれて 輝くスポットライト浴びた歓び 楽屋には花々 拍手の嵐 取巻きの人々 甘い生活 でも 若くして成功した誰しもがそうであるように 私もまたつい いい気になっていた その後 数多くの失敗が続いた 批評家には叩かれ 主役はライバルに持って行かれた おまけに愛する夫は 若い女優と駈落ち たった一つ心の支えだった子供は 病気で死んで それを優しく慰めてくれていたあの人も 事故で死んだ ふと気が付くと まるで潮が引くように 私の身の回りから人々が遠ざかっていた 孤独の中で 毎晩 毎晩 浴びるようにお酒を飲んで やがてアルコールと麻薬の中毒 そして入院 あの泥沼の中から私が這い上がるまでに どんな思いをしたか 決して誰にもわからないわ 世間では私のことを再起不能と嘲笑っていた 落ちぶれた過去のスター 落ち目の流れ星 もう一度 舞台に立ちたい あのスポットライトの下で拍手を浴びたい 私は恥を忍んで カムバックを目差して 通行人の端役から出直した 人々の同情の眼 蔑みの眼にも私は耐えた なぜならば 私には女優としての誇りと自信があったから でもその後の想像を絶する人々の悪意 意地悪 屈辱の数々 でも私は負けなかったわ 耐えて 耐えて 耐えて 耐えぬいた そして とうとうあの念願かなった あのカムバックの日の 太陽のように輝くスポットライト 嵐のような拍手を私は一生忘れないわ いろんな役をやった 女王も 娼婦も 人妻も 娘も でもそれらは 今は皆幻のように消えて 私は すっかり老いさらばえて 今日 この劇場で引退して行くのだ そうよ この劇場は解っているのね 舞台に人生を 賭けた私を 私の何もかも 生きて来た道を さようなら 愛する我が劇場 老兵は静かに消え去るのみ 出て行く迄明かりは消さないでね 出て行く迄明かりは消さないでね | 美輪明宏 | 美輪明宏 | 美輪明宏 | | これでお別離なのね この劇場も 化粧を落として 煙草をふかせば 思い出すわ あの頃を 過ぎた昔を 女優を夢に描いて 街へ来た頃を 私は十六 田舎訛りで 震えながら訪ねた ここの楽屋口 長い下積みの後で やっとありついた 端役でも 私は嬉しかったわ それからは だんだんと主役になれて 輝くスポットライト浴びた歓び 楽屋には花々 拍手の嵐 取巻きの人々 甘い生活 でも 若くして成功した誰しもがそうであるように 私もまたつい いい気になっていた その後 数多くの失敗が続いた 批評家には叩かれ 主役はライバルに持って行かれた おまけに愛する夫は 若い女優と駈落ち たった一つ心の支えだった子供は 病気で死んで それを優しく慰めてくれていたあの人も 事故で死んだ ふと気が付くと まるで潮が引くように 私の身の回りから人々が遠ざかっていた 孤独の中で 毎晩 毎晩 浴びるようにお酒を飲んで やがてアルコールと麻薬の中毒 そして入院 あの泥沼の中から私が這い上がるまでに どんな思いをしたか 決して誰にもわからないわ 世間では私のことを再起不能と嘲笑っていた 落ちぶれた過去のスター 落ち目の流れ星 もう一度 舞台に立ちたい あのスポットライトの下で拍手を浴びたい 私は恥を忍んで カムバックを目差して 通行人の端役から出直した 人々の同情の眼 蔑みの眼にも私は耐えた なぜならば 私には女優としての誇りと自信があったから でもその後の想像を絶する人々の悪意 意地悪 屈辱の数々 でも私は負けなかったわ 耐えて 耐えて 耐えて 耐えぬいた そして とうとうあの念願かなった あのカムバックの日の 太陽のように輝くスポットライト 嵐のような拍手を私は一生忘れないわ いろんな役をやった 女王も 娼婦も 人妻も 娘も でもそれらは 今は皆幻のように消えて 私は すっかり老いさらばえて 今日 この劇場で引退して行くのだ そうよ この劇場は解っているのね 舞台に人生を 賭けた私を 私の何もかも 生きて来た道を さようなら 愛する我が劇場 老兵は静かに消え去るのみ 出て行く迄明かりは消さないでね 出て行く迄明かりは消さないでね |
別れのブルース窓を開ければ 港が見える メリケン波止場の 灯が見える 夜風 汐風 恋風のせて 今日の出船は どこへ行く むせぶ心よ はかない恋よ 踊るブルースの 切なさよ 腕にいかりの いれずみほって やくざに強い マドロスの お国言葉は 違っていても 恋には弱い すすり泣き 二度と逢えない 心と心 踊るブルースの 切なさよ | 美輪明宏 | 藤浦洸 | 服部良一 | | 窓を開ければ 港が見える メリケン波止場の 灯が見える 夜風 汐風 恋風のせて 今日の出船は どこへ行く むせぶ心よ はかない恋よ 踊るブルースの 切なさよ 腕にいかりの いれずみほって やくざに強い マドロスの お国言葉は 違っていても 恋には弱い すすり泣き 二度と逢えない 心と心 踊るブルースの 切なさよ |
別れのワルツさようなら 二人の別れの夜 波止場の灯りも 遠くうるむ せつなき思いに 頬すり寄せ 酒場に抱きあう 別れのワルツ “これが最後のワルツですね” 僕は本当に心の底から貴女を愛して居りました。 ありきたりな言葉ですが、今の僕の気持として これ以上の事が言えないのです。 いつ迄もいつ迄も今の様な貴女のその美しい心を 無くさないで下さい。 じゃ身体に気をつけてね、サヨウナラ 霧の中を行く 寂し姿 涙をかくして 送る笑顔 幸あれと祈れば 汽笛の音に 消え行く一と言 只 さようなら | 美輪明宏 | スコットランド民謡・訳詞:丸山明宏 | スコットランド民謡 | | さようなら 二人の別れの夜 波止場の灯りも 遠くうるむ せつなき思いに 頬すり寄せ 酒場に抱きあう 別れのワルツ “これが最後のワルツですね” 僕は本当に心の底から貴女を愛して居りました。 ありきたりな言葉ですが、今の僕の気持として これ以上の事が言えないのです。 いつ迄もいつ迄も今の様な貴女のその美しい心を 無くさないで下さい。 じゃ身体に気をつけてね、サヨウナラ 霧の中を行く 寂し姿 涙をかくして 送る笑顔 幸あれと祈れば 汽笛の音に 消え行く一と言 只 さようなら |
忘れちゃいやよ月が鏡であったなら 恋しあなたの面影を 夜毎うつして見ようもの こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 昼はまぼろし夜は夢 あなたばかりにこの胸の 熱い血潮がさわぐのよ こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 風に情があったなら 遠いあなたのその胸に 燃える思いを送ろもの こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 淡い夢なら消えましょに こがれこがれた恋の灯が なんで消えましょ消されましょ こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね | 美輪明宏 | 最上洋 | 細田義勝 | | 月が鏡であったなら 恋しあなたの面影を 夜毎うつして見ようもの こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 昼はまぼろし夜は夢 あなたばかりにこの胸の 熱い血潮がさわぐのよ こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 風に情があったなら 遠いあなたのその胸に 燃える思いを送ろもの こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね 淡い夢なら消えましょに こがれこがれた恋の灯が なんで消えましょ消されましょ こんな気持でいるわたし ねえ、忘れちゃ嫌よ 忘れないでね |
妾のジゴロ妾の男 可愛いジゴロ 燃える眼差しの 愛してくれは しないけど でもあたしは好きよ 彼の言葉は嘘だらけ 女は欺される でもそれは あの人があまりにも そうよ 素敵だから あの人の胸に 抱かれるたび はかない望みをかけるの いつまでも いつまでも あたしだけのものに していたいと けれどもあたしがあんたに あげられるものときたら それはただ あんたがばかにする 真心だけなの あたしの男 可愛いツバメ 燃える眼差しの 愛してくれはしないけど でもあたしは好きよ 彼の言葉は嘘だらけ 女は欺される でも別れることは 死んでもできない あたしは愛しているんだもの | 美輪明宏 | 美輪明宏 | Andre Mauprey・Jean Lenoir・Leonello Casucci | | 妾の男 可愛いジゴロ 燃える眼差しの 愛してくれは しないけど でもあたしは好きよ 彼の言葉は嘘だらけ 女は欺される でもそれは あの人があまりにも そうよ 素敵だから あの人の胸に 抱かれるたび はかない望みをかけるの いつまでも いつまでも あたしだけのものに していたいと けれどもあたしがあんたに あげられるものときたら それはただ あんたがばかにする 真心だけなの あたしの男 可愛いツバメ 燃える眼差しの 愛してくれはしないけど でもあたしは好きよ 彼の言葉は嘘だらけ 女は欺される でも別れることは 死んでもできない あたしは愛しているんだもの |
我は海の子我は海の子 白浪の さわぐいそべの 松原に 煙たなびく とまやこそ わがなつかしき 住家(すみか)なれ 生れて潮(しお)に 浴(ゆあみ)して 浪を子守の 歌と聞き 千里寄せくる 海の気を 吸いてわらべと なりにけり 高く鼻つく いその香(か)に 不断の花の かおりあり なぎさの松(まつ)に 吹く風を いみじき楽(がく)と 我(われ)は聞く 丈余(じょうよ)のろかい 操(あやつ)りて 行手(ゆくて)定めぬ 浪まくら 百尋千尋(ももひろちひろ) 海の底 遊びなれたる 庭広し 遊びなれたる 庭広し | 美輪明宏 | 文部省唱歌 | 文部省唱歌 | | 我は海の子 白浪の さわぐいそべの 松原に 煙たなびく とまやこそ わがなつかしき 住家(すみか)なれ 生れて潮(しお)に 浴(ゆあみ)して 浪を子守の 歌と聞き 千里寄せくる 海の気を 吸いてわらべと なりにけり 高く鼻つく いその香(か)に 不断の花の かおりあり なぎさの松(まつ)に 吹く風を いみじき楽(がく)と 我(われ)は聞く 丈余(じょうよ)のろかい 操(あやつ)りて 行手(ゆくて)定めぬ 浪まくら 百尋千尋(ももひろちひろ) 海の底 遊びなれたる 庭広し 遊びなれたる 庭広し |