月がとっても青いから天童よしみ | 天童よしみ | 清水みのる | 陸奥明 | | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろう あの鈴懸の 並木路(なみきじ)は 想い出の 小径(こみち)よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで サ帰ろう 月の雫(しずく)に 濡れながら 遠廻りして 帰ろう ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この小径(みち) 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろう もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木路(なみきみち) 二人っきりで サ帰ろう |
東京ムード曽根史郎 | 曽根史郎 | 清水みのる | 利根一郎 | | たそがれ霧の街 銀座はほのかにくれて むらさきこめるころ Vの字ネオンもうるむ 誰だろあの歌 花に寄せて唄うのは 灯影、燃える 並木通り 柳が優しくそっと 肩を、肩を叩く。 そぼ降る夜の街 新宿(じゅく)では糸引く雨に 木立ちも咽ぶよな 西口、駅前広場 誰だろあの歌 すすり泣いて唄うのは 二人づれで 流す影よ 爪弾く糸さえ濡れる 雨の、雨の夜よ。 汽笛に更ける街 上野はガードの横丁 も一度、見返せば 今、出た酒場の隅で 誰だろあの歌 踊り乍ら唄うのは 今宵かぎり いのち限り 悲しい別れを告げて 泣くか、泣くかあの娘。 |
月がとっても青いから清水博正 | 清水博正 | 清水みのる | 陸奥明 | | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろう あの鈴懸(すずかけ)の 並木路(じ)は 想い出の 小径よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで サ、帰ろう 月の雫に 濡れながら 遠廻りして 帰ろう ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この径 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ、帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろう もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木路(みち) 二人っきりで サ、帰ろう |
ふるさとの燈台清水博正 | 清水博正 | 清水みのる | 長津義司 | | 真帆片帆(まほかたほ) 歌をのせて通う ふるさとの 小島よ 燈台の岬よ 白浜に 残る思い出の いまも仄かに さざなみは さざなみは 胸をゆするよ 漁火の 遠く近くゆるゝ はるかなる 小島よ 燈台のわが家よ なつかしき 父のまた母の 膝はゆりかご いつの日も いつの日も 夢をさそうよ 歳(とし)ふりて 星に月にしのぶ むらさきの 小島よ 燈台の灯(あかり)よ そよ風の 甘き調べにも 想いあふれて 流れくる 流れくる 熱き泪よ |
雪の渡り鳥三門忠司 | 三門忠司 | 清水みのる | 陸奥明 | | 合羽からげて 三度笠 どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥 愚痴じゃなけれど この俺にゃ 帰る瀬もない 伊豆の下田の 灯が恋し 意地に生きるが 男だと 胸にきかせて 旅ぐらし 三月三年 今もなお 思い切れずに 残る未練が 泣いている 払い除(の)けても 降りかゝる 何を恨みの 雪しぐれ 俺も鯉名の 銀平さ 抜くか長脇差(ながどす) ぬけば白刃に 血の吹雪 |
かえり船三門忠司 | 三門忠司 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 波の背の背に ゆられてゆれて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の 切なさよ 瞼合わせりゃ 瞼に浮ぶ 霧の波止場の 銅鑼(どら)の音 熱い涙も 故国に着けば 嬉し涙と 変わるだろ 鴎行くなら 男の心 せめてあの娘に 伝えてよ |
月がとっても青いから石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 清水みのる | 陸奥明 | | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろう あの鈴懸の 並木路は 想い出の 小径よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで サ、帰ろう 月の雫に 濡れながら 遠廻りして 帰ろう ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この径 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ、帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろう もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木みち 二人っきりで サ、帰ろう |
星の流れに石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒む心で いるのじゃないが 泣けて涙も 涸れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて 的もない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした |
雨の酒場で石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 清水みのる | 平川浪竜 | | 並木の雨の ささやきを 酒場の窓に 聴き乍ら 涙まじりで あおる酒 「おい もう止せよ」飲んだとて 悩みが消える わけじゃなし 酔うほど淋しく なるんだぜ 一輪ざしの 白薔薇を ちぎって何故に また棄てる 花に恨みが あるじゃなし 「おい もう泣くな」いつまでも いのちの恋の 切なさは 泣いても泣いても きりがない グラスの底を 傾けて 飲み干す君の 悲しみを 知っていりゃこそ とめるのさ 「おい もう帰ろう」夜も更けた 小雨の道が 遠いなら せめても送ろう そこらまで |
博多人形に寄せて由紀さおり | 由紀さおり | 清水みのる | 中田喜直 | | 博多人形の やさしさを 飾る窓 中州(なかす) 那珂川(なかがわ) 川端(かわばた)あたり 街に灯りの ともるころ よみがえる よみがえる 遠い日の歌 博多人形に 花ごよみ めくる姉 やがて どんたく 山笠(やまがさ)まつり はずむ囃子(はやし)に 亡き母の ほほえみを ほほえみを 思い浮かべて 博多人形の 舞扇(まいおうぎ) あでやかに 博多帯(おび)しめ 筑前(ちくぜん)しぼり 粋な姿に おもかげの なつかしい なつかしい 幼なじみよ |
雪の渡り鳥島津亜矢 | 島津亜矢 | 清水みのる | 陸奥明 | 池多孝春 | 合羽からげて 三度笠 どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥 愚痴じゃなけれど この俺にゃ 帰る瀬もない 伊豆の下田の 灯が恋し 意地に生きるが 男だと 胸にきかせて 旅ぐらし 三月三年 今もなお 思い切れずに 残る未練が 泣いている 払い除(の)けても 降りかゝる 何を恨みの 雪しぐれ 俺も鯉名の 銀平さ 抜くか長脇差(どす) ぬけば白刃に 血の吹雪 |
雪の渡り鳥三波春夫 | 三波春夫 | 清水みのる | 陸奥明 | | 合羽からげて 三度笠 どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥 愚痴じゃなけれど この俺にゃ 帰る瀬もない 伊豆の下田の 灯が恋し 意地に生きるが 男だと 胸にきかせて 旅ぐらし 三月三年 今もなお 思い切れずに 残る未練が 泣いている はらい除(の)けても 降りかゝる 何を恨みの 雪しぐれ 俺も鯉名の 銀平さ 抜くか長脇差(どす) ぬけば白刃に 血の吹雪 |
星の流れに青江三奈 | 青江三奈 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒む心で いるのじゃないが 泣けて涙も かれ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて 的もない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした |
カサブランカの夜渡辺はま子 | 渡辺はま子 | 清水みのる | 平川浪竜 | | 真珠を空にちりばめて きらめく星に暮れる町 ああ カサブランカの夜でした 異郷の果てに想い出を はるばる捨てにきた私 ああ あの人ゆえにただひとり ホテルの窓に身を寄せて 砂漠に続く空を見る ああ カサブランカの夜でした 花びら白いユーカリの 移り香偲ぶ切なさよ ああ かりそめだった 恋のため サロンにうるむ灯影にも 別れの夜をまた思う ああ カサブランカの夜でした 私はどうせエトランゼ また来る日とてない町に ああさよならしよう 今日限り |
星の流れに菊池章子 | 菊池章子 | 清水みのる | 利根一郎 | 長津義司 | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが 泣けて涙も 涸れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした |
憧れの住む町菅原都々子 | 菅原都々子 | 清水みのる | 平川浪竜 | 長津義司 | 丘を越え 山を越え あこがれの 住む町に 夢をだいて ゆくよ はるばると 鐘が鳴ります 遠い 遠い空で 旅ゆく身に やさしく しみじみと りんどうの花の道 白樺の つづく道 影を慕い ゆくよ はるばると 鳥も呼びます 山の 山の彼方 旅ゆく身に やさしく なつかしく 愛の町 日昏れ町 ともしびの 見える町 峠こえて ゆくよ はるばると 乙女ごころに 降るは星のしずく 旅ゆく身に やさしく はてしなく |
月がとっても青いから菅原都々子 | 菅原都々子 | 清水みのる | 陸奥明 | 長津義司 | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろう あの鈴懸(すずかけ)の 並木路(じ)は 想い出の 小径よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで サ、帰ろう 月の雫に 濡れながら 遠廻りして 帰ろう ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この径 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ、帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろう もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木路(みち) 二人っきりで サ、帰ろう |
憧れは馬車に乗って菅原都々子 | 菅原都々子 | 清水みのる | 平川浪竜 | 長津義司 | 春の馬車が来る 淡い夢をのせて 花のかおる道を はるばると おどる胸を寄せて 行こう山のかなた わたしのあなた あなたのわたし どこまでも どこまでも 春の馬車が来る 楽し歌をのせて 虹がもえる丘を はるばると やさしい愛の調べ 君よともに歌おう わたしのあなた あなたのわたし いつまでも いつまでも 春の馬車が来る 銀の鈴を乗せて 風もかおる野辺を はるばると 空は青く澄みて のぞみ溢れくるよ わたしのあなた あなたのわたし 果てしなく 果てしなく |
星の流れにチャン・ウンスク | チャン・ウンスク | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが 泣けて涙も 涸れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした こんな女に誰がした |
星の流れに美空ひばり | 美空ひばり | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って どこをねぐらの 今日の宿 すさむ心で 枯れはてた こんな女に 誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の わびしさよ こんな女に 誰がした 飢えて今ごろ 妹はどこに 一目逢いたい お母さん ルージュ哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に 誰がした |
ふるさとの燈台天童よしみ | 天童よしみ | 清水みのる | 長津義司 | | 真帆片帆(まほかたほ) 唄をのせて通う ふるさとの 小島よ 燈台の岬よ 白砂に 残る思い出の いまも仄かに さざなみは さざなみは 胸をゆするよ 漁火の 遠く近くゆるる はるかなる 小島よ 燈台のわが家よ なつかしき 父のまた母の 膝はゆりかご いつの日も いつの日も 夢をさそうよ 歳ふりて 星に月に偲ぶ むらさきの 小島よ 燈台のあかりよ そよかぜの あまき調べにも おもいあふれて 流れくる 流れくる あつき涙よ |
かよい船田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 銅鑼が鳴るさえ 切ないものを 雨の出船は なお哀し 泣くな小島の いとしい娘よ 晴れて逢う日は あるものを 島に鴎の 群れ飛ぶ頃は 便り持てゆく かよい船 待つ身つらかろ 一二三月 君の心の いじらしさ 都通いも 潮路に馴れて 帰る小島の なつかしさ 君の愛情に 心の謎も 解けて嬉しい かよい船 |
ふるさとの燈台田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 長津義司 | | 真帆片帆 歌をのせて通う ふるさとの小島よ 燈台の岬よ 白砂に 残る思い出の いまも仄(ほの)かに さざなみは さざなみは 胸をゆするよ 漁火(いさりび)の 遠く近くゆるゝ はるかなる小島よ 燈台のわが家よ なつかしき 父のまた母の 膝はゆりかご いつの日も いつの日も 夢をさそうよ 歳ふりて 星に月にしのぶ むらさきの小島よ 燈台の灯よ そよ風の 甘き調べにも 想いあふれて 流れくる 流れくる 熱き泪よ |
別れ船田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 名残りつきない 果てしない 別れ出船の 銅鑼(かね)が鳴る 思いなおして あきらめて 夢は汐路に すてて行く さようならよの 一言は 男なりゃこそ 強く云う 肩をたたいて にっこりと 泣くのじゃないよは 胸の内 希望(のぞみ)はるかな 波の背に 誓う心も 君故さ せめて時節の 来る迄は 故郷(くに)で便りを 待つがよい |
島の船唄田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 小島離れりゃ 船唄で 今日も暮れるか 海の上 いつも俺いらは 波まくら ひとり船頭で くらすのさ 何が恋しゅて 浜千鳥 小松がくれに 呼ぶのかよ 星も綺麗な 夜じゃないか なまじ見せるな 未練気を 明日(あす)は明日(あした)の 風が吹く 波の浮世に 一人もの ならば千鳥よ この俺と 唄を仲間に くらそうよ |
かえり船田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 波の背の背に ゆられてゆれて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の 切なさよ 瞼合わせりゃ 瞼にしみる 霧の波止場の 銅鑼(どら)の音 熱い涙も 故国に着けば 嬉し涙と 変わるだろ 鴎行くなら 男の心 せめてあの娘に 伝えてよ |
月がとっても青いから氷川きよし | 氷川きよし | 清水みのる | 陸奥明 | 石倉重信 | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろ あのすずかけの 並木路(じ)は 想い出の 小径よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで さあ帰ろう 月の雫に 濡れながら 遠廻りして 帰ろ ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この径 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで さあ帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろ もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木みち 二人っきりで さあ帰ろう |
かえり船橋幸夫 | 橋幸夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 波の背の背に 揺られて揺れて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の 切なさよ 瞼合わせりゃ 瞼ににじむ 霧の波止場の 銅鑼(どら)の音 熱いなみだも 故国に着けば うれしい涙と 変るだろ 鴎ゆくなら 男のこころ せめてあの娘(こ)に つたえてよ |
別れ船橋幸夫 | 橋幸夫 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 名残りつきない はてしない 別れ出船の かねがなる 思いなおして あきらめて 夢は潮路に 捨ててゆく さようならよの 一言は 男なりゃこそ 強く言う 肩を叩いて ニッコリと 泣くのじゃないよは 胸のうち 望み遙かな 波の背に 誓う心も 君ゆえさ せめて時節の 来るまでは 故郷で便りを 待つがよい |
雪の渡り鳥五木ひろし | 五木ひろし | 清水みのる | 陸奥明 | | 合羽からげて 三度笠 どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥 愚痴じゃなけれど この俺にゃ 帰る瀬もない 伊豆の下田の 灯が恋し 意地に生きるが 男だと 胸にきかせて 旅ぐらし 二年三年 今もなお 思い切れずに 残る未練が 泣いている 払い除(の)けても 降りかゝる 何を恨みの 雪しぐれ 俺も鯉名の 銀平さ 抜くか長脇差 ぬけば白刃に 血の吹雪 |
かえり船五木ひろし | 五木ひろし | 清水みのる | 倉若晴生 | | 波の背の背に 揺られて揺れて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の せつなさよ 瞼あわせりゃ 瞼ににじむ 霧の波止場の 銅鑼の音 熱いなみだも 故国に着けば うれし涙と 変るだろ 鴎ゆくなら 男のこころ せめてあの娘に つたえてよ |
憧れは馬車に乗って遊佐未森 | 遊佐未森 | 清水みのる | 平川浪竜 | | 春の馬車が来る 淡い夢を乗せて 花のかおる道を はるばると おどる胸を寄せて 行こう山のかなた わたしのあなた あなたのわたし どこまでも どこまでも 春の馬車が来る 楽し歌を乗せて 虹がもえる丘を はるばると やさしい愛の調べ 君よ共に歌お わたしのあなた あなたのわたし いつまでも いつまでも 春の馬車が来る 銀の鈴を乗せて 風もかおる野辺を はるばると 空は青く澄みて のぞみ溢れくるよ わたしのあなた あなたのわたし 果てしなく 果てしなく |
星の流れに一葉 | 一葉 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心でいるのじゃないが 泣けて涙も 凋(か)れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて 当(あて)もない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影(ほかげ)の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした 誰がした |
鳩笛長谷川きよし | 長谷川きよし | 清水みのる | 長谷川きよし | | 鳩笛は 日の昏の音色 しのび寄る 冬のあしおと 鳩笛に なき友をおもう 岩木山 雨にけむる日 鳩笛をくちびるにあてる 思い出は 雲とながれて 鳩笛に 涙する人よ 君もまた 津軽生まれか 鳩笛をくちびるにあてる 思い出は 雲とながれて 鳩笛に 涙する人よ 君もまた 津軽生まれか |
かえり船氷川きよし | 氷川きよし | 清水みのる | 倉若晴生 | 石倉重信 | 波の背の背に 揺られて揺れて 月の潮路の かえり船 霞む故国よ 小島の沖じゃ 夢もわびしく よみがえる 捨てた未練が 未練となって 今も昔の 切なさよ 瞼あわせりゃ 瞼にしみる 霧の波止場の 銅鑼(ドラ)の音 熱いなみだも 故国に着けば うれし涙と 変わるだろう 鴎ゆくなら 男のこころ せめてあの娘(こ)に つたえてよ |
星の流れにちあきなおみ | ちあきなおみ | 清水みのる | 利根一郎 | 高田弘 | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒む心で いるのじゃないが 泣けて涙も 涸れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした |
星の流れに美輪明宏 | 美輪明宏 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身をうらなって どこをねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが 泣けて涙も かれ果てた こんな女に 誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の わびしさよ こんな女に 誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん ルージュ哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に 誰がした |
想い出石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 清水みのる | 寺部頼幸 | 久我山明 | 白波寄せる 渚に佇(たたず)み 想い出の 愉(たの)しき歌 口ずさめば 仄(ほの)かにも 浮かぶよ いとしき影 君よ 帰り来て 聞きませ この調べ 星影淡き 渚に今宵も 忘れじの あの日の歌 口ずさむよ そよ風よ 運べよ 君の胸に 熱き わが想い とこしえ 変わらじと |
母紅梅の唄菊池章子 | 菊池章子 | 清水みのる | 利根一郎 | 利根一郎 | 夢をひとつに くれない染めて 香るこの花 いのちの小花 風よなぶるな 吐息にさえも ゆれて哀しく 散るものを 銀の綱なら まゝにもなるに なぜに切られぬ えにしの絆 胸にからめば 未練の波が 寄せて返して また寄せる 燃える火の酒 こう飲みほして 思い切ります 諦めましょう いいえ独りで しのんで生きる 母はこの世の はぐれ鳥 |
星の流れに工藤静香 | 工藤静香 | 清水みのる | 利根一郎 | 澤近泰輔 | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒む心で いるのじゃないが 泣けて涙も 涸れ果てた こんな女に誰がした 煙草ふかして 口笛ふいて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身は細る 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に誰がした 飢えて今頃 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅哀しや 唇かめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に誰がした |
月がとっても青いから遊佐未森 | 遊佐未森 | 清水みのる | 陸奥明 | | 月がとっても 青いから 遠廻りして 帰ろう あの鈴懸(すずかけ)の 並木路(なみきじ)は 想い出の 小径よ 腕を優しく 組み合って 二人っきりで サ、帰ろう 月の雫に 濡れながら 遠廻りして 帰ろう ふとゆきずりに 知り合った 想い出の この径 夢をいとしく 抱きしめて 二人っきりで サ、帰ろう 月もあんなに うるむから 遠廻りして 帰ろう もう今日かぎり 逢えぬとも 想い出は 捨てずに 君と誓った 並木路(なみきみち) 二人っきりで サ、帰ろう |
ダンディ気質田端義夫 | 田端義夫 | 清水みのる | 大久保徳二郎 | | 花のキャバレーで 始めて逢(お)うて 今宵ゆるした 二人のこころ こんな男じゃ なかった俺が 胸も灼きつく この思い ダンディ気質(かたぎ) 粋なもの 唄と踊りの ネオンの蔭で 切った啖呵(たんか)も あの娘のためさ 心一すじ 俺らの胸に 縋(すが)る純情が 離さりょか ダンディ気質 粋なもの 赤いグラスに なみなみついだ 酒に酔うても 心は酔わぬ 渡る世間を 狭(せば)めて拗(す)ねて どこにこの身の 春がある ダンディ気質 粋なもの |
雪の渡り鳥氷川きよし | 氷川きよし | 清水みのる | 陸奥明 | 伊戸のりお | 合羽からげて 三度笠 どこを塒(ねぐら)の 渡り鳥 愚痴じゃなけれど この俺にゃ 帰る瀬もない 伊豆の下田の 灯が恋し 意地に生きるが 男だと 胸にきかせて 旅ぐらし 三月三年 今もなお 思い切れずに 残る未練が 泣いている はらい除けても 降りかゝる 何を恨みの 雪しぐれ 俺も鯉名の 銀平さ 抜くか長脇差(ながどす) ぬけば白刃に 血の吹雪 |
森の水車並木路子 | 並木路子 | 清水みのる | 米山正夫 | | 緑の森の かなたから 陽気な唄が きこえましょう あれは水車の 廻る音 耳をすまして おききなさい 「コトコトコットン コトコトコットン ファミレドシドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事にはげみましょう コトコトコットン コトコトコットン いつの日か 楽しい春が やって来る」 雨の降る日も 風の夜も 森の水車は やすみなく 粉挽臼の 拍子とり 愉快に唄を 続けます 「コトコトコットン コトコトコットン ファミレドシドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事にはげみましょう コトコトコットン コトコトコットン いつの日か 楽しい春が やって来る」 もしもあなたが なまけたり 遊んでいたく なったとき 森の水車の 唄聲を 一人静に おききなさい 「コトコトコットン コトコトコットン ファミレドシドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事にはげみましょう コトコトコットン コトコトコットン いつの日か 楽しい春が やって来る」 |
たそがれ酒場フランク永井 | フランク永井 | 清水みのる | 利根一郎 | | 風もないのに 堀割りで 縄ののれんが ふるえてる たそがれ酒場 まるでブロークン・ホテルみたいに ここはあぶれた 人のたまり場所 俺も仲間の その一人 いつも日暮れて やって来る たそがれ酒場 朽(く)ちた止り木に 腰を降ろして 飲むは火のよな 強い奴なんだ 暗いランプに 背を向けて 知らぬ女も 泣いている たそがれ酒場 肩を叩いて 何かひと言 言ってやりたい 俺も弱虫さ |
青いドレスの女勝新太郎 | 勝新太郎 | 清水みのる | 大久保徳二郎 | 伊藤恒久 | 星がまたたく街 恋のキューバよ きみを待つひとり待つ 花の街角 虹のネオンがまた 夢を呼ぶような なやましくやるせない 夜のキューバよ 燃える瞳は優しく 青いドレスを着た君 リラの花咲く帆影で 別れたままの君 いとし面影抱き 君を待つ夜の 微笑みの胸の内 君は知らずや ラララララ ララララララ ラララララララ ララララララ 甘い夜風の街 恋のキューバよ 肩を抱き胸を寄せ しのび逢う夜は 男心もまた 熱くときめく 懐かしの思い出の 夜のキューバよ 燃える唇切なく 青いドレスを着た君 むせぶルンバの調べに くちずけ交わした夜 楽しあの夜の夢 何故か忘れぬ 微笑みの胸の内 君は知らずや |
アドマンブルース勝新太郎 | 勝新太郎 | 清水みのる | 大久保徳二郎 | 大久保徳二郎 | 歩く案山子と 笑われながら 見せる笑顔も 生きるため どうせ俺らは アドマンぐらし 街のピエロで 暮すのさ 暮すのさ 白い舗道で 夕雲見れば 遠い故郷が 偲ばれる 来るんじゃなかった 東京になんか 此処にゃ俺らの 夢もない 夢もない 思い直して プラカード肩に 風によろける 道化者 なんだお前は 俺らの影か そんな姿に いつなった いつなった |
上海から来た男勝新太郎 | 勝新太郎 | 清水みのる | 大久保徳二郎 | 大久保徳二郎 | 霧に隠れて 波止場に来たが 胸じゃ未練が 泣いている どうせ俺等は 上海くずれ 帰る古巣も 今はない あゝ 今はない 意地を張っても 心の底じゃ いつか情けに 負けていた 同じスマロで 暮らした二人 思い寄せたが 何故悪い あゝ 何故悪い 異国育ちの 身の侘びしさを 告げる相手が いるじゃなし 咽ぶ心に 霧笛が響く 俺は寂しい エトランゼ あゝ エトランゼ |
雨の酒場でディック・ミネ | ディック・ミネ | 清水みのる | 平川浪竜 | | 並木の雨の ささやきを 酒場の窓に 聴きながら 涙まじりで あおる酒 「おい、もう止せよ」飲んだとて 悩みが 消える わけじゃなし 酔うほど 淋しく なるんだぜ 一輪ざしの 白薔薇を ちぎって何故に また棄てる 花に恨みが あるじゃなし 「おい、もう泣くな」いつまでも いのちの恋の 切なさは 泣いても 泣いても きりがない グラスの底を 傾けて 飲みほす君の 悲しみを 知っていりゃこそ 止めるのさ 「おい、もう帰ろうや」夜も更けた 小雨の道が 遠いなら せめても送ろう そこらまで |
別れ船北島三郎 | 北島三郎 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 名残りつきない はてしない 別れ出船の かねがなる 思いなおして あきらめて 夢は潮路に 捨ててゆく さようならよの 一言は 男なりゃこそ 強く云う 肩を叩いて ニッコリと 泣くのじゃないよは 胸のうち 望み遙かな 波の背に 誓う心も 君ゆえさ せめて時節の 来るまでは 故郷で便りを 待つがよい |
別れ船大川栄策 | 大川栄策 | 清水みのる | 倉若晴生 | | 名残りつきない はてしない 別れ出船の かねが鳴る 思いなおして あきらめて 夢は潮路に 捨ててゆく さようならよの 一言は 男なりゃこそ 強く云う 肩を叩いて ニッコリと 泣くのじゃないよは 胸のうち 望み遙かな 波の背に 誓う心も 君ゆえさ せめて時節の 来るまでは 故郷で便りを 待つがよい |
森の水車芹洋子 | 芹洋子 | 清水みのる | 米山正夫 | | 緑の森の彼方から 陽気な唄が聞こえましょう あれは水車の廻る音 耳を澄ましておききなさい コトコトコットン コトコトコットン ファミレド シドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事に励みましょう コトコトコットン コトコトコットン 何時(いつ)の日か 楽しい春がやって来る 雨の降る日も風の夜も 森の水車は休みなく 粉挽き臼の拍子取り 愉快に唄をつづけます コトコトコットン コトコトコットン ファミレド シドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事に励みましょう コトコトコットン コトコトコットン 何時(いつ)の日か 楽しい春がやって来る もしもあなたが怠けたり 遊んでいたくなったとき 森の水車のうた声を 独り静かにおききなさい コトコトコットン コトコトコットン ファミレド シドレミファ コトコトコットン コトコトコットン 仕事に励みましょう コトコトコットン コトコトコットン 何時(いつ)の日か 楽しい春がやって来る |
星の流れに高橋真梨子 | 高橋真梨子 | 清水みのる | 利根一郎 | | 星の流れに 身を占って 何処をねぐらの 今日の宿 荒(すさ)む心で いるのじゃないが なけて涙も 涸れ果てた こんな女に 誰がした 煙草ふかして 口笛吹いて あてもない夜の さすらいに 人は見返る わが身はほそる 町の灯影の 侘びしさよ こんな女に 誰がした 飢えて今ごろ 妹はどこに 一目逢いたい お母さん 唇紅(ルージュ)哀しや くちびるかめば 闇の夜風も 泣いて吹く こんな女に 誰がした |
夕映えの時計台白根一男 | 白根一男 | 清水みのる | 上原賢六 | | 夕映えの 丘の時計台 鐘が鳴る 白い校舎よ 過ぎし三年の 想い出を 残して別れを 告げる今 ああ 誰か知る 熱き涙を 風かほる 楡の並木路に 流れくる 若き歌声 肩を互いに 組み合って 見交わす瞳も今日かぎり ああ 忘れじの 楽し三年よ なつかしの 優しほほえみよ いつの日か またの逢う日は 明日は都に 君はゆき この身は故郷に ひとり行く ああ さようなら 丘よ校舎よ |