味噌汁とバター

汐れいら
味噌汁とバター
2025年4月23日に“汐れいら”がニューシングル「味噌汁とバター」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『日々は過ぎれど飯うまし』エンディングテーマです。“飯テロ日常系アニメ『日々は過ぎれど飯うまし』”と、まさに最良の食い合わせの“汐れいら「味噌汁とバター」”の化学反応をお楽しみください! さて、今日のうたではそんな“汐れいら”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 味噌汁とバター 」にまつわるお話です。食べ物が大好きだからこそのこだわり。そして、そこに通ずる言葉の選び方へのこだわりとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 味噌汁とバター よく、それって合うの?ってコメントを頂くけど、合うでしょ!味噌とバターは!味噌バタコーンラーメンとかあるんだもん。と思います。 でも普段から味噌汁はたべる(のむ?)のかと聞かれるとそれは飲まない。 ほんとうに高確率で飲みません。 わたしはたべものが好きで。なんで食による幸せ(おいしい)には慣れないのに、他の幸せには慣れるんだろうな、なんて疑問をずっと抱えていたのですが、ふと、欲張らないのがミソだなぁと思ったり。神のみぞ知る話だなぁ、あれ? 神の味噌汁話? と思ったり。色々がべしっと繋がって、一種のラッキーでこの曲ができました。 でも食べものがだいすきなぶん、死ぬまでに食べられる量が決まってることを考えると、とてもこだわりが強くなってしまいます。 食べなくていいものは食べないし 食べたいものは苦しくなるまで食べたい。 味の濃いものはあんまり好まなくて <これっておかずですよね?>のセンサーが立ってしまうと、白米がないと困ってしまいます。 麺類にはよくセットでついてますが、ハンバーガーとか炒飯たべるのにもお米欲しいし、ピザも生地の面積が狭くてお米欲しいです。 だから、ラーメンというよりつけ麺、カレーライスというよりカレー&ナン、っていう自分で調整できるものがすきで、味噌汁はもう調整しようがないのであんまり好んで食べないのです。 逆にバターはオールマイティ。そして見た目も名前もかわいくて大好きなので積極的に摂取しています(例えば、さつまいもに埋め込んで、あんこたい焼きに乗せて、既にバターなパンに塗りつけて、など)。 バターに限らず、なにに置いても見た目と名前はすごく大事だと思います。 大福はまるくてこじんまりして、手にちょうどおさまっていい感じだよサイズがきゅんとするし、無花果(イチジク・fig・いちじく)とかも味より名前に惹かれてすきになりました。 文章のかきかたもそうです。 並びかた、ひらがなにするかカタカナなのか、漢字なのか、イングリッシュ・はたまた別の国の言葉かっていうのも、すごく重要で、話すことがらによっても言葉選びは変わります。 今このエッセイを読んでくれているひとは、キュートな文章と思うかもしれない。でもこれは食べものの話をしてるから、なるべく丸っこい印象のものをあえて選びたいなと思ってかいてます(普段のわたしの考えている言葉イン脳味噌は、凝り固まっているので堅いのです。よくマッサージでも頭凝ってるねと言われます。柔らかくしたいのです)。 他の歌詞に対するコメントや以前かいた文章をみてくれたら、その度になんとなく文の雰囲気がちがうな、と感じてもらえるかも。 かきたい内容や気持ちによってコロコロ雰囲気が変わるから、言葉って素晴らしいなと思います。 これは歌詞のかきかたにおいてもで、 詩が並んだときの見ためや単語を選ぶことにも すごくこだわりがあります。 味噌汁とバターの歌詞の中でも、「記憶をつまみ食い」のところは<でも思い返せば>のニュアンスが伝わればいいなと思っていました。 それで、言葉としても、見ためのかんじも「つまみ食い」っていいなぁという私のミカク(見覚)でこれに決まりました。 他の部分もそうです。 でもおそらく食わず嫌いもあるんだろうな、とも感じていて、これからはいろんな歌詞のかきかたをしてみたいなと思っています(食べ物もしかり)。 もったいないから! <汐れいら> ◆紹介曲「 味噌汁とバター 」 作詞:汐れいら 作曲:汐れいら