別れのタンゴ井上ひろし | 井上ひろし | 藤浦洸 | 万城目正 | | 別れの言葉は 小雨の花か 「さようなら」と 濡れて散る あつい情に 泣いた あの夜も はかない ひと夜のつゆか あふるる涙に 夜空がうつる 「さようなら」と 流れ星 恋のアルバム ひとり ひらけば わびしや まぶたはくもる あの日の言葉を ひそめて抱いて 「さようなら」と またうたう 恋のなごりに 胸をやく身の いとしや 別れのタンゴ |
リンゴの唄石原詢子 | 石原詢子 | サトウハチロー | 万城目正 | 矢田部正 | 赤いリンゴに 唇よせて だまって見ている 青い空 リンゴは何んにも 言わないけれど リンゴの気持は よく分かる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ あの子よい子だ 気立(きだて)のよい子 リンゴによく似た 可愛いい子 誰方(どなた)が言ったか うれしい噂 軽いクシャミも 飛んででる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 朝の挨拶(あいさつ) 夕べの別れ いとしいリンゴに ささやけば 言葉は出さずに 小首(こくび)を曲げて 明日も又(また)ねと 夢見顔(ゆめみがお) リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 唄いましょうか リンゴの唄を 二人で唄えば なお楽し みんなで唄えば 尚なお嬉し リンゴの気持を 伝えよか リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ |
東京キッド岡林信康 | 岡林信康 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 歌も楽しや 東京キッド いきで おしゃれで ほがらかで 右のポッケにゃ 夢がある 左のポッケにゃ チュウインガム 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 泣くも笑うも のんびりと 金はひとつも なくっても フランス香水 チョコレート 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 腕も自慢で のど自慢 いつもスイング ジャズの歌 おどるおどりは ジタバーグ 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール |
角兵衛獅子の唄岡林信康 | 岡林信康 | 西條八十 | 万城目正 | | 生まれて父の 顔知らず 恋しい母の 名も知らぬ わたしゃ旅路の 角兵衛獅子 打つや太鼓の ひとおどり 情けを知らぬ 親方の 昼寝のひまに 空見れば かりも親子で 帰るのに わたしゃ越後へ いつ帰る 旅路にまたも 茶の花が 匂えば故郷を 想い出す 赤い万燈 村まつり 幼馴染が 忘らりょか |
越後獅子の唄岡林信康 | 岡林信康 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
悲しき口笛岡林信康 | 岡林信康 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 丘のホテルの 赤い灯も 胸のあかりも 消えるころ みなと小雨が降るように ふしも悲しい 口笛が 恋の街角 露地の細道 ながれ行く いつかまた逢う 指切りで 笑いながらに 別れたが 白い小指の いとしさが 忘れられない さびしさを 歌に歌って 祈るこころの いじらしさ 夜のグラスの 酒よりも もゆる紅色 色さえた 恋の花ゆえ 口づけて 君に捧げた 薔薇の花 ドラのひびきに ゆれて悲しや 夢とちる |
懐しのブルース石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 古い日記の ページには 涙のあとも そのままに かえらぬ夢の なつかしく 頬すり寄せる わびしさよ あゝ 懐しのブルースは 涙にぬれて 歌う唄 ひとつ浮雲 夜の空 何故にか胸に しみじみと 思い出遠く ながれ行く 心にも似た かなしさよ あゝ 懐しのブルースは ひとりさびしく 歌う唄 重く悲しい 歌なれど 生きて行く身の つれづれに 夕闇遠い 行末の のぞみはかなく くちづさむ あゝ 懐しのブルースは この世の夢を 歌う唄 |
別れのタンゴ石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 別れの言葉は 小雨の花か 「さようなら」と 濡れて散る あつい情に 泣いたあの夜も はかない ひと夜のつゆか あふるる涙に 夜空がうつる 「さようなら」と 流れ星 恋のアルバム ひとりひらけば わびしや まぶたはくもる あの日の言葉を ひそめて抱いて 「さようなら」と また歌う 恋のなごりに 胸をやく身の いとしや 別れのタンゴ |
この世の花島倉千代子 | 島倉千代子 | 西条八十 | 万城目正 | | あかく咲く花 青い花 この世に咲く花 数々あれど 涙にぬれて 蕾のまゝに 散るは乙女の 初恋の花 想うひとには 嫁がれず 想わぬひとの 言うまま 気まま 悲しさこらえ 笑顔を見せて 散るもいじらし 初恋の花 君のみ胸に 黒髪を うずめたたのしい 想い出月夜 よろこび去りて 涙はのこる 夢は返らぬ 初恋の花 |
愛馬花嫁渡辺はま子・ミス・コロムビア・菊池章子 | 渡辺はま子・ミス・コロムビア・菊池章子 | 西條八十 | 万城目正 | | ぬしは召されて 皇国の勇士 わたしゃ銃後の 花嫁御寮 ぬしの形見の かわいい黒馬(あお)に 秣刈りましょ 飼餌も煮ましょ 忘られよか 去年の春を 黒馬に揺られて 初里帰り ぬしに手綱を とられて越えた 峠三里はただ夢の中 雨の露営へ 弾薬積んで 朱に染まって 来た馬見たら みんな泣いたと 戦地の便り 黒馬も早うなれ 名誉の馬に お舅さまさえ 元気でござる 何でつらかろ 銃後の嫁は 黒馬を大事に きりりと襷 ぬしの手柄を ただ待つばかり |
リンゴの唄天童よしみ | 天童よしみ | サトウハチロー | 万城目正 | | 赤いりんごに 口びるよせて だまってみている 青い空 リンゴはなんにも いわないけれど リンゴの気持は よくわかる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ あの娘よい子だ 気立のよい娘 リンゴに良く似た 可愛いい娘 どなたがいったか うれしいうわさ かるいクシャミも とんで出る リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 朝のあいさつ 夕べの別れ いとしいリンゴに ささやけば 言葉は出さずに 小くびをまげて あすも又ねと 夢見がお リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 歌いましょうか リンゴの歌を 二人で歌えば なおたのし 皆なで歌えば なおなおうれし リンゴの気持を 伝えよか リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ |
旅の夜風美空ひばり | 美空ひばり | 西城八十 | 万城目正 | | 花も嵐も 踏み越えて 行くが男の 生きる道 泣いてくれるな ほろほろ鳥よ 月の比叡を 独り行く 優しかの君 ただ独り 発たせまつりし 旅の空 可愛子供は 女の生命 なぜに淋しい 子守唄 愛の山河 雲幾重 心ごころは 隔てても 待てば来る来る 愛染かつら やがて芽をふく 春が来る |
あの丘越えて美空ひばり | 美空ひばり | 菊田一夫 | 万城目正 | | 山の牧場の 夕暮に 雁が飛んでる ただ一羽 私もひとり ただひとり 馬(アオ)の背中に 眼をさまし イヤッホー イヤッホー お花畑の まひるどき 百舌が鳴いてる 雲の上 私はひとり ただひとり 遠い都を 思い出し イヤッホー イヤッホー 山の湖 白樺の 影が揺らめく 静けさよ 私はひとり ただひとり 恋しい人の 名を呼んで イヤッホー イヤッホー 山の牧場の 星の夜 風に揺れてる 灯は 私とおなじ ただひとり 泣けば悲しい 山彦が イヤッホー イヤッホー イヤッホー イヤッホー |
旅の夜風氷川きよし | 氷川きよし | 西條八十 | 万城目正 | 石倉重信 | 花も嵐も 踏み越えて 行くが男の 生きる道 泣いてくれるな ほろほろ烏よ 月の比叡を 独り行く 優しかの君 ただ独り 発たせまつりし 旅の空 可愛子供は 女の生命 なぜに淋しい 子守唄 加茂の河原に 秋長けて 肌に夜風が 泌みわたる 男柳が なに泣くものか 風に揺れるは 影ばかり 愛の山河 雲幾重 心ごころを 隔てても 待てば来る来る 愛染かつら やがて芽をふく 春が来る |
春のサンバ美空ひばり | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | | ほら ほら 釣鐘草が 土から 首を出したよ もうすぐ春がそこに来ている たのしい春が来ている ほら ほら 釣鐘草が にっこり 花を咲かせた ゆら ゆら 陽ざしが ゆれて あしたも またよい天気 みどりの風がゆれて来るでしょう たのしい春のたよりよ ほら ほら 釣鐘草が 花びら ひろげているよ ほろ ほろ 乙女の夢は いつでも 消えない虹よ コバルト色の空のどこかで きこえる春の鼻唄 ほら ほら 釣鐘草が あそこで 招いているよ |
夢は天国美空ひばり | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | 田代与志 | ふらふらふらと さあ行こう この世の天国 眠りの国へ 鵞鳥に乗った おばさんが 夢をくばって くれますよ 夢は楽しい ものばかり ゆらゆらゆらと ゆれている 黄金の木馬に 銀ぴか鞍よ 鵞鳥の羽根の ひとひらで 風船ガムに チョコレート 王子様にも すぐなれる とろとろとろと さあねよう 冷たい浮世に はいちゃいすれば 鵞鳥にのった おばさんが 待って居ります よんでいる 夢はやさしい 天国よ |
月形半平太の唄美空ひばり | 美空ひばり | 和田隆夫 | 万城目正 | 田代与志 | 風に白刃の 音がする 京はおぼろの 春の雨 濡れてゆくのは 誰じゃやら 姿 月形半平太 寄らば切るぞと 構えても 切るに切れない 恋の糸 加茂の柳が すゝり泣く 河原瀬音の むせぶ夜 くゞる刃の その下で 明けの東雲 鐘が鳴る 聞いてにっこり 花と散る 男 月形半太 |
陽気な渡り鳥美空ひばり | 美空ひばり | 和田隆夫 | 万城目正 | 田代与志 | 旅のつばくろ わびしじゃないか 君がバンジョに 山越え野越え 歌う野末に 小花がゆれる わたしゃかわいゝ 渡り鳥 秋の七草 泪で摘めば 露がこぼれる 旅空夜空 遠いみ空の 父さまぼしよ わたしゃ流れの 渡り鳥 ちいちゃな毛布に くるまりながら 馬車にゆられて 町から村へ なみだかくして 笑顔で歌う わたしゃピエロの 渡り鳥 親にはぐれて 泣く鳥さえも いつかやさしい ねぐらにかえる 歌をふりまき 旅から旅へ わたしゃ陽気な 渡り鳥 |
悲しき小鳩美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | 田代与志 | 赤い夕日の 知らない町で うかれジンタを 涙できいて 唄うわたしは サーカス娘 夢もさみしい 水色リボン 山にかけすは 日暮れにゃかえる なぜにかえらぬ いとしいピエロ 涙こらえて 父の名よべば 雨はふるふる テントはぬれる 可愛い子馬に ほゝすり寄せて 夢よおさらば 一夜の町よ 旅ははてない サーカス娘 明日も泣きましょ のぼりの蔭で |
初夢道中美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | 田代与志 | 旅だよ旅だよ 未練はおよし 旅は青空 つま先まかせ 唄で行きましょ 鼻唄で シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 朝は朝星 日ぐれは夜星 旅の空見りゃ せつないものよ 想い出すよな ことばかり シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 誰にこがれて くるくる鳶 恋は急くまい 浮世は車 いのち長けりゃ めぐり合う シャシャンシャラリコ ハイドウドウ わたしゃ浮草 ながれの花よ 別れ涙も 夜風で乾き 明日は知らない 崖で咲く シャシャンシャラリコ ハイドウドウ 桜さくさく 雲雀はあがる 春の道中 ても日が永い 馬の顔見りゃ なお長い シャシャンシャラリコ ハイドウドウ |
悲しき瞳美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | 田代与志 | 空は小鳥のためにある 唄はさみしい 乙女のために ためいきよ 風に散れ 唄をうたえば 青葉のかげで 母がほほえむ 亡き母が 花は蝶々の ために咲く 夢は悲しい 乙女のために 薔薇の夢 百合の夢 瞼とじれば むかしのように 母は撫でるよ 黒髪を ひとりゆくみち 日ぐれみち とげのいばらに 身は刺されても 夢やさし 唄やさし 唄の翼は わたしを軽く いつも運ぶよ 母の胸 |
ひばりの三度笠美空ひばり | 美空ひばり | 関沢新一 | 万城目正 | 松尾健司 | 粋な振り分け 一本刀 つばめ見惚れる 旅人姿 誰の為かよ すみれを摘んで 旅で御座ンす 三度笠 伊那の白梅 鶯むすめ 咲いたからとて 泣かずにおくれ 添うに添えなきゃ あきらめました 旅で御座ンす 三度笠 西は夕焼 東はしぐれ 笠で占う 小夜町はずれ 馬鹿を承知で あの山越えて 旅で御座ンす 三度笠 |
浅草の唄関敬六 | 関敬六 | サトウハチロー | 万城目正 | | つよいばかりが 男じゃないと いつか教えて くれた人 どこのどなたか 知らないけれど 鳩といっしょに 唄ってた ああ 浅草のその唄を 可愛いあの子と シネマを出れば 肩にささやく こぬか雨 かたい約束 かわして通る 田原町から 雷門 ああ 浅草のこぬか雨 池にうつるは 六区の灯り 忘れられない よいの灯よ 泣くな サックスよ 泣かすなギター 明日もあかるい 朝がくる ああ 浅草のよい灯り 吹いた口笛 夜霧にとけて ボクの浅草 夜が更ける 鳩も寝たかな 梢のかげで 月がみている よもぎ月 ああ 浅草のおぼろ月 |
青空天使美空ひばり | 美空ひばり | 門田ゆたか | 万城目正 | 田代与志 | 昨日雲とぶ あの山越えて 今日は花咲く 街の角 母をたずねて 涙で歌う 旅の乙女の 歌かなし 花のかおりか あの星かげか 見えぬ姿の 母の顔 胸に偲べば 灯かげも暗い 夜の都の はぐれ鳥 影と二人で 歌うて泣いて 行くは何処か おぼろ月 肱を枕に 眠れば浮ぶ 夢にほほえむ 母こいし |
東京キッド美空ひばり | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | 仁木他喜雄 | 歌も楽しや 東京キッド いきで おしゃれで ほがらかで 右のポッケにゃ 夢がある 左のポッケにゃ チュウインガム 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 泣くも 笑うも のんびりと 金はひとつも なくっても フランス香水 チョコレート 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 腕も自慢で のど自慢 いつもスイング ジャズの歌 おどるおどりは ジタバーク 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール |
悲しき口笛美空ひばり | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | 田代与志 | 丘のホテルの 赤い灯も 胸のあかりも 消えるころ みなと小雨が 降るように ふしも悲しい 口笛が 恋の街角 露地の細道 ながれ行く いつかまた逢う 指切りで 笑いながらに 別れたが 白い小指の いとしさが 忘れられない さびしさを 歌に歌って 祈るこころの いじらしさ 夜のグラスの 酒よりも もゆる紅色 色さえた 恋の花ゆえ 口づけて 君に捧げた 薔薇の花 ドラのひびきに ゆれて悲しや 夢とちる |
むすめ旅笠美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 万城目正 | 松尾健司 | 国が恋しい 親なし雀 流れ雲かよ 旅の空 花が咲こうと 祭りを見よと 泣いた涙は 消えやせぬ 渡船(ワタシ)待つ間の 腰かけ茶屋で 聞いた飛脚の 国なまり 想い出しても 詮ないものを 幼馴染みが 目に見える 月も十六 涙に濡れる あれも旅の子 山越えて 恨みますまい 浮世の運命 どうせわたしは 流れ雲 |
リンゴの唄島倉千代子 | 島倉千代子 | サトウハチロー | 万城目正 | 小川寛興 | 赤いリンゴに 唇よせて だまって見ている 青い空 リンゴは何んにも 言わないけれど リンゴの気持は よく分かる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ あの子よい子だ 気立のよい子 リンゴによく似た 可愛いゝ子 誰方が言ったか うれしい噂 軽いクシャミも 飛んででる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 唄いましょうか リンゴの唄を 二人で唄えば なお楽し みんなで唄えば 尚なお楽し リンゴの気持を 伝えよか リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ |
リンゴの唄美空ひばり | 美空ひばり | サトウハチロー | 万城目正 | 佐々永治 | 赤いリンゴに 口びるよせて だまってみている 青い空 リンゴはなんにも いわないけれど リンゴの気持は よくわかる リンゴ可愛や 可愛やリンゴ あの娘よい子だ 気立のよい子 リンゴによく似た 可愛い子 どなたが言ったか うれしいうわさ かるいクシャミも とんで出る リンゴ可愛や 可愛やリンゴ 朝のあいさつ 夕べの別れ いとしいリンゴに ささやけば 言葉は出さずに 小くびをまげて あすもまたねと 夢見顔 リンゴ可愛や 可愛やリンゴ 歌いましょうか リンゴの唄を 二人でうたえば なおたのし 皆でうたえば なおなおうれし リンゴの気持を 伝えよか リンゴ可愛や 可愛やリンゴ |
ひばりが唄えば美空ひばり | 美空ひばり | 門田ゆたか | 万城目正 | | 雨の降る日も 窓のかげ 風の吹く日も 軒づたい 町から町へと 歌を撒く わたしはひばり こゝろはいつでも 青い空 悲しいときにも歌え 笑顔を浮べて歌え ララララゝゝ 歌えば春だ 天国だ 雲が流れる 丘のうえ 花が浮いてる 川の岸 朝から晩まで 歌を撒く わたしはひばり こゝろはいつでも 青い空 悲しいときにも歌え 笑顔を浮べて歌え ララララゝゝ 歌えば春だ 天国だ パンは無くとも 夢がある 服はぼろでも 春が来る 来る日も来る日も 歌を撒く わたしはひばり こゝろはいつでも 青い空 悲しいときにも歌え 笑顔を浮べて歌え ララララゝゝ 歌えば春だ 天国だ |
りんごの唄小沢昭一 | 小沢昭一 | サトウハチロー | 万城目正 | | 赤いリンゴに 唇よせて だまって見ている 青い空 リンゴは何んにも 言わないけれど リンゴの気持は よく分る リンゴ可愛や 可愛やリンゴ あの子よい子だ 気立のよい子 リンゴによく似た 可愛いい子 誰方が言ったか うれしい噂 軽いクシャミも 飛んででる リンゴ可愛や 可愛やリンゴ 朝の挨拶 夕べの別れ いとしいリンゴに ささやけば 言葉は出さずに 小首を曲げて 明日も又ねと 夢見顔 リンゴ可愛や 可愛やリンゴ 唄いましょか リンゴの唄を 二人で唄えば なお楽し 皆なで唄えば 尚なお嬉し リンゴの気持ちを 伝えよか リンゴ可愛や 可愛やリンゴ |
悲しき口笛宇崎竜童 | 宇崎竜童 | 藤浦洸 | 万城目正 | 宇崎竜童 | 丘のホテルの 赤い灯も 胸のあかりも 消えるころ みなと小雨が 降るように ふしも悲しい 口笛が 恋の街角 露地の細道 流れ行く いつかまた逢う 指切りで 笑いながらに 別れたが 白い小指の いとしさが 忘れられない さびしさを 歌に歌って 祈るこゝろの いじらしさ 夜のグラスの 酒よりも もゆる紅色 色さえた 恋の花ゆえ 口づけて 君に捧げた 薔薇の花 ドラのひゞきに ゆれて悲しや 夢と散る |
東京キッドカヒミ・カリィ | カヒミ・カリィ | 藤浦洸 | 万城目正 | Arthur H | 歌も楽しや 東京キッド いきで おしゃれで ほがらかで 右のポッケにゃ 夢がある 左のポッケにゃ チュウインガム 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 泣くも 笑うも のんびりと 金はひとつも なくっても フランス香水 チョコレート 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール 歌も楽しや 東京キッド 腕も自慢で のど自慢 いつもスイング ジャズの歌 おどるおどりは ジタバーグ 空を見たけりゃ ビルの屋根 もぐりたくなりゃ マンホール |
越後獅子の唄南こうせつ | 南こうせつ | 西條八十 | 万城目正 | 斎藤ネコ | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 うつや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
明るい雨近江俊郎 | 近江俊郎 | 西沢爽 | 万城目正 | | 誰かに似たひと 傘さして 駅の時計を 眺めてた 旅にゆく朝 ほろほろと 雨の広場で 鳩が鳴く 赤い屋根 青い屋根 新緑の並木 ああ明るい雨 明るい雨 吐息にけむる ガラス窓 ランチタイムの ビルの窓 書いてまた消す 白い指 どんな思いを つづるやら 赤い屋根 青い屋根 水色の空よ ああ明るい雨 明るい雨 いつか二人で 来た丘を バスにゆられて 越えてゆく 森も林も やわらかに 濡れて日暮れは まだ遠い 赤い屋根 青い屋根 銀色の道よ ああ明るい雨 明るい雨 |
青葉の笛美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | | 花から花を 飛ぶ蝶も たそがれ宿る 花の宿 甘い夜風に 星の歌 けれど けれど 燃える心の 宿はいずこ 乙女の慕う 君はいずこ 夢みる君は 月今宵 いずこの空に 在(ましま)すや かりが鳴く夜を 露の夜を 恋し 遠し 燃えるこころの 宿はいずこ 乙女の慕う 君はいずこ 独りで空を ゆく月も 時雨れて宿る 雲の陰 銀のひかりの 銀の夢 けれど けれど 燃えるこころの 宿はいずこ 乙女の慕う 君はいずこ |
女ざむらい只今参上美空ひばり | 美空ひばり | 関沢新一 | 万城目正 | | 雨か嵐か 勤王佐幕 今日も鳴る鳴る あけの鐘 踊り扇を 白刃に変えて 花にひとさし 剣の舞 女ざむらい 只今参上 蝶よ花よと 箱入り娘 捨てて大江戸 七つだち 父に見せたい 若衆姿 富士を背にして 東海道 女ざむらい 只今参上 斬って捨てよか そのまま行こか 五十三次 ひとり旅 腰の大小 嵐を越えて 明日は待たるる 日本晴れ 女ざむらい 只今参上 |
白いランチで十四ノット美空ひばり | 美空ひばり | 石本美由起 | 万城目正 | | 若い笑顔に 潮風うけて 港の鴎よ 『今日は』 白いランチで 十四ノット 海に咲くのは しぶきの花よ ちょいとイカスぜ マドロス娘 波の青さに こころが弾む 仲良し鴎よ 唄おうぜ 海で暮せば 男のような 夢を持ってる 楽しい夢を ちょいとイカスぜ マドロス娘 海のことなら 何でもみんな 私と鴎は 知っている 好きなあの人 ランチに乗せて 飛ばしたいなア 十四ノット ちょいとイカスぜ マドロス娘 |
いろは若衆美空ひばり | 美空ひばり | 西沢爽 | 万城目正 | | やるか帰るか 二つに一つ 喧嘩祭にゃ 待ったなし さくら吹雪に 乱れた髪も お江戸そだちの 勇み肌 おおさ 男ぶりなら エエ 見てくんな 派手に帰ろか 啖呵(たんか)を切ろか 祭り囃しを 合の手に 見かけだおしの お兄(あにい)さんへ 天下御免の 花道だ おおさ ずいと通るが エエ なぜ悪い いろは四十八 小粋な唄を 風に吹かれて ちらし書き 竹を割るよな 気っぷの良さに 江戸の雀が またさわぐ おおさ 男ぶりなら エエ 見てくんな |
父恋し母恋し美空ひばり | 美空ひばり | 藤浦洸 | 万城目正 | | 夜の荒野に 鳴く雉の 哀しい声が 呼ぶ声が 胸を刺すよな せつなさで ああ 父恋し母恋し 思いあふれて 泣きぬれて 遠いかの夜の 愛の膝 情にゆれる ゆりかごに 花のかおりは 今はなく ああ 父恋し母恋し とじた瞼が またぬれる こけし人形の ふたりづれ 並べてひとり いとしむは 何のこころか いじらしや ああ 父恋し母恋し 胸のこだまが またさけぶ |
旅の角兵衛獅子美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | | 旅のたそがれ 知らない街で とんぼ返りを していたら 夢で見た見た 母さんの ほそい眼のよな 月が出た わたしは淋しい 角兵衛獅子 まねく太鼓に 寄る子を見れば 親につれられ にこにこと わたしゃ親なし 友だちも 遠くはなれた 旅ぐらし わたしは涙の 角兵衛獅子 つらいかせぎも ひもじい夜も みんな知ってる 獅子頭 風に吹かれりゃ 笛の音も 故郷恋しと すすり泣く わたしは旅路の 角兵衛獅子 |
八百屋お七美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 万城目正 | | 月を見てさえ 吉さま恋し まして逢えなきゃ なおさらに 泣いて畳んだ 折鶴だいて 娘十六 恋ごころ 忍ぶ小路の 足音きけば 胸は早鐘 みだれ打ち 紅を散らした 顔のぞかれて 知らぬふりする はずかしさ 夢も七いろ 吉さま参る 醒めて悲しい 小夜嵐 娘ごころは 燃えてるものを ままにならない 恋模様 |
角兵衛獅子の唄美空ひばり | 美空ひばり | 西條八十 | 万城目正 | | 生まれて父の 顔知らず 恋しい母の 名も知らぬ わたしゃ旅路の 角兵衛獅子 打つや太鼓の ひとおどり 情けを知らぬ 親方の 昼寝のひまに 空見れば 雁も親子で 帰るのに わたしゃ越後へ いつ帰る 旅路にまたも 茶の花が 匂えば故郷(くに)を 想いだす 赤い万燈 村まつり 幼馴染が 忘らりょか |
悲しき口笛原由子 | 原由子 | 藤浦洸 | 万城目正 | 島健 | 丘のホテルの 赤い灯も 胸のあかりも 消えるころ みなと小雨が 降るように ふしも悲しい 口笛が 恋の街角 露地の細道 流れ行く いつかまた逢う 指切りで 笑いながらに 別れたが 白い小指の いとしさが 忘れられない さびしさを 歌に歌って 祈るこころの いじらしさ 夜のグラスの 酒よりも もゆる紅色 色さえた 恋の花ゆえ 口づけて 君に捧げた 薔薇の花 ドラの響きに ゆれて悲しや 夢とちる |
越後獅子の唄伍代夏子 | 伍代夏子 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山がみえます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁(かり)が啼(な)く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯(あかり) 遠く眺(なが)めて ひと踊り ところ変(か)われど 変わらぬものは 人の情の 袖時雨(そでしぐれ) ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
燃える瞳高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 野村俊夫 | 万城目正 | | 貴方なしでは さみしくて とても生きては 行けないの 泣き泣き今日も 筆をとる だけど だけど なんにも書けない わたしなの いつも冷たい 横顔を じっと見つめる やるせなさ どうすりゃいゝの この心 だけど だけど なんにも知らない わたしなの 月の光を あびながら 肩をならべて 帰るみち 嬉しくはずむ 胸の中 だけど だけど なんにも言えない わたしなの 願い届いて 許されて 強い腕に 身をなげる 夢みるような 恋の夜 だけど だけど なんにも出来ない わたしなの |
しのび泣くブルース高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 虹の七色 消えたとて せめて紅色 ひといろは 燃ゆる心の 奥ふかく 秘めてひそめて 思い出に あゝ ひとふしの ブルースに 心みだるる この夕べ どうせこの世は 流れもの 思い砕ける 時もある 弱い乙女の かなしさは 泣いて嘆いて 帰るみち あゝ ひとふしの ブルースに 心みだるる この夕べ |
旅の夜風多岐川舞子 | 多岐川舞子 | 西條八十 | 万城目正 | | 花も嵐も 踏み越えて 行くが男の 生きる道 泣いてくれるな ほろほろ鳥よ 月の比叡を 独り行く 優しかの君 ただ独り 発たせまつりし 旅の空 可愛子供は 女の生命 なぜに淋しい 子守唄 加茂の河原に 秋長けて 肌に夜風が 沁みわたる 男柳が なに泣くものか 風に揺れるは 影ばかり 愛の山河 雲幾重 心ごころを 隔てても 待てば来る来る 愛染かつら やがて芽をふく 春が来る |
リンゴの唄並木路子 | 並木路子 | サトウハチロー | 万城目正 | | 赤いリンゴに くちびる寄せて だまって見ている 青い空 リンゴは何にも いわないけれど リンゴの気持ちは よくわかる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ あの娘よい子だ 気立てのよい娘 リンゴによく似た 可愛いい娘 どなたがいったか うれしいうわさ 軽いクシャミも トンデ出る リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 朝のあいさつ 夕べの別れ いとしいリンゴに ささやけば 言葉は出さずに 小くびをまげて あすもまたネと 夢見顔 リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ 歌いましょうか リンゴの歌を 二人で歌えば なお楽し 皆なで歌えば なおなおうれし リンゴの気持ちを 伝えよか リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ |
越後獅子の唄美空ひばり | 美空ひばり | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
さすらいのギター近江俊郎 | 近江俊郎 | 西條八十 | 万城目正 | 佐伯亮 | たかだ一人の 女のために 寝てはまぼろし 起きてはうつつ ああ みだれる絃よ 我胸よ ながれながれる 身の果ては どうせ野ざらし 雨ざらし 月の色さえ 淋しい秋を ギター抱えて 街から街へ ああ 流れる雲よ 初恋よ 旅の燕も 帰るのに 恋し故郷にゃ いつ帰る 声も姿も うらぶれ果てて うたう街角 酒場のあたり ああ 見果てぬ夢よ 若い日よ なぜに忘れた おもかげが 旅の日ぐれにゃ 見えて来る |
しあわせはどこに初代コロムビア・ローズ | 初代コロムビア・ローズ | 西條八十 | 万城目正 | | 街には楽しい 人の波 空にはあかるい バラの雲 燕もおどるよ 青い風 それなのに わたしは独り たゞひとり しあわせは あゝ しあわせはどこに わたしは都の 片隅の 名もない野の花 乙女花 咲く日も散る日も 君知らず さみしさよ わたしは独り たゞひとり しあわせは あゝ しあわせはどこに くもらぬこゝろの 真珠だま のぞけば悲しい 恋の傷 この傷消えるは いつの日ぞ いとしさよ わたしは独り たゞひとり しあわせは あゝ しあわせはどこに |
哀愁日記初代コロムビア・ローズ | 初代コロムビア・ローズ | 西條八十 | 万城目正 | | 山のひと夜の ゆきずりの 愛の言葉を 忘れかね 涙ぐみ 清いやさしい 眸の君を 呼べば都の 夕日が紅い 雨の降る日は 窓のそと 風の吹く夜は 星の空 あのひとは いつもどこかで わたしを見てる 涙ぐむよに いとしむように 弱い乙女の ゆく途は いつも沙漠の ひとり旅 幸福は 見えぬ小鳥か 消えゆく虹か 愛の泉の 湧く街恋し |
純情二重奏霧島昇・高峰三枝子 | 霧島昇・高峰三枝子 | 西條八十 | 万城目正 | | 森の青葉の 蔭に来て なぜに寂しく あふるる涙 想い切なく 母の名呼べば 小鳥こたえぬ 亡き母恋し 君もわたしも みなし子の ふたり寄り添い 竜胆摘めど 誰に捧げん 花束花輪 こだまこたえよ 亡き母恋し 母の形見の 鏡掛け 色もなつかし 友禅模様 抱けば微笑む 花嫁すがた むかし乙女の 亡き母恋し 春は燕 秋は雁 旅路はてなき 孤児ふたり 合わす調べに 野の花揺れて 雲も泣け泣け 亡き母恋し |
旅の夜風霧島昇 | 霧島昇 | 西條八十 | 万城目正 | | 花も嵐も 踏み越えて 行くが男の 生きる道 泣いてくれるな ほろほろ鳥よ 月の比叡を 独り行く 加茂の河原に 秋長けて 肌に夜風が 沁みわたる おとこ柳が なに泣くものか 風に揺れるは 影ばかり 愛の山河 雲幾重 心ごころは 隔てても 待てば来る来る 愛染かつら やがて芽を吹く 春がくる |
別れのタンゴ高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 別れの言葉は 小雨の花か 『さようなら』と 濡れて散る あつい情に 泣いたあの夜も はかない ひと夜のつゆか あふるる涙に 夜空がうつる 『さようなら』と 流れ星 恋のアルバム ひとりひらけば わびしや まぶたはくもる あの日の言葉を ひそめて抱いて 『さようなら』と またうたう 恋のなごりに 胸をやく身の いとしや 別れのタンゴ |
懐しのブルース高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 藤浦洸 | 万城目正 | | 古い日記の 頁には 涙のあとも そのままに かえらぬ夢の なつかしく 頬すり寄せる わびしさよ ああ なつかしの ブルースは 涙にぬれて うたう唄 ひとつ浮き雲 夜の空 なぜにか胸に しみじみと 思い出遠く ながれゆく 心にも似た かなしさよ ああ なつかしの ブルースは ひとりさびしく うたう唄 重く悲しい 唄なれど 生きてゆく身の つれづれに 夕闇遠い 行く末の のぞみはかなく 口ずさむ ああ なつかしの ブルースは この世の夢を うたう唄 |
純情二重奏高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 西条八十 | 万城目正 | | 森の青葉の 蔭に来て なぜに寂しく あふるる涙 想い切なく 母の名呼べば 小鳥答えぬ 亡き母恋し 君もわたしも みなし子の 二人よりそい 竜胆摘めど 誰に捧げん 花束花輪 谺こたえよ 亡き母恋し 母の形見の 鏡掛け 色もなつかし 友禅模様 抱けば微笑む 花嫁すがた むかし乙女の 亡き母恋し 春は燕(つばくろ) 秋は雁 旅路はてなき 孤児ふたり 合わす調べに 野の花揺れて 雲も泣け泣け 亡き母恋し |
越後獅子の唄君夕子 | 君夕子 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見上げれば 泣いているよな 昼の月 ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |